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2021/01/11

M119 エンジンのたこ足 (23) エキゾーストマニホールド製作中 ようやく冶具ができました

 だいぶ時間がかかっていると書いたのが、昨年2020年3月、

 インコネルたこ足 角度切りの記事

 昨年のことで、新型コロナウイルス騒動が始まったころでした。

 過去の感染症の事例から、簡単にはいかないことと予想してはいましたが、
 今後さらに、社会が分断される。物理的にも、考え方にしても、情報の扱い方にしても、
 経済状況や健康状況にしても、二極化がすすむことは、自然な流れなんでしょう。

 戦争や 飢饉や 大恐慌、感染症、病気疾病の蔓延が
 貧富の差を増やすことは、歴史が示しています。

 さて、高価なインコネル材を使用したタコ足ですが、
 安価なステンレス製はないの?という質問がありました。

 もっともなご質問だと思います。

 おそらく、少し前の時代だったら、500Eが買えるくらいの値段になるであろう
 高価なインコネル、難加工材ではなく、
 すこしは価格が安い、ステンレス材、加工手間が楽なステンレスというのは 選択枝ではあります。

 しかしながら、現在使用しているえちごやのタコ足、ショート他での経験で学んだことですが、
 フランジボルト、(21)の記事、ボルト角度に注意!にもありますが

 ベンツの独特のV型のスタッドボルトですと、フランジの伸びが上下方向ではなく、前後方向に制限されます。
 排気温度が上がると、フランジや排気管は前後方向中心に 引っ張られます。

 この点、さすが、メーカーは、タイガー戦車以来の経験値からでしょうか、
 純正のエキマニ、とても丈夫な鋳物製ですが、そのため、ステンレスのベローズをつけて、フランジは分割式になっています。

 つまり、前後に伸びることを前提に作っています。

 なので、一体式のタコ足で、これをやらずに製作すると、多くの場合、排気漏れ、フランジひずみが起きるか、
 タコ足が溶接部で割れます。とくに菅長が短くて逃げる余地の少ないタコ足やターボエキマニだとこの傾向は強いです。

 そのため、えちごやの改良版のたこ足は、ベローズになっています。
 
 分割フランジで、ベローズいれて、長い菅であれば、もしかしたら、大丈夫なのかもしれませんが、
 どのみち、型を作って、難易度の高いものをつくるわけであるのと、
 より良いものを作らなければ、製品をもとにした、所詮、コピー品にとどまるわけで、意味がないので、
 あえて、難易度の高いインコネル製でやることにしました。

 もちろん、こういうバカげたことを、受けてくれる技術者がいるおかげです。
 文句を言いながらも、押忍 押忍 の精神で受けてくれる 大倉さんのおかげです。
 あらためて、感謝します。

 
 内燃機関ですから、
 カムと圧縮と排気量をもとに、トルクバンド、出力回転で 排気菅の理論理想長他は決まってきます。

 しかし、それを作る、測定、切り出し、曲げ、溶接等は、多くの場合、まだ人間の手作業ですので、
 これを支えてくれる加工屋さんや 職人さんがいないとできません。

 そうこう言いながら、
 米国なんぞでは、いまやCADデーターの3Dプリンターで、
 アフターマーケットのインコネルヘダーができる時代になってきてます。
 新型スープラのBMエンジンのターボエキマニなんかこれで作ってますね、

 そんな時代に、90年代のベンツのたこ足を作るわけです。

 



 込谷さんの遺作、内倉さん謹製のたこ足を参考に
 ベースの型をつくります。
 まずは、測定。 松本さんから借りてます。このほか、実車をかたどりで送ってあります(笑)
 





 作成途中の型、冶具がこちらです。
 8気筒分の、通称、”ポテトチップス”、”干し柿”が見えます。

 細い曲げが容易な金属棒に、円形の板を多数張り付けて、曲げ角度を調べて、決めるためのものです。

 これで、輪切りパイプの切り出し角度が決まります。







 ポテトチップス、干し柿の、詳細がこちら、
 正確に作業、製作するためのノウハウの結晶です。

 要は、曲げパイプをつなげて、所定の曲げ角を作るのに、目検討、現物合わせだと
 組付け時の修正に時間を要するので、効率がものすごく悪くなることを防ぐための工夫です。

 これがないと、同じものができないどころか、測定して作るべきものと、試作品がことなってきます。

  ワンオフのタコ足で、こういったことを省いて、作業を始めると、結局、帳尻あわせで、
  当初と違うものができるか、修正作業につぐ、修正作業の繰り返し、になってきます。

  また、やり直し、やり直しで、不要な熱、溶接が加わって、金属が劣化してくるわけです。




 ポテトチップス、干し柿を作る過程を紹介した
 雑誌記事なんかないと思いましたから、おそらく初公開かもしれません。

 ステンの板から、パイプ径にあわせて、プレスで板を抜いて”ポテトチップス”、”干し柿”の 具、部品をつくります。

 8気筒分で、曲げ角度が多いから、数も多いです。





 冶具の型、溶接の伸びが加わるのと、車両にあわせた大きさなので、
 結構な大きさ、頑丈なつくりになります。

 ガスケットからもとに、スタッド、ボルト穴位置を決めた、仮のフランジ、この段階ではまだ一体型、
 左右バンク分切り出したところです。



  
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