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2023/11/11

M119 エンジンのたこ足 (35)  180°集合  右バンク解説2 裏勝りの美学

「裏勝り」

東国、北関東の生まれで、

生まれたころは、日本の独立、サンフランシスコ講和条約から 14年 
日本の復興を内外にアピールした東京オリンピックの翌年で

高度成長期で、いざなぎ景気のはじまり、
所得倍増で、国産の家電製品を皆が買い求め
GDP(GNP)も戦前を超えたものの、まだ2位にはいたらなかったころ、

自動車でいうと、モータリゼーションの初期、のさなか、
生家は、かろうじて主要産業の一角を担っていた 絹 を扱っていたからか、

芸事の関係からか、和装、着物着る機会が多かったです。いや、今でも慶弔時以外にも和服着てます。
そのため、羽織の内側である「羽裏」に凝りようになりました。

もっとも、着物だけじゃなくって、古くは、学生時代の変形学生服の裏地(笑)
刺繍いれてもらったり、和服の裏地使ってました

自分で稼いで、スーツしたてるようになってからは、
エルメスのスカーフ 海外出張時に 免税店で 2枚買って、裏地にしたてたりしてました。
結構、着道楽だったんです


過去形なのは、最近、スーツ仕立ててないんです。
そういえば、新コロナ以降 一着もつくってません。

私、体形が、胸が大きくウエストが細い、腕が長いので、既製服があわないのをいいわけにして、
なじみの洋服屋さんで毎年つくってましたが、
ここ数年、世の流れか、ストレッチ素材のものとかにしてから、裏地なし、いわゆるアン コンストラクト ジャケット
ばかりで そちらが主流で、オーソドックスな洋装、着る機会が、極端に減りました。

ではありますが、裏勝り、見えないところに 洒落るのが美学、粋だと思って いまでも 背伸びしてます

そう、 右バンク 装着すると絶対に見えない そんな 裏側からの図です

タコ足の裏側

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 前述のとおり、4気筒のブロック長があるものを等長にするには、1番は最短で、集合部まで、
 2番は ピストン径、ボアピッチ分、蛇行して、長さを稼ぐ必要があります。
 3番、4番も同じことになります。

 難しいのは、まっすぐ横に出して 真ん中で集合さえればいいのですが、
 ほとんどのFRの場合、エンジンルームの横にフロントタイヤ、フェンダーがある。

 市販車だと、後方排気が大前提で、
 ボンネット突き出しての情報排気や、前方排気、側方排気は ない、

 そうなると、排気を後方で集合させる必要がでるので、
 その集合位置をどうするか、
 自動車メインフレームの幅の制約や、補器、M119の場合、大型のオイルフィルターハウジングだったり、
 セルモーターが右側にあるので、厄介さが増します。

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 w124 500E 一番の問題は、w124のフレーム幅は狭い、直列4気筒、6気筒用のものに
 90°V8を載せた、しかも、M119の原型、
 単カムOHCのM117に、無理にDOHCヘッド乗せた頭でっかちときてますから、横幅が非常に狭い。

 同じV8でもOHVのコンパクトなヘッド、タペットカバーと比べると、
 カムカバーの幅が 3倍くらいあります。
 
 しかも、インマニ位置を先に決めて、外側にエキゾースト持ってきているから、
 M119のヘッドはエキゾースト側が、ブロックにオーバーハングにせり出してします。

 この制約のもと、長さを斜め後下方の特定地点であわせるため、

 2番は、横に張り出して、すぐにUターン、そこで斜め後方に90°向きを変えて、集合部に向かう構造です。

 そこからは、3番の長さ稼ぎのためにゆるく蛇行しますが、スムーズに流れて3番と 2-1に集合する構造です。

 その3番は、ポートから出て90°曲がって下に向かい、長さを稼ぐために少し前方に向かい、2番の排気管を乗り越えて、
 オーバーラップしつつ、大きく斜め下方にカーブして
 集合部に近づき、そして再度、S字にゆるく蛇行、4回カーブして、先の2番と集合します。

 右バンク、裏側からしか見えない一番の見せ場。 このタコ足、180°集合ならではの一番美しい部分だと思います



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 前回解説した、最後方の4番は 
 3気筒分の長さを稼ぐため、ポートから出て、90°下方に向かい、前側にすすみ、
 大きくUターンして、折り返しで長さを稼ぎ、集合前で約45°カーブして、
 1-4の集合部へと、外側、フェンダー側に位置しています。

 φ48.6の2本を約30°で集合し、φ60.5になるトランジション
 すこしラッパ状に口が広がっている形状が良くわかります。

 セルモーター脇をエキゾーストパイプが通ることになるので、
 V8の定石、セルモーターや配線の断熱被覆は必要になります。

 ここ、鈍重なボールアンドナット方式では、無理、
 ラックアンドピニオン化することによって、はじめて実現した
 取り回しであることが お分かりいただけると思います。

 ご覧の通り、ここはスリップジョイントになります。
 上流側がオーバーラップになっているのが わかりますでしょうか? 
2023/11/01

わけ登る 麓の道は 多けれど 同じ高根の月をこそ見れ  M119 エンジンのたこ足 (34)  180°集合  右バンク解説

わけ登る 麓の道は 多けれど 同じ高根の月をこそ見れ


 w124 500E M119 用 180°集合ヘダー タコ足
 右側バンク、ほぼ基本線が固まりました。

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 どうぞ、ごらんください

 さて、 ながらく 武道、武術、兵法の稽古を何十年も  それこそ毎日 あきもせず続けておりますと、
 人生観 歴史観、時代の流れの他にも いろいろ気が付くこと、思いつくことがあります。

 そのほとんどは、先達がすでに気が付いていたこと、書物や 口伝に残されてるわけですが
 最近、どうも、自動車道楽や ほかのことにも つながるんじゃないか と最近想うわけです

 当流以外でも、良く詠まれる道歌 武道の極意を和歌にしたためたもの

 わけ登る 麓の道は多けれど 同じ高根の 月をこそ見れ 
 
 現代風に 意訳すると、

 世の中には、いろいろな兵法、武術があって、
 それぞれの道を上り詰めようと、日夜 努力をするわけだけれども、
 実は 登っている山、その先に見える月は 同じであり、
 そして 到達しようとするところ 真理は一つであらん

 これを、こちらのブログの表現でいうと、物理の神様との対話 真理の追究と なるわけです

 私の 宗教的価値観論になりますが、
 
 漢訳でいう 行深般若波羅蜜多時
 
 サンスクリット語の gaṃbhīrāyāṃ prajñāpāramitāyāṃ caryāṃ caramāṇo

 こんなことなのかと 遠く 眺めつつあります

 人類の転換点である 産業革命、
 
 そして、化石燃料を使ってエネルギーをとりだす
 内燃機関なるものが 発明されて、 

 帝国主義、植民地化がさらに進む、

 そして、その反動の民族主義と

 全世界を巻き込んで 世界資本主義化がすすむ一因になる
 
 そんななかで内燃機が
( 発明当初は、炭鉱動力や ちいさくても大型船舶用、まさか個人で内燃機所有するなんて思ってなかったと思います )
 
 奇しくも 馬車、 馬なし馬車、自動車なんてものに乗せられる、
 そして、人類の夢である空を飛ぶ、航空機なんてものができて、

 二度の世界大戦をはさんで、搭載される内燃機関関連技術が飛躍的に発展する 
 
 大戦後、自動車の大衆化、世界規模の産業化により、
 地球規模で 環境と燃費競争が激しくなり、今にいたります。

 近い将来、もう これらの叡智切磋琢磨の結果は、電動化や 内燃機の廃止により
 
 過去のもの すべて空 
 
 つくるひとも つかうひとも やがて死にますから 
 いずれは無に なるんでしょう

 そんな中、排気系でいえば、”仰ぎ見る月”は、究極的にいうと、「出力の向上」

 そのために、たとえば、NAに的を絞っていうと、
 いかに、排気バルブ付近のポート、排気管に、負圧をつくるか、負圧に近づけるか だと考えます。
 
(その意味では、真空、マイナス1気圧が限界で、何気圧でも理論上は過給できる 過給には及ばないことになります)

 これによって、高い圧力の排気ガスは、負圧、理論上は最大で マイナス1気圧分、より効果的に排出され、
 効果的に掃気が実現し、 より吸気も効率的に行われ、吸気充填効率もあがります。
 よって燃焼も安定し、爆発圧力も高まる というわけです

 そのための形状がこちらです。 
 形状は自然に従うといいますが、それに すこしは、一歩は 近づけたでしょうか


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 右バンク 先に話しました通り、
 180度集合ですので、1-4 2-3で まとめます。 
 つくるにあたり、参考にした込宮さんの遺作は270度集合ですから1-3と2-4 で集合順番も違うので形状も異なります。

 両バンクで 4-2-1を2本つくりますので、
 1-4が外側、 反対側、左バンクにいく2-3が内側にいくレイアウトであるのが
 よくわかります

 写真でみると表側が1-4 裏側に 2-3があります。
 角度がついているので、2-1集合長が ややずれて見えますが、同じ長さでそろえています。
 ここの集合角度は30°です。

 ここの突合せは治具をつくって、エンジン全部の4か所が同じ  
 全部そろえて、製作、切断、溶接を均一化、容易にしてます



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 この角度ですと、
 片バンク、右側2本(4本)の集合位置が同じであることが、よくわかります。

 30度集合のφ48.6の2-1 φ60.5 になるので、 エンド部分をすこし拡張してあるのが分かると思います。

 同じことを書きますが、1番と4番で ピストン 0.5+1+1+0.5 個と
 シリンダーボアピッチ3個 加わるながさの差があります。

 仮に ボアピッチ、シリンダー壁厚さを 0としても ピストン100mmだと300mm違います

 排気管の長さをそろえたいわけなので
 これをエンジンブロックの後ろ側、下方までの距離で 同じ長さにする必要がでてきます

 なので1番は、障害をさけつつ、任意の場所に 短い距離で斜めに向かい
 管の長さ、距離を稼ぐためにいったん上にいって 任意地点で集合します

 あわせる4番は この300㎜の差を縮めるために、 いったん前にいって、1番と近接した位置に行き、
 そこから大きUターン、蛇行して、距離を稼ぐためにいったん上にいって、任意地点で集合します
 
 おきづきのように、ショートプライマリーであれば、1と4の最短集合部であるところに近くなりますが、
 これですと、管長が稼げません、そのためにいったん上にいって、距離をかせぐわけです
 ロングプライマリーならではの造形美です


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 こちらは、前から眺めたもの
 前のブログで書いたように、ここにオイルフィルターハウジングが来るので
 1番は結構タイトです。純正のタコ足だと、そのまま横にでて 熊手のように集合する トラクター風の
 タコ足ですので、じゃまににはなりませんが、太い管径になると、ここがきつい、
 φ50とかになると、ブロック移設か ドライサンプ でしょう

 この角度でみると、1-4 2-3の長さがそろっているのが良くわかります。

  w124/500E の場合 フレーム幅がせまい、 あたまでっかちのDOHC 90°V8にくわえて
  W124独特のエンジンルーム形状、ストラットタワーとバルクヘッドが斜めにパーティションで
  わけられており、その真ん中にデカいシロッコファンが鎮座している形状です

  そのため、エンジンから横のパーティションまでの距離が狭く、左右方向への自由度が ほぼありません
  なので、その制限をクリアするべく、横方向の張り出し幅もそろっているものになっています。

  幅の狭い直列4気筒、6気筒のエンジンですと、後ろの気筒の張り出しを大きくできるのですが、
  それが、ボディ側 パッケージングの寸法的にできないため、そのぶん、下方向、ブロック側にむかって
  長さをあわせて、距離を稼いでいる形状です

 出安居 満月の夜を過ぎて、思うことしきりです





 

2023/10/29

M119 エンジンのたこ足 (33)  180°集合 !  できるかな? 一次集合 ほぼ決まるか?! 見栄と根性に やせ我慢

  無理が通れば道理が引っ込む

  見栄と根性に やせ我慢

  無謀に 思えた W124/ 500Eのたこ足、Long Primary Tube Headers,

 大倉さん@ファクトリーデザートイーグル の おかげ 多大な ご苦労もあり 
  時間かけて ようやく形になりつつあります

 おもえば、最初にお会いしたのはもう10年以上、 いや15年、20年以上も前だったと思います

 八重洲出版 藤本さんが やっていたウルトラマニアックな
 CARBOY チューニングパワーズの会場 たしか1999年くらいのことです

 もう四半世紀も前、25年越しの恋です

 こちらは2009年のTUNING POWERSの記事!

 当時、福島にあったデザートイーグル、 大倉さんの展示は また一味違ってました

 水圧バルジでのパイプ加工や、簡易金型をつかってのエルボー成形、13Bのターボエキマニなど
 それは素晴らしいもので、驚かされました。
 まだ、リーマンショック前、2011年 東北大震災の前のことです

 その後、大震災を挟んで、
 新潟に工場を移転し、実際に形どり用の500Eを運んでから 5年の月日が
 かかりました。その間、新型コロナに罹患されたり、大きな転換があったりでご苦労されていましたが、
 おなじく武道を志、人生修行とまでいわれる 持前の 押忍の精神で ここまで仕上げていただけました

 まだ、道半ば、完成前の途中では ありますが、あまりにうれしく、皆さんに共有させていただきます


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 まずは、右バンク、

 当初は、故 込谷さんの遺作に習って V8クロスプレーンの 270度集合、つまり右バンクなら 1-3 2-4、
 で 製作を考えつつ、希望的に可能であれば、 180度集合、クロスバンク 
 つまり右バンク 1-4 2-3で 左バンクは5-8 6-7、左右バンクを跨いで
 1-4と6-7、5-8と2-3が 集合する理想的な方法にすることを模索していました。

 規格時、MOTEC後のヘアライン号のM119が約493馬力とかでしたから、それを上回る出力を目標にしてます。

 すなわち、これ以降の新エンジンにあわせるためのものですので、
 ソリッドタペットでプロフィール新設計のカムシャフト、あわせて高圧縮のNA仕様。
 そうなると、 フローは必要で、
 そのため排気管の太さは、現行のものより どうしても要求される口径が太くなります。


 既存のものより、フランジはビレット、軽量化、4バルブの出口は、
 整流を考えて、プレス製のモナカに、山型の3分割校正、
 形状管径は大きくなっています

 そして、クロスプレーンクランクの片バンク不等間隔爆発の難点をなくすために、
 左右バンクを跨いでつないで、180度集合としています。

 
 それがこちらです φ48.6 インコネル薄板製、
 Bundle of Snake バンドルオブスネーク 蛇の絡みつき にもたとえられる 迫力をご覧ください


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 そのために、こちらの写真のように、遠慮なくフレームから生える
 アイドラアームのステーをぶった切ってます。

 ラックアンドピニオン化のおかげで、これでエンジン脇、左右スペースが稼げました。 

 1-4は、エンジン長だけパイプ長さが 異なるので、
 1番は短く直線、集合部にむけて 最短距離で 斜めに、
 対して4番は大きく蛇行して距離を稼ぐ必要がある困難な箇所です。

 このレイアウト、きめるまでに、まえにアップしてます 干し柿、ポテトチップスが活躍します
 何度も、数えきれないほどの脱着を重ねて この形状です

 聞くに タコ足設計では、自由度が少ない場所から始めるのが 定石のようです。

 写真で見るように、
 この車は、まだATクーラーはラジエター純正、レベライザー配管もついているので、余計なパイプが残っています。

 1-4の集合部、パイプ突合せでテーパーになっている部分が見えますでしょうか?
 これによってスムーズな排気ガスの流れと、圧力波の伝播、反転が期待できます。

180°集合なので、
わかりやすく言うとフラットプレーンのV8エンジンと同じ、
4気筒エンジン2基を90°ずらして点火 クランク2回転で 8回爆発することになります。

なので、1-4,6-7の集合は、4気筒エンジンと同じ、4-2-1の TRIーYになります

吸入ー圧縮ー爆発ー排気の4行程(2回転 720°)ですから、
1番が爆発してるときに、4番は吸入、実際にはオーバーラップがあるから、
1番爆発の後半で排気バルブが開き、その排気ガスの慣性、吸出し効果と

排気ガスの圧力波(音速)の反転により、
4番のシリンダーの吸入、前述のとおり、排気と吸気のオーバーラップがあるので、開いた吸排気バルブ、
つまり燃焼室の排気バルブ前後、吸気バルブ前後における

排気管を流れる排気ガスの慣性による吸出し効果、集合する気筒に対する吸出し効果、
圧力反転波の負圧による吸出し効果が特定の回転域では期待できるというのが、集合管の基本原理です。

今回は、1次集合長は約750㎜(フランジ面外から)で合わせました。

計算のもとになる排気温度は、スロットルの開度、点火時期、燃料、ニトロ、ターボか によっても、
排気温度は大きく変わります。
アイドリングなら、それこそ150℃とか200℃以下ですが、全開時なら800℃超と幅があります

今回のタコ足の設計にあたっては、
ターゲット回転、温度を複数 組み合わせて考えました。

1次集合、2次集合、3次集合とありますので、それぞれに差をつけて、できるだけ多くの回転域で
集合管によるトルクアップ、燃焼安定ができるように 狙っています


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 ステアリングギアボックスのある左バンクと比べると、一見 楽に思えた、右バンクですが、
 大きなオイルフィルターハウジングが鎮座してるので、1番パイプとのクリアランスが、非常にタイトです。
 

 最悪、もうオイルブロックつくって、移設しようか、いっそのことドライサンプにしようかとまで考えてましたが
 とりあえず、

 紙フィルター交換の際に、ボルトを抜く、蓋を外す、フィルターいれるは、ok。
 ただし、そのまま蓋とボルト、ワッシャーごと
 上に抜ぬけるスペースがない、たこ足の1番が太くてあたるので、
 抑えのワッシャーが落ちないようなスプリング加工はボルトに必要になるかもしれません
 (2割くらい、オイルハウジングのキャップにかぶってるのが分かると思います)


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 こちらが、さらに苦労の左バンク
 5-8集合の仮固定ができました。

 前回お話ししているように、”明日のためにその1”で、ベンツの鈍重なボールアンドナット方式のステアリングボックスを
 廃止して、ラックアンドピニオン式に変更します。

 これやらないと、φ60.5 2本は スペース上 とおりません。
 圧力波考えると、 プライマリーφ48.6ですので、ここで絞っちゃうとその あと下流すべて 
 有効利用が厳しくなるので ここは譲れません。 

 まずは、長さの差が約30cm以上あって困難な5-8の集合からつくります。ここは右バンクと同じ手法です
 エンジンのヘッドが90°V8 頭でっかちのDOHCで大きく、それでいてw124のフレーム幅が狭いので、
 必然的に、内側の6-7 は 中通し になります。

 先に紹介したステアリングシャフトの中側を6-7が、外側を5-8が通る構造です

 ここ、とくに左バンクは、エンジンの振れ、加減速時の前後や、エンジンのトルク反動で左右、前後に動きます

 w124 500Eは ベンツの液体封入マウントであるので、ここは、もっと硬度の高いマウントにするか
 エンジントルクダンパー、リジッドマウント、もしくはモータープレートとなるかもしれません

車種によりますが、ステアリングシャフトがタコ足にあたってハンドルが切れなくなるという例も聞くので
 ここは注意が必要です


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 困難な左バンク、横から見た写真
 まだ6-7の配管する前なので、排気ポート集合部の形状が良くわかります

 ここも1次集合と同じく、スムーズに各ポートの排気ガスを流したい、圧力波の戻りを使いたいところなので
 大事な箇所です。

 難加工材 インコネルのモナカで 中央に仕切り版いれてまで
 整えたい
理由の一端が見えますでしょうか?

 百聞は一見に如かずですが

 5-8の長さを合わせるために、5番は最短距離で斜めに集合部に向かい
 8番は大きく蛇行、U_ターンして管長を稼ぎ、さらに微調整して、長さをあわせて、
 1次集合につながります

 次回はもう少し、右バンクタコ足についてお話しします




2023/10/10

ステアリング ラックアンドピニオン コンバージョン 明日のためにその1 (3)

ハンドルから延びるその先、
ステアリングシャフトの固定のために、
スフェリカルベアリングを配置し、その中に500Eのステアリングシャフトを通します。

純正の場合、ボールアンドナット方式のステアリングギアボックスがフレームに固定されているので、
フレームに固定されて 動かないギアボックスにつながります。

前に紹介した動画にあるように、純正では、ここはシャフトが通る穴を、ゴムブーツでカバーしてあるだけです。

なので、ぐらぐら しますので、操舵のインフォメーションがだるくなり、このままでは使えません。
正確にボディにシャフトを固定する必要があります。

シャフトが3/4 とインチサイズのベアリングのため、国内でミスミとかでは、コンパクトフランジのものはうってないようで
イギリスから購入しました。

ここのベアリングの精度、ステアリングシャフトのベアリングの精度は、高ければ高いほど、すべるような
操舵感になります。
この時代のベンツはステアリングシャフト支持にボールベアリングを使ってる高級仕様です。
えちごやの皆口さんなんか、さらに、ここを磨いてシャフト組み込んでる位です。

なので、ここ固定がしっかりしていて、精度が高いほど高級な乗り心地になります。

そのために、ステアリングシャフトのボディ部に さらに加えて、インターメディエイトシャフトにベアリングを組みます。

つまり、上下2点指示のステアリングシャフトになるわけです

ごつい鋳鉄製のピロ―ブロックだと重たいのと恰好わるいので、プレス板金製のホルダーを一緒に購入しました。

ダートラや ラリー用でつかう、大径のピロ―アッパーマウントφ22とかがあれば、それにカラー入れてもよいと思います
そういえば、ポルシェは、ここ、アッパーマウントのピロ 昔から大きい径つかってました(通常の国産はφ18です)。

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この場合の ステアリングシャフト用
ピロ―ボールの位置は、ユニバーサルジョイントから近い位置が経験上良い、首が振れないので、
ここの距離が短い設定の500Eには良い位置関係だと思います。

ただし、ステアリングギアボックスの角度をスラントさせて、ピニオン軸とステアリングシャフトの角度が近づくように
しないと、上反角が厳しくなります。ここはラックの固定角度を調整できるのでよいでしょう

よくよくここが難しいようであれば、最悪、バルクヘッドを切って、後退させる、
そうすれば、たこ足のスペースもフレーム幅の制限はありますが、前後は逃げられる、

エンジンも後ろに持ってこれれば、重量バランスも良くなるのはわかっているのですが、
まずはできるだけ最小限の加工でいけるようにしています。

前回もお見せしました写真

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左側の722.3(タコ足の形どり用なので、722.3のままです)の、セルモーターのフランジも切断しました。

この段階では、まだ、ギアボックス、センターロッドがのこっています。
機械式722.3のままでは、使わないセルモーターハウジングが残っているので、
太いタコ足は通りません。なので、先に5速 722.6に変更することを、強くお勧めします。

部品代も安い、壊れないメルセデス史上最強のATで内部強化で1000馬力まで対応の優れた品物です
やや遅ればせながらも、日本でも電子5速 722.6換装の経験のあるお店が増えてますから、喜ばしいことです。


このあと、ラックアンドピニオンを仮置きして、ロッド類の取り回し、バンプステアを考えつつ、ロアアームを逃げます

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ステアリングシャフトを仮通しして、たこ足とのスペースを見ます。
エンジン、純正の液体封入ゴムマウントですと、加減速のG、コーナリング時の横Gで結構揺れます。
それかんがえておかないと、ブレーキング時にハンドルが切れない等ということになります

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 レイアウトを考えると
 ステアリングシャフトを挟んで、左バンクの5-8と 6-7の排気管が通ることになりそうです

このあと、右側のアイドラアームのブラケットを切断して、ラックを仮乗せします。
これで相当、すっきりしました。

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ラックを思い切り上につけたので、ロアアームもいまのところクリアできています
フルバンプ時、ハンドルをきったときにどうなるかは、先述のとおりですが、
エンジンダンパーをつけているので左右Gは多少は良いにしても、ブレーキング時が気になります。

マウントを硬質ウレタンにかえる、もしくはリジッドとする。 さらにはレースカーなら モータープレートとして
ボディと一体化する、フロントセクションを結合するといった方法もありますが、
これらも あわせて要検討です。

写真でつかっているラックアンドピニオンは、形どり用なので、中古のまま使っていますが、
決まったら、OHして使用することになります。

できれば、歯の部分にWPC処理して組み込みたい
これで、すべるように操舵できる感覚を楽しみたい

のですが、ラックは自分でいままでOHしたことがなく、
外注することになるので、そこまでやってくれるものなのか またやること、
気苦労が増えます。

こんなことする人いないと思ったら、日本で、旧車のハコスカ、ケンメリで キットでてました!

すっげー!

ハコスカ ケンメリ… Hakosuka Kenmeri… ラック&ピニオン メンバー加工 Number 7 RACING PRODUTS


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 これ、ポン付けできます。キット価格、値段間違えてるんじゃないかと思うくらいの価格です
 メンバーフレームがボルト止めなので、お手軽装着、86のラックつかうなら、何種類がギア比あったはずですから
 ロックTOロックの比率も選べるので、喜ばしいことです。

 ハコ、ケンメリということは、ローレルにもそのまま装着できるんでしょう

 昔、これらのってたことありますが、
 まあ、プリンス特有のダルダルというか、どこ向いてるのかわからないようなステアリングで、
 当時の日産 30Zとくらべると なんだかなという感覚でした。

 これ装着すれば、近年の扁平タイヤとあわせても、良い操縦感覚になることでしょう

 さすがフルキット、ボディふさぐ用のプレートやボルト類、今回苦労しているインターメディエイトシャフトまでのフルセットです

 熱心なマニアに支えられ、わが国 日本も 一部ではありますが、 すごい時代になったものだと思います



2023/10/02

ステアリング ラックアンドピニオン コンバージョン 明日のためにその1 (2)

明日のためにその1(2)、 昭和のボクシング漫画、あしたのジョー のセリフだったんですね

 いまさら 思い出しましたが、漫画で、当時日本人の世界チャンピオンが出たりした影響で
 人気だったスポーツ興行競技、ボクシングでの左ストレートの重要さを説く有名なセリフでした。

 私も、リアルタイムで見ていたのですが、そのあとの「リングにかけろ」のせりふと勘違いしてました。
 歳をとってくると、いろんなことを、様々なタイミングで思い出してくるものです。

 なので、急に、昔みた漫画の話や、テレビの話、音楽の話、でかけた場所の話が頭の中で、
 ポップアップして思い出されます。

 私は、頭の構造が、おかしいので
 できるだけ、脱線しないように、車、w124 500E にしぼって、話すようにしてますが、
 それでも ときどき逸脱します。それは どうかご容赦ください。 



 さて、 自動車の場合、なにが一番重要というより、総合的に調整、バランスや目的合致が必要なので、
 これだけってのはないのですが、まあ、ここやらないと次に進まないということで、ご容赦ください。

 はい、そうです。
 狭いエンジンルーム、直列4気筒、6気筒用の幅が狭いのフレームのエンジンルームに
 90°V型 DOHCエンジンをあとから乗せたのが500Eです。

 なので、私に言わせれば、駅弁野郎、 頭でっかちのエンジンを前に吊り下げてる構造になってます。

 その狭いところに、ベンツがつくらないタコ足、しかも排気量に見合った太さの排気管を通そうとしますが、
 そうは問屋が卸しません。

 場所がありません。

  理由は、左バンクでいえば、
  722.3では、つかってないけど、なぜか残ってるセルモーターのハウジングだったり
  なにより、大きなステアリングギアボックスが鎮座している。ドラッグリンクや、ステアリングダンパーも
  エンジン下を通って、右側のアイドラアームまでつながる構造です。

 これをバッサリ取り去って、クイックレスポンスのラックアンドピニオンに換装しようというのが、
 ”明日のためにその1”というわけです

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 これらをばっさりとりはらって、W210のラックアンドピニオンを仮にフレームに装着して、
 ステアリングシャフトにつながるインターメディエイトシャフトを仮製作したのがこれです。

 下から見上げた写真で、ZF製ラック&ピニオンのインプットシャフト これはφ17/T54
 にユニバーサルジョイント、ステアリングシャフト側は DD形状の3/4インチ を合わせたところです

 写真でみると、5-8の気筒はシャフトの外側を通るような配置になってます
 2-1の180°集合部の山がよく見えると思います。
 φ48.6からφ60.5に集合して、片バンクφ60.5の2本で流して、オートマの後ろで、
 左右バンクを跨いで集合させる予定です。 φ60.5の排気管2本(左右計4本)は、
 φ80くらいで2本に集合し、そのあとシングルにまとめるか、デュアルで持ってくることになると思います。

 そうなりますと、片バンクでみれば 4-2-1、両バンクでみれば、8-4-2(-1)です。 

 あと、左バンク、狭いので、電子5速の722.6でないと、たこ足のパイプが通りません。
 形どり用に持ち込んである500Eは、まだ722.3のままなので、躊躇なく、ベルハウジング、左側のダイナモを
 用フランジをカットします
 (このときは、まだ純正のステアリングボックスが残ってます)

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 こちらは、きったあと、なので、このタイプのたこ足つけようとするひとは
 先に 722.6 5速ATにしてからにしましょう。そのほうが手間がかかりません。

 フライホイールが見えてます(笑)
 でも、こうみると見慣れたステアリング センターロッドとか、ものすごく頑丈で、
 それにステアリングアブソーバーがついていて、まるで 2トン トラックみたいです。


 あたりまえですが、大きなタコ足をつける、さらに180°集合なので、、床の加工をすることも前提としてます

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 ステアリングシャフトの話にもどりますと、ここは操縦性。フィーリングに直接影響するところなので、
 結構重要です。 先進国の米国やイギリスでは、ここらへんの部品が充実しているのがうらやましい
 写真はフラミンゴリバーの ダブルジョイント、片方DDで片方BMWサイズの17 T54です
 こんなのがクロモリ鋼材で売ってるんですね。すごいことですが、お値段も結構すごいことになってます

 最初の画像のものはベンツ市販車の流用なので、衝突安全も考えてでしょうか、アルミ製のエンドです。
 ここは、本当は、かっちりとした寸法で、硬度も剛性もあるものにして、ダイレクトな感じにしたいものです。

 国産旧車でも、ラック変換キットとか出てますが、ここは、結構大事な部分なので、少し長くなりますが共有します。




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 こちらの写真は、ベンツW124純正と W210 そしてR230のラックアンドピニオンの比較です

 ベンツは伝統的に、トラックのようなリサーキュレーティング式ステアリングギアボックスを使ってましたが、
 W210や R230以降は、現代的なラックアンドピニオンに置き換わりました。
 最近のモデルのゲレンデバーゲンもこれになってます。
 (市販乗用車だと、今や、スズキジムニーだけらしいです)

 部品点数が増えるコストや、重量のこともありますでしょうが、衝突安全や、
 電動パワステの普及によることも多いんでしょう。

 比較は私がいまさらここで述べる必要もないですが、とにかく重い、だけでなく、操作感が鈍重です
 それは構造上、複数個のボールを、ところてん式に送って、ギアを動かすという構造上、
 タイヤ、ハンドルからの操舵感覚があいまいになり、すくなくなる、いいからわるいですが、
 タイヤがどこ向いてるのか、よくわからない感じです。
 よくいうと、鈍重だけど、しっとりしている、ベンツ風の”芯のあるだるさ”を醸し出します
 まあ、たとえれば、シルクやナイロン製のバイアスタイヤみたい よくてもラジアルの82扁平とかのタイヤ風

 対して、ラックアンドピニオンは、
 ラックギアとピニオンギアが直接接触するので、ダイレクト、情報量が豊富、
 タイヤの向きはわかりやすいし、挙動はシャープです。
 BMWやポルシェの操舵感がこれです

 デメリットは、情報量が多い分、粗い路面からのキックバックが多い、
 タイヤでたとえると、50扁平のラジアル、とか40扁平、35扁平です。

 思うに、40扁平とかのタイヤ、リム径18インチとかにして
 大きくして履いているなら、マッチング上こちらだと思っています。

 ちなみにw210はラックマウントの穴位置がラックより前、r230は後ろ置きです。
 衝突安全を考えなくてよいなら、ここはもっと剛性がでる止め方、2点より、4点、
 ピニオンも斜めであるよりは、カートやフォーミュラーカー用のそれのように
 ストレート、上反角、左右触れ角なしで、90°とかになるんだと思います

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 こちら、ステアリングシャフトでは一般的なDDシャフト、他にも6角形だったり、◇だったり、たくさんタイプがあります
 これにセレーション数 54だったり、36だったり、インチ、ミリが加わって、数十種類になります。
 こういうのが普通に手に入るのはありがたいことです


以下、ステアリングシャフト(インターメディエイトシャフト)関連で ごくごく 1部に人には、
とても参考になるサイトのリンクですので、どうぞ

Steering Shaft and U-Joint Selection Guide

 ユニバーサルジョイント、構造上、触れ角は30°以内にしないと、非等速運動の挙動が如実に出てきますので
 振れが大きい場合には、複数個使うことになります。
 もちろん、ダイレクト感でいくならストレートに接続するのが、一番ですが、パッケージングや、さきの衝突安全のことで
 なかなか究極の操縦感への理想からは離れてくるという現実です。

 手前のDD形状の丸棒に座繰り穴をあけてボルトで固定、ロックタイト固定です。
 レースカー、ESCORTの安藤号のとかみますと、ステアリングシャフトからクロモリの一本棒に
 変えてあって、ベアリングも精度の高い、よいものを使ってました。

 こういうクロモリシャフトをインターメディエイトでつかう
 その先のステアリングシャフトも、セレーションにあわせて、
 跳ね上げ式や、デタッチャブルのステアリングをつかうわけで、
 市販車の衝突安全コラプシブルに、市販汎用ボスであわせるのは本末転倒なんだと
 思ったことがあります。

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 これ、私も言われるまで気が付かなかったものですが、
 ジョイントの向き、まちがえてくっつけるとカクカクした動きになります(笑)

 そう、いまはここCVジョイントの等速ジョイントのシャフトもあるんですね、

 おそらく、いまや、自動運転の流れで、電動パワステも、シャフトコントロールでなく、
 ラックコントロールが主流となってるようですから、この先は、
 ステアリングもフライバイワイヤ、
 ハンドルの操舵角にあわせて、ラックの操舵角をあわせるというようになるんでしょう

 いま、そんな時代に生きているんだと あらためて実感します

 そう思うと、時間無駄にできません、

 やりたかったこと、先延ばしにできないので、クロスバンクの180°集合、どうせならやってみようと思うわけです。