2012/06/29

W124(W210)のリアアーム、タイロッド



 写真がW201、W124、W129、W202、W210等に使用されているリアアーム、タイロッドの写真です。

 比較写真で見るとわかりますが、ボディ側のゴムブッシュ付近に配線固定用のグロメット穴が二個空いているのと、アーム長さが短いこと、アームの向きた異なること等が特徴です。

 リアのサスペンションOHの際に一番痛んでいいるのがロアアームのピロボールですが、
 次はこのタイロッド部分です。
 どうしてもガタが出やすい箇所です。

 ですので、リアサスペンションOH時には、アームに加えて、ロアアームのピロボール
 を交換するのが定石になります。

 部品の紹介だけしていても、しかたないので、マルチリンクについてお話ししますと、
 ベンツが初めて実用化したといわれるもので、W201に最初に採用されました。1983年ですから
 もう30年前ですね

 これまでの、独立式のサスペンション、セミトレーリング方式等ですと、沈み込み時に
 キャンバー角が増すのは良いとしても、機構上、トーアウトになってしまいます。
 コーナーでロールしたときに、トーアウトになるというのは、外側のタイヤが外を向くわけで、
 オーバーステアが強くなる、走行抵抗も増すということで
 ニュートラルなドライブ感からは遠くなってしまいます。

 ここを改善しようとしたのが、ポルシェで、928ではバイザッハアクスルとして、
 セミトレアームの進化系として、ロアリンクの先にもう一つリンクをつけて
 沈み込み時に、トーアウトをするような機構にしました。

 ベンツのマルチリンクは、これをロアアームとスラストアームで固定したV字を保ちつつ、
 タイロッドで抑え込んで、トーインを保持しています。
 その意味では、発想が通じるわけで、バイザッハの進化系といわれる由縁でしょう

 ベンツが機械式LSDをやめたのも、このサスペンション形式、マルチリンクになってからで、
 W126なんかの、セミトレでトーアウトになる、オーバーになるのをLSDという
 割り切った考えであったのを、改めて、
 トーアウトにならない、トーインになるから、弱アンダーになる、だからLSDがいらないという
 割り切りだったんだと、私なんかは想像してます。

 ベンツ独特の高速走行時の操舵感、BMWの目を三角にして「まだまだいけますぜ!」 でなく
 「無理なさらずに、この位にしておきませんか?」とささやく
 弱アンダーの操舵感、高速クルージングが疲れないという安定感は、
 ここらへんからの熟成なんだと思います。


 なんで、ベンツらしさを取り戻すには、リアマルチリンクOHがおすすめという
 流れだったんだと思います。

 
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