Multi link Study マルチリンク スタディ
光陰矢の如し 光陰似箭
月日の経つのは早いもので、昨年夏に帰国時にサブフレームを産業技術総合センターに持ち込んで、
測定をして、データとってで一年が過ぎてしまいました。
サブフレーム 3D 測定 とアンチスクワット3 サブフレーム測定結果(2)
進捗管理が、大事というのは、ビジネスベースではよく理解していますが、
遠隔地、リモートで、現物がないでというと、どうしても言い訳がたくさん出てきてしまいます。
まずは、着地のために、中間目標、マイルストーンで頑張りましょう!
などと思っていたら、スクラッチで、マルチリンク極めようとしている方がいました。
E55ベースのマルチリンクで、アーム長をシャーシのディメンションの許す長さに変更して、ストロークとジオメトリー変化、
アンチスクワット等の最適解を探そうとしています。
スーパーセブンのような、パイプフレームに、エンジンを前、マニュアルミッションの組み合わせで、
リアは5リンク、マルチリンクの独立を考えているようです。
市販の実用車と比べて、自由度が高いのはわかりますが、アームの動きを見ると、
とてもよく動いています。
デフの位置、リングギアの厚みがありますから、ベンツはオフセットしてあるわけで、
この車が、エンジンのセンターを合わせてデフをオフセットしているのか、
スーパーセブンのようにエンジンをスラントさせているのか、それとも昔のマツダロータリーのように、
エンジンを横にオフセットしているのかは、これからはわかりません。
マルチリンクの長さを左右同じにするとすると、デフの搭載位置と、ピニオンギアの入力位置(センター)は、
ギアの厚み分、ずれてくるわけで、どのように処理しているのか興味のわくところです。
個々の帳尻を、ドライブシャフトで行うメーカーもありますし(左右長さが違う)、
ベンツのように、左右同じドライブシャフトで、デフ搭載位置をずらす、ボディのオフセット、
巷の外観重視、ミリ単位でこだわる市井の500Eのりが、右と左でタイヤとフェンダーの出方が違う
というのはここが理由です。
でも、みなさん、私はあまり知りませんが、左右の差はあんまり気にしないようです(笑)
おおらかななのか、左右のホイールのオフセット、アーム長さまで違えて変えないのか、
まあ、よくわかりません。

わたしなんか、アームの長さと、ジオメトリーのために、乗用車で、こんな測定するくらいの馬鹿者ですから
センターはきになるし、長さの変化は気になって仕方ないです
ここは病的な様相で、なんでなのかは、またあとでお伝えしますが、
自転車競技を子供のころ、してたとき、リアの車輪のスポークを自分で調整、組むわけですが、
多段ギアの車(ロードレーサー)だと、ギアのあつみでオフセットするわけです
いわゆる「おちょこ」 120ミリ幅のハブだったり、当時でたての126ミリ、6段だったりしても、
そのぶん、ギア側のオフセットを少なくして、反対側左足側のオフセットを大きくします。
たいして、踏み込みのピストは、おちょこ なし、 ここが気になってしかたなかった
10代の影響をいまだ引きずっています。おそらく日本で最大在庫をほこる、個人用チタンボルトと同じ原因でした。

まあ、そうはいっても、自転車でも、フロントのボトムブラケットと、ギアのオフセット(特に2枚、3枚の多段ギア)
もあるわけですし、
自動車でも、リングギアを回すための、ピニオンの回転トルク、エンジンの回転トルクが、時計回り(前から見て)に
リングギアの減速比で増幅されてかかってくるわけですから、
後ろから見ると 左は沈む、右は持ち上がる
それをスタビライザー、アンチロールバーで抑える
というモーメントがくわわるわけですから、長さが一緒であることは、構造上は必須の理想ではないわけで
となってくるわけです。
これを考えると、ドラッグレースでリジッド、左右タイヤのレバー比を抑えるためにナローになってくる理由が
わかってきます。また、4リンクで左右長さ、取付位置を変えてくるのもこういうことだとわかってきます。
これを街乗りの車でとなると、市販車の場合、トランクのスペース、車室のスペースといった制約が
でてきて、加えて乗り心地、
その結果、80年代になって、世に出たのがベンツのマルチリンクで、
それを40年後近くなって、いまさら、どうするのがいいかを オタクは考え、悩むるわけです