2013/06/11

鋳造技術の特許技術動向調査を見て考える.....



特許庁技術動向調査へのリンク

今回は、よい機会ですので鋳造技術について、書いて見ます。

鋳造とは、溶解した金属を鋳型に注入して金属製品を製作する方法で、
人類が最初に手にした金属製品(青銅器)も鋳造によって製作された。とされています。

石器時代からの区分は、鋳造によって始まったわけです。

さて、長々と設計制作過程からご紹介していました
M119エンジン用アルミフィン付オイルパン、そして722.3AT用ATFパンは、
アルミ砂型重力鋳造で日本国内で製作しています。

もっとも、自動車マニアと呼ばれる人にとって、ピストンの例をとれば、鋳造より鍛造のほうが良いというような
鍛造信仰や、CNCによる削出、ワンオフの響きのよさと比べると、鋳造はやや地味であります。

しかしながら、現代の自動車生産とは量産技術、部品の集積の組み合わせであり、
そうなると量産のための鋳造技術やプレス技術は、避けて通れない要諦ということになります。
その結果、開発者が汗水たらして苦労の結果を特許としてとる、独占的権利を取得するための過程の
発明の公開広報、特許広報を見ると、相当件数の特許がでていることがわかります。

すこし古い資料ですが特許庁が予算を取ってやっている事業で「特許技術動向調査」というものがあり、
特定の技術分野について、どこの国のどんな人が、どれだけ出願しているのか、とか、
その中のどこが中心になって出願されているのかなどをまとめてパテントマップとしているものがあります。


これで「鋳型造形技術」がありましたので、ご紹介します。
このブログでいただいたコメントから名古屋の鋳造会社をご紹介いただいたこともあり、
勉強のために技術レポートを読んでみました。門外漢のまとめ読みですが、
今では、ターボのタービンのインペラーなんかも鋳造で作成してしまいます

ちなみに、我らが500Eでいうと、エンジンブロックもヘッドも、インマニも、
ヘッドカバーも、ATハウジングも、デフケースもデフカバーも鋳造で出来ています。
そういえば、大昔、西ドイツ時代のAMGの工場にお邪魔したときに、
「創業者は鋳造が得意」といっていました。(英語でいうとシャレに聞こえます(笑))

技術動向調査の詳細は、調査レポートをご覧いただくとして
有名な会社がしのぎを削って、特許出願しているのがわかります。

仕事明けにブログを書くことが多い私は、
頭の切り替えがうまくいかないと、どうしても仕事の話になってしまうことがありますが、
プロダクトバイプロセス・製造方法の特許出願ですと
特許訴訟になったときに、その方法を特定するのが極めて難しいという問題点があります
アメリカのようにディスカバリー制度がない、日本や韓国、中国では、
製法特許では相手の特許侵害を主張立証することが極めて困難という事情があります。

図にある特許出願のうち、ばーっと特許広報をみたところでは、一定割合以上の多くは、
特許技術を利用して完成した製品からは特許侵害がわからない特許のように思いました。

こういった公開をすると、中国、韓国のメーカーは日本発の公開公報を見て、開発ヒントを入手し、
その結果、どんどん日本の技術が中国等に流出していってしまうのだと思います。
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