2011/10/18

冷却系放談2011秋(2) 冷却風をいかに抜くかが大事

私の経験上、500Eに決定的に不足しているのは、空気の抜け、つまり、冷却風が抜けないこと
が原因で水温が高いものと思っています。


元々、直列4気筒、6気筒のW124のシャーシ、パッケージデザイン的にも短いノーズにオーバーハング、
狭いエンジンルームに無理にV8を搭載したという生い立ちからして仕方のないことなのですが、
「空気(冷却風)の抜けが悪い」という宿命があります。

このパッケージングによる隙間のなさは皆さん、DIYerなら、経験上 ご存知で
コアサポート後のラジエターを配置で、クーリングファン取り外しには頭が極端に短い六角SSTが必要
になっている程です。







写真は、極端な例ですが、写真のムーンクラフト、紫電改なんかは、
エアアウトレットの出口から見てラジエターが見えます。しかも、アウトレット前に垂直にフィンを立てて
ダクト圧を下げて、中の熱気を出やすくする。
高圧になるキャビン前を避けて、キャビン左右に熱気を抜くようにしています。
これくらい風通しが良ければ、500Eの水温も下がることでしょう


さて、ラジエターは、冷却水を冷却フィンの間に通して、冷却する空冷熱交換機ですから、
冷却能力というのは、ラジエターの表面積と放熱効率で決まります。

サブラジエターでもつけなければ、ラジエターの表面積は増えないので、どうやって放熱効率を上げるかという
工夫をすることになります。

考えると、いくつか方法があって

1. 層(Row)を増やす
2. 放熱効率の良いフィンにする
3. 通過する冷却風量を増やす( 後ろの抜けを良くする/前面の空気を逃がさない)
4. 水温-外気温の差を大きくする (水温を上げる/外気温を下げる)


となります。

.の「ROWを増やす」 は古典的に行われている方法ですが、層が増えれば増えるだけ
の空気の抜けは悪くなります。
1層から2層、2層から3層にして、それぞれ5割冷却性能が増えるかというと、
前にROWがあって、抜けが悪く、熱伝導や放熱の影響もあり、
100℃程度の水温で、外気温が30℃超だと、層増ししても2割以下というのが、多いようです。

そのため2.の「放熱効率の良いフィン」 にして、層を減らす、重量も減るというのが現代流のチューニングで、
メーカーもこれをやってます。

最近の車は、冷却水も減らして軽量化、アルミ1層というのがスタンダードですね
昔でいうヒーターピッチという奴ですが、今ではもっと効率化されたフィン形状のものが出てます。
(最新のものですとコンデンサーとラジエターのフィンは合理化で共有なんですね)

3.の「通過する冷却風量を増やす」 は写真の紫電改が参考になりますね。

4. の冷却水の温度を上げて、ラジエターの面積小さくするというのは、
昔のF1なんかでやって効果上げてました。
(水温で点火コントロールしてる500EのLH、EZLでは有効でなく、遅角されるだけですね)

前にも書きましたが今は、FEIレギュレーションで加圧幅が規制されてますね
そんな難しいこといわなくても、外気温の低い冬と、高い夏の水温でみなさん実感してます(笑)。

話は戻りますが、ヘアライン号は、純正BHERの加工で、ボロンコーティングをしたものに落ち着いて、
もう4年半使っています。

アルミサイドタンクの恰好良さにひかれて三層ラジエターにしようかと思ったこともありましたが、
アンダーカバーやダクト加工で抜けを良くしたこと、
エアコンコンデンサーを移設したこと等で、充分に効果があったため、まだ行っていません。

サイドタンクアルミは凄く恰好良いのですが、社外の国産コアで抜けが良く放熱が良いタイプの適当な厚さの
2層、1層のものが見当たらず、今に至っています。

真鍮三層は、過去に異論あるのを承知で装着しましたが、結局、ひと夏でやめました。
ラジエターの材質による自己放熱差を言う前に、3の、空気抜けが悪いためでしょうか、
カップリング、ファン羽を交換しても、高速補助電動ファン(コンデンサー前)の早回しで
対応する状況でした。それでも、満足行く効果にはヘアライン号では至らず、
結局、2のボロンコーティングのBHERに落ち着いたという塩梅です。

これは、予想、想像でしかないですが、
V8の幅のあるエンジン、補機がいっぱいのエンジンで空気抜けが悪いところに、
前に3層ラジエター持ってきて、どんなに高速ファンを回したり、エンジンファンの羽根数増やしても、
結局、風が抜けない。

真後ろにある、エンジンのフロントカバー、両バンクのヘッド、コンプレッサーやオルタ、パワステポンプや
エアポンプに邪魔されて、空気が後方に抜けない、エンジンルーム内の気圧があがる。
熱気が滞留してラジエターの放熱を邪魔する というループに陥るんだと思います。

以前、UFCDを装着する前は、4速4000回転も廻せば、両ボンネットの前左右が行き場の無くなった
ラジエター通過風で持ち上がっていました。
これも経験ある方も多いと思いますが、フェンダーとボンネットのゴムで仕切ってあるわずかの隙間を通過風が抜けていこうとするためにおこる現象です。

ヘアライン号の名前の由来も、この部分の塗装が特に紫外線と、エンジンルームからの通過風熱で劣化して、ブリリアントシルバーの塗装にクラックが入り、ヘアライン状になっていたことに由来しています。

なので、私は、もし今後、ヘアライン号、500Eのクーリング対策をするのであれば、
抜けを考えて、ラジエターのコア層を増やすのではなく、3の通過風をいかに排出するか、を
メインの課題にすべきと思っています。
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コメント

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No title

風抜けのいい、ラジエターは、同感です。

オーダーのアルミ2層にしても、水温安定化には、正直、効果はなく、
走行中は水温が下がっても、ちょっとした渋滞で、ファンがフル回転しても、
水温は高いまま安定してしまいました。

今は、ファンシュラウド、ラジエター前のシュラウドで、いくらか、光明が見えて
きた感じです。

薄くて、風通しがよくて、表面積が大きいラジエターがいいと思いますね。
そして、そこそこの大きさの、ツインのファンが付けばなあ・・・

No title

NOHOさん 同様に苦労されてる件、解決に向かってるようですね、ツインファンをつける場合、その場所は、ブロックに風が当たらずに抜ける場所であったほうがよいようです。ですので、左右大きさた位置が対称である必要はないんですね。
 それと、PWM制御、ファンのモーターの特性もありますので、
注意してください。社外ファン、純正ファンだとモータ特性がわからないものもあるので、結局オシロで波形みるという作業もいるようになるかもしれません
 抜けといえば、大昔、バンパー前にオイルクーラー置いて「(風が抜けず)冷えない」等といっていたことを思い出しました(笑)四半世紀たっても進歩してません(汗)