OS デフのサイドギアによる他車サイドフランジの流用 ⇒ T30
大馬力の車を乗って、デフやシャフトを壊した経験のある方でしたら
すでに、ご存じのことと思いますが、
駆動系で一番壊れやすいのは、タイヤホイールが固定されるハブに装着されるドライブシャフトアウターのスタッビ
ヘアライン号では2本ここを捩じ切っています。
スタッビも、ドライブシャフトも、
エンジン回転の関係で、多くはトラクションのかかる左側(前から見て右、500Eだと運転席側、リングギアがついてるほう)が
破損しやすい。
リジッドサスでも車輪、アウター側。
独立牽架のサスペンションでもCVジョイントでも、
インより、アウター側が先にやられます。
この弱点を克服するために、ハブを製作、ベアリング径も拡大、キャリアも変更、
あわせて、CV、シャフトを製作して、スタッビはT32まで大径化し、900~1000馬力位まで
対応できるように準備しています。
そうなると次に問題になるのは、ドライブシャフトが接続されるデフのサイドフランジ、
つまり、ドライブシャフトがデフに接続されるところのセレーション、スプラインが折れます。

右の流用サイドフランジは、すでにOSのギア用にスナップリング溝加工してあります。
左のベンツの500EのASRデフは、ここがT28サイズです。
アウター側スタッビは純正でT25、ワゴンでT27にサイズアップしてありますが、
インナーのサイドフランジ自体はデフのサイドギアが共通のためセレーションサイズが一緒28Tです。
アウターのスタッビほどではないにせよ、
ここが壊れることも、ときどきはあり(リジッドサスだとここが壊れます)、
そうなると、デフ自体が分解できなくなるため、
LSDも、キャリアも使えなくなります。
そんな悲惨な例を過去にも経験しているので、対策しました。
OS技研 の加工名人 T氏にお願いして、
中身のサイドギアを他車種のものに交換、T30にサイズアップしました。
サイドフランジは、当該車種のものを使って、オイルシールの内径にあうように加工。
オイルシール外径は65mmのASR無しのモデルのものを使います。
ここらへんのノウハウは、何百種類もデフを製造設計、組み込みしているT氏にかなう人は、いないと思います。
以外にデフはメーカー間でも共通部品、寸法のパクリというか、コピーが多いので、
ノウハウがいきます。日産のR180がスバルのリアデフと共通とか、
最近のベンツとBMWのリアデフが共通とか(笑)
そして、そのためデフキャリアはASR無しのモデルのものを使用というわけです。
(ABSの歯はハブ部に移して、ハブキャリアにセンサーを移動します。)
これで、ハブ側T32 デフサイドギアT30の駆動系の完成となります。

写真は、そのサイドフランジ、左が ベンツ純正ASRなしT28 右が他車種流用のT30 太さが違います。
純正のCVジョイントとはPCD102ですが、流用のものはもっと大きい、
あいにくポルシェ930CVの
肉抜きしてあるので、ボルト穴があけられそうなところがありません(汗)
なので、アダプタープレートを作成することになります
やれやれ
つづく