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2019/06/16

トヨタのV8 32V 1UZエンジン とM119

下の動画は、メインターゲットの北米市場向けのコマーシャルフィルム動画、
シャシダイナモにセルシオ・レクサスをのせて、エンジン、フルに
動かしても、上に乗せた、シャンパンタワーが崩れないってのをアピールする動画です。



前項でも書きましたが、
安くて、お得、壊れない、燃費がいい、トヨタ、日本車のイメージを塗り替えるために、販売チャネルまで変えて、レクサスとして、
高級路線でいくことにした大挑戦、シャーシとエンジンまで新開発した、トヨタ50周年の意気込みが感じられます。

それでいてお値段は、高級モデルでも、国内価格

C仕様Fパッケージ  6,200,000円

型式 E-UCF11
全長×全幅×全高 4,995×1,820×1,400mm
ホイールベース 2,815mm
エンジン型式 1UZ-FE
最高出力    260ps/5,400rpm
最大トルク   36.0kg・m/4,600rpm
種類  V型8気筒DOHC32バルブ
総排気量  3,968cc
車両重量  1,790kg

10モード/10・15モード燃費 6.7km/L

こりゃ売れるわね、

素のw124、4気筒、6気筒モデルと比べて、全長で約25センチ、幅で8センチ大きく、
ホイールベースで1.5センチ大きい

並べてみると、セルシオのほうがはるかに偉そう、要は押しが効く、

そんなこともあり、側面衝突や、セルシオへの対抗で、
w140やw210が巨大化(あとから悪評判となった)した影響も、
”源流”は、ここらへんにあったんだと思います。

前回お話したM102が 2.3L. 135馬力 6発のM103が 3Lで 185馬力 
単カム2バルブ とかいってるときに
V8 32vで 260馬力ですから、とても勝負になりませんでした。

W126の560SELの欧州並行のM117 大排気量の 5.6Lでこそ285馬力、
米国モデル、おおくのD車は、せいぜい245馬力でした。
しかも機械式オートマで お得意の1速はスーパーローだから、2速発信
減速比は2.65とか2.83 のハイギヤ―ド

当時得意になってヤングエグゼクティブを気取って、
けっこう 無理して乗っていたW126 560と
府中の30m道路での、よーいどんでは、セルシオのほうが、クルマ何台分も
速かった(笑) のっぺりした 大きな テールを拝んだのを覚えてます。

まあ、そんな状況でした。ユーザーにしてそうですから、欧州メーカーでは、
それ以上の、衝撃で、試験用に急いで、先行発売した北米市場から買い込ん
で空輸して 検討した という話も聞きました。

そこから、30年立ってみると、国内では初代セルシオは、素性の良さもあり、
ヤン車、VIPカーとして、中古車市場でも高く評価され、弄り倒されたので、
ほとんど見かけることもなく、残存車率でいったら、圧倒的にw124のほうが多い、
残存市場の評価では、往年のベンツのほうが高かったということになります。

今になっては、そんなことを覚えている人も少なくなってきたので、
新車時は、それがひっくり返る位の衝撃でしたことを記憶としてかいておきます。

おどろいたといえば、搭載されていた、1UZのエンジンで、
制御はたしか、気筒別シーケンシャル、対して、我がM119のKEは 全気筒同時噴射(笑)

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その何年後かに、あわてて500Eでおなじみ、
LHになったボッシEV1世代のM119は、ようやくグループ噴射、

ロムいじればわかりますが、つまりは、ecu コンピューターの演算速度がおそい、
おまけに、容量がすくなくて、
8気筒だと、気筒別の制御、細かいマップ製作ができなかった。

気筒別シーケンシャル制御になったのは、M119では、次世代のW210とかW140の時代、
R129の後期になってからです。

当時、あんまりにきなったので、エンジン解説書(昔は書籍形式で売ってました(笑))
トヨタ共販から 買って見てみたら、

お得意のハイメカツインム、
シザースギアつかったDOHCで、エキゾーストとインテークのカムの回転が逆だから
コグドベルトで片方のカムだけ駆動すればいい、コンパクトなヘッド。
見慣れた 頭でっかちの、M119と比較するの頭の小ささが良くわかります。

おまけに、表面処理したアルミリフターでした。しかも、男のインナーシム方式です。
これであの静粛性ですから、ヘッド廻りの加工寸法が相当、向上したんでしょう
このころからですかね? カム、タペットの摩耗とシートの摩耗進行を同じ位にして、
タペット調整なんてことが ほぼ  いらなくなったのは、

このころ、すでにレーザークラッド溶射方式のヘッドで、バルブシートそのものがなくなって、
ヘッドに金属溶射になっているエンジンもトヨタにあったと思います。たしか1uzは違ったと思います

しかも、最初から、北米市場狙い、ガスガズラー対策で排気量を4000に抑えてる

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ヘッド部の小ささを活かして、バンク内に長い吸気管を組んで、お得意の可変吸気です。
吸気バルブまでの前をできるだけスムーズにして流速稼ごう、慣性吸気を邪魔しない
でも、タンブル強める 工夫が見えます。

インテークポートも M119より大きいですね

頭小さくした分、エンジン幅を押さえられるので、排気管もM119のものより、ポート出口から90°曲げる方式ではなく、
5cm位は、伸ばして集合させてます。
実車はこれにステンレス製の遮熱カバーがついてたと思います。

あとから追いかけて作った利点はあるのでしょうが、とても、良く出来てると思います。
アメリカでもチューニングベースで高く評価されて、1UZの
コンロッドやカム、ピストン、クランクが普通に売ってるのは理解できます。

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カムの山じゃない、部分、面圧かかってないので、接触面積減らして、フリクション減らすために、
カムジャーナルの幅 細くしてるんですよね。
くそ重たい油圧式のタペットで、常時油圧掛けてフリクション増し増しの M119見たあと、
インナーシム方式、アルミ製の軽いリフターに、このカム山みたときは、こりゃ やられたなと思いました。、

M117の発展系が、AMGのコスワースヘッド、その焼き直し、改良版がM119なら、
それを参考に写したのが 日産のVH45 トヨタ流の文法で組み立て直したのが 1UZでしょう

フォードのV8 DOHC コヨーテが出てくるのは このだいぶ後になりますが、
ここにも、M119の痕跡は 感じられます。 

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トヨタ流のアレンジ、
技術解説書見たら、
燃焼室、ピストンみたら斜めスキッシュで、さすがだなーと思いました。

ハイメカツインカム、バランサー効果もあるのか、タイミングベルト駆動の由来もあるのか、
静かでしたね、ボート持っていて、船遊びをしてた頃、1UZ 2機掛けのエンジンのヤマハの
モーターボートは、 抜群に静かだったの思い出します。

シャーシも新設計、エンジンも新設計、
莫大な設備投資かかるから、普通、両方いっしょになんかやらないんだよね

ベンツ100周年で出来た w124も エンジンはw123,201からの転用だったし、
外装は空力特性向上したけど、ストラット、マルチリンクのサスペンションもw201とほぼ共通、
なのに、トヨタは、まあ既存のブレークスルーだからしょうがないんでしょうが、高級路線のために大転換したんでしょう

まあ、見事です。さすがトヨタ50周年

シャーシと、エンジン専用設計で、いっしょにつくったから、エンジンとデフなんか、まっすぐだし、
ベンツは、ドライブシャフト共通にするので、リングギア分、オフセットしてるのを、
ドライブシャフトの長さ左右で変えて真ん中に持ってくる、
ホイールベアリングなんか、あたり面最初から磨いてあったし、
プロペラシャフトのバランスウエイトなんかも、ベンツよりすくなかった。

こりゃ振動少ないわけだと思いました。
動画じゃないけど、シャンパンタワーほんとにやった奴がいまいした。

500E、w140でもm119じゃ無理です。6リッターほどじゃないけど、特定回転でザラツキでますから
シャンパンタワー倒れるでしょう

まあ、そんなことしてた割に、後世で車が残らないのは、因果なこと、
禍福は糾える縄のごとし、塞翁が馬でなにがどうなのかはわかりません。

もしかすると、偉大なベンツは、後世に残すことを期待して、
わざと 手のかかる不良品、修理に手のかかる車をおつくりになったのかもしれません。

そんなわけないと思いますが、
製品として優れていることと、後世で残ること、評価されることは別なんだなと
改めて感じます。

自動車メーカーにとって、評価の尺度は、圧倒的に新車販売台数であり、
そのためには、新しい車を買ってくれるほうがありがたい、絶対にありがたい。

修理して、直して、長く乗る、ユーザーよりは、新車販売台数に繋がるほうが経営者の
評価、株式マーケットの評価としては良い、それに傾注するということなんでしょう

そんななかで、数万点にもおよぶ、部品が製造販売中止になったものが増えたとはいえ、
まだ供給されているということは、ありがたいことです。
 






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