2012/04/06

襤褸を纏えど心は錦


私の思うに、世にある多くの500Eはボロイ、いや、むしろほとんどの500Eがボロイと思うほうがラインオフから20年たったいまは自然だと思います。
オーナーびいきで、痘痕もえくぼ、ボロイのを無理に、ぼろくないというから収まりが悪くなります。

そもそも、冷静に考えて、故障を前提に乗ることが当たり前の車なんておかしい、現代の日本での移動手段としての自動車の範疇を超えていると思います。
例えれば、毎日世話の必要な「馬」だとか、風任せのヨット的な趣味的乗り物に近いものだ思います。

だから、これを楽しんでやる分には粋で、イカス、男気を感じるのですが、
メンテナンスを「(したくないのに」しなければならない」と義務的に思った瞬間に、
(その人の主観的には)途端に輝きを失うんだと思います。

ボロイのが、いけないのではなくて、ボロくても、壊れていても、程度が悪くても500Eです。
今、ボロければ、それを直すのを楽しみにすればいいんじゃないかと思うわけです。

加えて、話が飛びますが、
どうも、私が好きじゃないのは、すぐにグループ分けしたがる、島国の士農工商根性で、べつにディーラー車だろうが、
並行車であろうが、中古並行であろうが、91年モデルだろうが、92年モデルだろうが、究極には一緒で、
それを細かく細分化して、どうこういうから更に恰好が悪くなるんだと思います。

おそらく、現状がボロイ、輝きを失いかけてるが故に、過去の栄光、出自に注目するのかもしれませんが、
保釈金の払えない拘置所未決囚が、拘置所の休憩時間に
すでに縁が切れた実家の金持ち自慢してるみたいで恰好悪いです。

まあ、これは背景に、我が国の500E特有の中古車中心で発展した中古車文化があるんだと思います。
新車で販売店で売ってた時に、「ポルシェライン」なんてことはいいません(笑)
トヨタだったら、関東自動車ラインとか、名古屋ライン(笑)で、
九州ライン(笑)などというと、なんか競輪の予想屋みたいになります(汗)

おろらく、中古で、売りやすくするために「ポルシェライン」(恥)とか、
リミテッドとかいう区別をつける(と売れる)マーケット構造があったわけ(と過去形)で、
説明するほうも楽で、買うほうも、半可通、よくわからないから、
もしくは、そういわれると次に転売するときに売りやすいとかいう、割り切りのなさを持つ人が多いわけなんでしょう。

そもそも、中古車マーケットが、正常な市場である前提では、
区別がつくものは、当然に価格に反映されます。
つまり、ポルシェラインだから、LTDが価値がある、何年式だから価値がある、
6リッターだから、AMGだから 価値があるという状況も、
それはすべて売価価格に反映されています。

走行距離も、サンルーフの有り無しも、色も皮シートもすべてそうです。
人気があるものは高くなるし、無いものは安くなるのが市場原則です。

よく聞く騙し文句の「希少」とかいうのは、タマ数が少ないから価格乱高下が激しいというだけで、それも価格に折込済みです。
こんなこと、マーケットで株式売買やってれば、みんなわかることですよね

商行為、耐久消費財で転売を考えること自体悪いことではないですが、
こと500Eのように償却のすんだ古い車に関しては、
売るときにはゼロ円が前提で、それを自分が所有している期間に、どこまでやるのか、つきあうのか、その覚悟と度量があることのほうが大事で、
まず転売ありき、出自氏素性ありきで、現状に目をつむってではないと思います。

買う段階でその後の維持費や下取りを気にするようなら、購入をやめたほうが苦労のない人生になると私は思います。

悪いこといいません、20年落ちのドイツ車買う段階で、販売店に維持費や下取予想価格を聞くような御仁には、すすめません。

嫌気と苦労を買いにいくようなもんです。

なぜなら、直していくのが大前提の車で、故障しないこと、故障をレアと考えると「維持費」は相いれないからです。
償却が3回すんだ車の下取りを気にするより、潔くゼロだと思うべし、その分、人生を楽しめると考えれば居心地もいいと思います。

割り切れば、部品の集合体である車ですから、部品を変えれば、究極にはどうにでもなります。
というのが、オンボロのヘアライン号のオーナーの実感です。

話もどりますが、ボロイのが悪いんじゃなくって、襤褸ければ直せばいいし、今無理なら将来できるように
段取りする、頑張って余力を貯めればいいだけです。
それぞれの楽しみ方があるわけだから、ボロボロで、動けば故障、停止で、レッカー救助を繰り返しながら乗ってもいいし、
車検切れて置きっぱなしでも極論ではいいと思います。

そのどちらも、どれが本物、偽物というわけではなく、善悪、優劣ではないと思います。
現状置かれた状況を把握して、どうしようかと考えればいいだけだと思います。
言い換えれば、「その人が見た、その車の現状の好き嫌い」だと思います。

いや、こんなこというのもね、
ボロボロっていうけど、そういう車がある、動態保存してもらえてるから、自分の車が部品供給も続いて
維持できるっていう間接的な有難さもあるわけで、○×でなく、まあ大目に見ていただきたいと思っています。

さあ、今週末もどう夜鍋仕事でボロや綻びをつくろいましょうか(笑)
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コメント

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No title

はじめまして

記事を読ませていただいて反省です!

Re: No title

 ラッキーさん

 はじめまして、
 特にオーナーさん、読者さんが特に反省することはないと思います。

 そもそも自己満足の道楽自動車なんですから、
 多かれ少なかれ、背伸びはあるはずです。

 ある程度、「見得」をはっても、結果がそれに追いつけばいいわけで、
 その意味で、はれる「見得」は張るという覚悟も、ときには必要だと思います。
 私なんか、見栄はって引っ込みがつかなくなっているだけです(笑)