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2021/07/28

マツダのこと  排気系の 特許出願から見ると

マツダのこと 書きましたら、思いのほか反響があり、一年遅れのオリンピック観戦中?
 ステイホーム?の諸兄から連絡いただきました(笑)


 私、技報と特許公報は、今では、目を通すだけですが、
 輸送機器に限らず、
 興味のある分野の、特許公報、公開広報は、引用文献まで、PCTも含めて全部、しつこく、眺めてます。
 
20210726MAZDA EX DIA

 こちらが、例のマツダの特許、乾いた雑巾絞る要領で、NAの内燃機で温故知新を、さらに掘り下げてます。

 とはいっても、PCT 英語圏と日本語、
 世界産業の中心地、最近、特に出願件数の多い中国も含めてます。

 ただし、その数が、あまりに膨大なのと、
 代表図面と請求項を、眺めるだけで、よほどのことないと、中国語までは、読み込めませんが、
 どうせ、何年か後にはPCT出願されるので、それを待ってみてます。
 BMWやベンツの特許も、ドイツ語は苦手なので、おんなじような感じです。

よく誤解されるんですが、実は、もともと特許、知的財産権が専門なわけではない(ほんとです!)んです。
高校でも数学は苦手だったし、高校生の物理化学レベル、一般教養課程リベラルアーツレベルの文系です。

なので理系要素がないのが 今でもコンプレックスです。

そうでありながら、一時期、運良く、すごく大きな金額の特許訴訟にかかわることができたので、
そのため、背に腹は代えられず、ちょっとは、まじめに勉強したことがありましたので、
特許無効、新規性、進歩性、実現可能性で、争うために、
莫大な量の、文献をひたすら読んだり、意見書の山をつくったり、
というような時期もありました。

そんな経験もあり、
争う側からの、請求項の書き方を考えたり、実施例の記載方法を考えたり、
均等論を見たり、分割や修正、補正を眺めてましたので
いまでも、そんな経験が染みついているんだと思います。

私の学部学生時代は、まだ、昭和の終わり、工業所有権とかいっていたころです。

知的財産権という言葉がでてなかったころ、
法学を学ぶことができ、あまり、競争者も少なかったので、
大した能力もないのに、大学院に もぐりこんで、
それは、立派な大先生方の指導、薫陶を直々にいただく機会に恵まれました。

残念ながら、能力と努力の問題で、学者としても、実務家としても、ものにはなりませんでしたが、
思わぬところで、こういう能力が役に立つこともあるということを、
道楽でつくるタコ足のために マツダの特許公報からも学ぶわけです


Mazda_202107261239309d7.jpg

 こちらモーターファンイラストレーテッドの記事、わかりずらいことを良くまとめて、絵付きで 解説してくれる
 初心者向け、カーマニア向け~メーカーの開発の人も読んでる本です(笑)。

実際、返り血浴びて、血刀下げてね、
争いの戦場からみますと、
日本の特許制度、特許訴訟なんてのは、これまたおかしなもので(まあ新興国はこんなもんですけど)、
特許侵害訴訟をして、数百億円規模の損害賠償額を手にすることはありますが、
それが、特許自体が、別の特許訴訟(国との特許無効裁判)で いきなり無効になったりします。

また、どの品物が特許侵害なのかという 特定の問題や(特に執行、輸入差し止めのときとか)

損害が何なのかという損害論(推定が認められるようにはなりましたが)や、懲罰的損害のこととか
また、証拠開示制度や差止、仮処分など、まあ、どんなものなのかなと、

実際のところ、数件の特許をまとめて侵害しているようにさせて、
訴える、いくつかは回避できないから、やむなく和解させる、とかいうことができる資金力のある
大企業でもないと訴訟費用がだせません。
そのために数百の特許を出す費用、維持費用と国際出願費用もかかるし、
その開発する基礎研究、研究者の人件費、設備投資もかかります。

そんなこといってるうちに、しぼんじゃった産業、
もう、この国で日本語で特許訴訟を争うことのメリットなんかないんじゃないかなどと、
ここのところ、思うこと多い部分ではあります。


なんで、出願人の名前みると、おなじ学会に所属してたこともあり、
どこの事務所か、どの筋の先生方、事務所の場所やクライアントくらいは、
なんとなくわかるわけで、
ここで、思わぬ人の顔が浮かんで懐かしく思いだすこともあります。

発明者も、日本のメーカーの特性なんでしょうが、
部課、グループでやってるからでしょう、
無理に同僚や上司の名前いれたんだろうな ってのとか、無理に請求項増やしているんだなとか、
出願時期や優先権主張の時期タイミング見て、ボーナス査定前に出したんだろうとか、
そういう邪なところを見てしまうわけです。

というのが特許、発明、技術的思想の創作の話

サクラムの宇野さんも公報や、技術論文を良くご覧になってます。まさか、マツダがサクラムのスピーカー調音の方法を、参考にするとは思ってなかったと思います(笑)

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 そんな メーカーもマネする サクラムの 巨人 宇野さん の 特別 インタビュー動画リンクも出てるカーボーイ、
 これ見るだけでも 買う価値あります!

 てか、経費で買って部署内で読みまわさないで、自分のお金で買ってあげてください!