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2018/01/24

電動ウォーターポンプ プロジェクト7  Electric water pump Project 7

M119のウォーターエアセパレーター、スワールポットについて、質問をいただきました。


純正でストラットタワー前にあるプラスチックタンクは、オーバーフローのリザーバータンクではなく、
エアセパレーター,水と泡を分離されるためのスワールポットの類であると記載しています。

メルセデスでは縦目W108 V8モデルのM116の世代から、純正でウォーターラインのエアの混入、ポンプインペラーのキャビテーションによる泡、サブクール冷却の泡、ラジエター水路通過後の乱流による泡等を消して、ポンプのラジエターの冷却効率を高める、エンジンの冷却効率を高めるために、エアセパレーターを
装着しています(もっと前にもあるのかと思います)。

国産モデルでも、おそらく本家の特許が20年で切れたあとから、冷却系が厳しいロータリーターボのFD3S等の13Bでは90年代に入ってから採用されて、チューニングパーツでも採用されています。

何度も説明していますように、W124、500E他でも、すでに、ウォーターエアセパレーターを純正で装着しています。

ストラット前の、プラスチック製のデコボコ形状のタンクにエア混じりの冷却水、ヒーターやラジエターサイドタンク等から集められ、泡が多く含まれた冷却水を、タンク形状によって発生させる渦により分離して、泡分離後の冷却水をウォーターポンプ入口の負圧部分のラジエターホース部にもどしています。

世間では、格好良くない、旧くなると茶色くなる、割れると悪評(笑)の半透明プラスチック製のタンクですが、
実はとてもよく出来ていて、半球状にデコボコしている壁面を水流が流れることにより、
スワール(水流)が隣、隣と断続的におきます。鳴門の渦潮状態です。
これによって、複数の渦巻きが上に向かって生成されることにより、泡と水の分離が促成される仕組みです。

大昔、32GTR、RB26の周回レースでも、このタンク流用して使っている人がいましたので、きっと効果的だったんだと思います。


Sauber-Mercedes-C11_11.jpg

もちろん、本家ザウバーでも、これつかってます。カウルの中にあるプラスチックのタンク、
 まわりは、エアロクイップホースなのに、ここだけ不つり合いなゴムホース付(笑)がわかりますでしょうか?

今回は、これにさらに加えて、もう一つ、エアセパレーターをラジエターサイドタンク前に独立しておこうというわけです。
つまり、ヘッドを冷却して、サブクール冷却後の泡を多く含んだものを、ラジエターに送る前に、泡をできるだけ消しておくことで
冷却水とラジエターとの接触面積を増やす、効率的に冷却するためです。

二つ置くデメリットも特にないと思ったのでやろうと思いましたが、
今回改めて考えるにあたって、この写真見ると、
そういえばザウバーのC9もM119で純正のウォーターエアセパレーターに加えて、
もう一つ、ヘッドからの水に筒型のウォーターセパレータつけてたのを思い出しました。

なので、私が別に最初に考えて実施したわけではないです(笑)

DSC_2884.jpg

 1枚目の車とはモデルが違うので、サスペンションの形式が違いますが
 同じM119です。

 手前の水冷ウエストゲートの右どなり、
 アルミの円筒型の筒、SAMCO のシリコンホースで接続しているのがそれです。
 上から入って、スワールポットになっていて、下から抜けて右側を前方に向かって、
 フロントのラジエターに行くのがわかりますでしょうか?


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