W124 W201 190E/230E/300E ゲレンデ M102 M103 のフルコン KE ジェトロで疲弊している貴方へ 3 K/KEジェトロっとどんなもの?
80年、90年代初期のベンツで使用されているBOSCHのKジェトロ(K-Eジェトロ)
先に書きましたが、私の知りうる限り、多くの、ほとんどの車では、まともに動いていないと思います。
ごくごく一部の車でのみ、まともに機能している前時代の燃料噴射だと思います。
理由は、経年変化だったり、電子部品他の不具合、長期間放置による内部の固着だったりもしますが、
あてずっぽうに燃調を調整したり、フラップをいじるなどにより、弄り壊したことによるものだと思います。
三ツ星倶楽部 其之五 W107 500SL 特別編 2/3 機関編
芥川さんのSJページの記事です。説明、仕組みは非常に参考になります

こちらはKジェトロ
SJも 昔は、こういう立派な記事を書いていたんですね
芥川さんならではの理解してからのかみ砕きです
「欠品しました」 案内だけではだめだと思います

こちらが、K-Eジェトロ、Kジェトロに非常に簡易な燃調制御がはいってます。
よく誤解されるのですが、
私、改造、チューニングが一番、フルコンが一番というなにがなんでも
フルコンをすすめてるわけではありません。
あくまでも、選択枝の一つとして、
もう完熟期ともいえる2020年代の電子制御技術を利用した
社外の汎用コンピューターによる制御には良いこともあるよ! という程度です。
普通に乗れるんだったらkでもKEでもいいと思ってます。
フルコンのデメリット、くっつけようとすれば、ノウハウが必要、冒険がそこにはあります
業者が腰引けてる日本の現状では、ユーザーが冒険するには敷居がたかいんでしょう
保証も、補償もつきません、すべて自己責任
もちろん、オリジナルではなくなりますし、ワンオーナー整備記録付きなどといったクラシックカーでの
価値を下げるものだということは理解しています
ただ、現状見る限り、LHでもKEでも モトロニックでも、
部品がない、あっても高い、それでいて調子が悪い ということ、ボッシュ独特の秘密文法で解析が大変など
ボンネットが空かない車より、自分で納得して理解できる仕組みのほうが好きというだけです
さて、問題のKジェトロ、 ほかにもAVOの檀崎さんが わかりやすく書いているので引用します

AVO/MoTeC Japanのブログ Kジェトロ から
これ、見るとわかりますが、
まず、きちんと動くにしても、全気筒同時噴射なんですよ
これは構造的に変えられません。前にも書きましたが、ポート噴射エンジンの噴射タイミングは
燃焼安定、つまり燃費やパワー、ノッキング、排ガス、環境等にとても重要です。
すごく端折っていうと、
燃料噴射は、吸気バルブが閉じている間(圧縮、爆発、廃棄)の3サイクルで完了してないと
バルブ傘に燃料が噴射されて、熱で蒸散することができず、筒内に直接噴射されちゃうと、
特に冷間時の燃料は不安定になるし、オーバーラップ時のガソリン吹き抜けも増えるので、良いことありません。
要は、垂れ流しです。 全気筒同時噴射ですから、どこの気筒が濃いのか、薄いのかもわかりません。
(都度、プラグ外してみる、全気筒にO2センサーつける、全気筒に排気温度計つける等で調べる方法はなくはありません。
そこまでK/KE でやってる人 世界でも いないでしょう)
加えて、Kジェトロ、どのモデルでも、ノックセンサーフィードバックがないです
なのでノッキングしてもわからない、つまり 点火時期つめられません。
さらに、最後期のごく一部のモデルを除いて、気圧補正がないので、高地にいくとぐずつきます(補正範囲超えると特に顕著です)。
まあ、全体的にもっさりとした雰囲気というか、あー まだ まだ だね という 過渡期の制御です。
どの気筒が濃いのか、薄いのか判断して、気筒別に燃調をとる、
燃料噴射タイミングを調整する。霧化を良くする
点火時期をギリギリまで詰めて、爆発圧力を高める こういうことができません。
比べて原始的な キャブレターは、エンジンの吸気負圧に応じた、気筒別シーケンシャル制御です
霧化もK/KE よりはるかにいいです
まあ、これらはK/KEの機構上仕方ないものです、
エアフロがフラップ式で、それを押すことによって、ガソリンの噴射量をコントロールする基本構造ですから
燃圧依存、突き出し量依存であるわけです。吸気抵抗も大きくレスポンスも遅いです
追い打ちをかけるように、これ、もう旧式の旧式ですから 部品が異常に高いです
北村さんに調べてもらいました W201 190E M102 8vの部品値段です
KジェトロのFデストリビューター ¥469,700
エアフロフラップ ¥261,500
エンジン配線 ¥13,100
O2センサー ¥35,100
コイル ¥26,700
デスキャップ ¥28,200
デスローター ¥15,700
プラグコード ¥45,000
EZL ¥204,900
制御コンピューター ¥36,700
エアバルブ ¥108,700
プレッシャーレギュレーター ¥117,800
吸気温度センサー(8V、16V共通) ¥8,030
TDCセンサー(8V、16V共通) ¥17,000
サーモバルブ(8V、16V共通) ¥5,580
フューエルアキュームレーター(8V、16V)
¥36,500
ノックセンサー(KEは設定なし) ¥0
¥1,430,210
よろしくお願いします
いや、よろしくお願いされません。
まあ、国産と比べて部品出るだけいいですが、もう嫌がらせに近い値段です
これ全部かえても、もっさりもさもさ です。
これならフルコンにするでしょうね
修理情報、そうでなくても、代替手段も提供できない部品屋さんなり、部品交換の修理屋さんは、
名車を続けて、乗っていきたいユーザーの思いにどういう対応、行動、説明するんでしょうか?
自動車産業が盛んな我が国、日本の、輸入車の整備事情、その能力や気概ってのは、
こんな程度、北米、欧州はしかたないにしても、
もとより、東欧や東南アジア諸国より遅れているってことでしょうか?