2012/01/09

5.芯のある「だるさ」操縦感

5.芯のある「だるさ」操縦感

これは私が誌面で言い出したことですが、ベンツの操縦感を一言でいうと
「芯のある「だるさ」、操縦感」だと思います。

堅い、リジッドな、ピロボール使用のカートの感じとは異なる「ハコ」の感じです。

芯を支える土台、ボディは、前述のとおり、頑丈でないといけないわけですが、
どこから「芯があるだるさ」が出てくるかというと、私は「でかいゴムブッシュ」だと思ってます。




写真は、W124のフロントロアアームの付根のゴムブッシュですが。ボルト径と比較すると異常に大きい径です。
がっちりした土台に、ボルト2本、4か所で固定されても、ロアアームが「ブルブル」と動きます。
このゴムの可動域幅で前後左右に動くわけですから、急激な力が加わるブレーキング時や、加速時の抵抗等
過度の動きを押えるためにスタビライザーがテンションロッドの役目をしています。
昔のKP61やRX3、ファミリアクーペなども、この方式ですね
(KPやRX3は、ロアアーム付根が1個です(笑))






また、昔のベンツのアライメントを調整した方はわかると思いますが、メーカー指定では、フロントのタイヤ前に
突っ張り棒をするか、ドライブレンジで前方向から負荷をかける「Ready To Start」ポジションを取って、
つまり、フロントからタイヤが走行抵抗で押されている状況で、アライメントを決めます。
W124でトーインが静止時に強いのは、タイヤの走行摩擦抵抗によって、ロアアームが開くのを想定してるのでしょうか。

つまり、がっちりとした土台で、芯を固定して幅のある可動域をゴムの特性で許すという設計思想なんだと思います。

ここがベンツの乗り心地、操縦感覚の源泉だと思ってます。

昔、SJの創業時になんで、ベンツは、こんなにゴムブッシュを交換するんだろうと思ったことがあります、
積極的にゴムブッシュを消耗品ととらえて、交換することによって、乗り心地を維持する=「芯のあるダルさ」という考えなんだと
最近になって私も理解しました。

これは、何もフロントロアアームに限ったことではなく、フロントのアッパーマウントの「すぐり」や
リアの大型のゴムサブフレームブッシュで、「ブルブル」に、でも頑丈な芯(大径ボルト&ナット)で強固なボディに固定されてます

このお蔭で、W124、500Eは、「ブッシュ換えれば新車にもどる」というマジックが使えるわけです。
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