2015/03/14

500E、M119のモーテックコントロール(2) MOTECH CONTROL FOR W124036,500E,M119 Ⅱ

MOTECH20150220

写真は、ダイレクト点火のマウント、プラグオンイグニッションコイルを装着して、
インジェクターフュールデリバリー製作と寸法どりしたM119エンジン

デスビが無くなって、コードがないので見た感じは、だいぶすっきりしましています。

M119LHの制御系、500Eの制御系も膨大な資料を基に大方理解でき、
どこをどう、モーテックで制御するのか、オプションを足すのか、
どこを純正の制御に残すのかの峻別をおこないつつ、
実際の配線作業をしています。


Kジェトロ+電子制御からの発展系のLH。
圧力、スロットル、エアフロ制御+O2センサー+ノックセンサーに
フライバイワイヤの電スロ、ASRにCAN、

80年代後半の最先端の“夢”の電子制御系を用いていた500Eの制御系。

しかし、今の時代から見れば、
500Eの最大のディスアドバンテージとなっている電子制御系、
当時としては時代の最先端ではあったものを、現代のタイミングで評価するのは、
とても酷ではあるが、
タイムマシン的に、パワーの観点から、あえて比べると

NA制御の要である燃料系(噴射タイミング、量)、
点火系(特に点火時期、数、)の内、
燃料系はLHでは、
燃料系の噴射タイミングが気筒別に独立ではなく、グループ噴射、
気筒別シーケンシャルでは残念ながら弄れない。

だから、O2センサーも左右区別する意味がないので、両バンクで1つのフィードバック、

この背景には、コンピューターの演算速度が遅かったため、
制御が追いつかなかった面と、
インジェクターがまだ第一世代β版のEV1、無効噴射時間が長く、筐体も大きいものかったこと、
ピンドル噴射から進化した4孔、後に、おそらく、残留燃料によるノズル穴のコーティングトラブルで
マイナーチェンジで2孔噴射になったものでは、4孔でも2孔でも、大差ないレベルで
微粒子化が困難だったこと、
SMD 100mm (笑) 離れて100~120μmレベルと聞いています。

このため、インジェクターの噴射による不十分な微粒子化を補うために
ポートやインテークバルブでの、
熱による気化を頼って噴射していたこと、

そのため、既存のインジェクターでは、噴射タイミングを、
インテークバルブの開弁時期、スロットルの開度迄細かに制御できない(しても粒子大きいため効果少ない)ので、

現代のポート噴射や、直噴エンジンと比べて、気筒別かつ工程時期まで緻密に
制御する必要がなかったこと等があると思います。

点火については、70年代技術
旧来のフルトラ点火に、90年代技術のノッキングのフィードバックで、ボッシュ発明の旧来のディストリビューターを小型化して左右バンクで分配としたため、コイル出力電圧も現行、当時の最高水準のものと比べるとそれは低く、

点火時期もライトノック、トレースまで進角させて、MBTを詰めるというよりは、
一定パーセントでの失火は構造上やむなしという前提条件のもと、
φ100のラージボアをノッキングさせない点火時期で無難に制御していた感が強いように感じます。



これを、現代の制御と機器、センサーで最大に生かすには、
まずは、良い燃焼のために、燃料の微粒子化を数段すすめて、
適切な噴射タイミングで安定燃焼をさせること、
燃焼圧力を高くするためにMBT点火時期を詰めるために、ノックのフィードバック、
MSDや、モーテックのように低回転での複数点火回数や、
失火しない高い電圧、強い火花が必要になります。

EZL憎しで、当初は点火系だけのモーテック制御としようと思ったのですが、
良い燃焼、ノッキングさせない、安定燃焼のためには、
必然的に燃料系の制御も相応に賢くなければならず、
特にφ100のラージボアでは、点火時期を詰められないケースが予想されました。

そこを考えると、結果として燃料系も制御することになりました。

MBT詰めるのが目的ですから、モーテックのノックセンサーのオプションは必須になります。

ここは、これまで私がやって来たようにインジェクターだけ変えて吐出量を増やす、
燃圧制御で増量をする、マップの数値を替えて、噴射時間をコントロールする
という方法だけでなく、

噴射タイミング、燃料量も各気筒別にコントロールする必要に迫られました。そうなるとAFのフィードバックも片バンクのシングルでは足りないので、
こちらも、モーテックではオプションのツインラムダフィードバックになりました。

これ考えると、マップ複数用意してノッキングさせない安全マージン、ノックリタード、燃料を無駄に吹かないλ1制御という観点では、
純正コンピューターは、当時の能力をフルスペックに生かして、とても“賢い大人“仕様であったと思います。

私が今回が求めるのは、成長素養のある能力の高い"子ども"をどう躾けて、
賢い大人をはるかに勝る能力に仕上げることです。

モーテックの生い立ちからして、
一定条件での制御、つまり、水温が80℃になったあとの、全開制御、
一度セッティングすれば、吸気温度補正でカバーするようなサーキットでの使用ですから、

原則、AFフィードバックもノックのフィードバックもない仕様がメイン。

だから、ノッキングや、AFラムダはオプションで良かったんでしょうね、

でも、これ、「フルコンにした」ということが目的の場合や、
「特定条件のみ」でない場合、割り切らないのなら、
私は、やっぱり、ノックとAFは、最初からあった方が良いと思うんですよね(汗)
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コメント

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電子制御って

当時の最新鋭でもあり、メーカーとしても高級グレードとして最高にお金を掛けることができた500E。でも電子制御の進化には逆らえませんね。

PCなんて今や当たり前のデュアルコアやクワッドコアで2GのCPUに対して、500Eが発売された時にはi386の16Mとかでしたから。

WIN3.0の時代ですね。
HDDだって当時は会社のPCに付いていた物だって40Mとかですから、いまのガラケー以下のスペックですべての仕事をこなせていたんですね。

メカ的にはそんなに極端な進化は無いと思いますが、制御系の進化は目覚しいものがあります。

同じエンジンを制御するための指示を、未就園児と大学院生にやらせるくらいの違いはあるかも?

勿論その指示を作るのが大変なんですよね。

Re: 電子制御って

コンピューターの世界は、ムーアの法則

p = 2^{n/1.5} ですから、18か月、なり2年で倍、1/2ですとしますと、

 まあ、過去のものがでかい、遅いのは仕方ありません。

 i386ではなく、Z80で、DOS、ウインドウですらありません(笑)

 幼稚園児は、時間が経てば大人になりますが、
 古い計算機は進歩しませんし、性能低下、劣化するだけです。

 Z80で、まあ良くこれを処理してたなと思います。
 半機械仕掛けなのも仕方ないと思います。

 結局、オートマから軸回転を拾うには、分解して、センサー入れるしかないので、
 ギア別制御は現状ではできません。
 
 ATは、現状、最高レベルまで手をかけましたが、
 400馬力、500馬力が上限の弱いミッションをばらして、センサーいれる位なら、
 もう、トランスブレーキ付の800馬力、1500馬力対応の700Rなり、
 4L60換装が良いと思うようになりました。

マップは大変な事になりますが、インプット(フライホイール)とアウトプット(ペラシャフトすなわち車速)の割り算、掛け算で何速かを判断するのは無理なんですか?
バルブボディーのソレノイドの駆動パターンから判断するのも出来ないですか?
いつも眺めてるだけで、124に詳しい訳では無いので、的はずれな話であればご勘弁下さい。

Re: タイトルなし

長岡さん いつも参考になるコメントありがとうございます。

 私も、ギア別補正、ギア表示をメーターにを入れたいと思い、
 なんとかできないかと考えていました。
 
 ベンツのこの時代の機械式+セミ電子制御は、ある意味、特殊でありまして、
 ギアポジションセンサーは、ニュートラル、パーキング、ドライブ、バックを
 ATシフトの接点で認知するタイプのものです。
 なので、ドライブかN、RかPの区別しかできません。 

12気筒モデルなら、オーバーロードスイッチが二つ、2-3、3-4と入っていますが、
8気筒は一つのみで、ここのスイッチ信号から検出もできないです。


 そこで、AT出口かペラ、
 フライホイールにセンサーをつける、他と共用、流用する、車速から演算するにしても、
 問題は、コンバーターのストールが3000rpmなのと、スリップがあるので、
 車速とエンジン回転からでは正確なギアがスリップ域にかかると出てこないんです(と考えました)。 

 メータのギア表示が誤表示するのは致命的なので、やめた次第です。
 次回、722.3をあけるときがあれば、そのときは、
 メインシャフトにセンサーつけて、ギア表示、ギア補正したいと思います。