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2015/02/25

ディストリビューターを廃止するには(4) M119 Direct Ignition Study (4)



写真は、ドラッグスリック&ドラッグホイールの上に鎮座する新旧のM119用ダイレクトイグニッションマウントプレート。

奥のバフ仕上げが、コイルトップマウントのペンシルタイプのダイレクトイグニッション。
手前のショット&ブラスト仕上げが、筒状にコイルをマウントしたダイレクトイグニッション。

斜めに四角をスラントマウントしているのがコイルトップマウントで、
下のものはプラグ穴いっぱいにコイルが付く分、頭が低くなるメリットがあり、スペースを有効に使えます。
その分、低さを活かすのでスラントマウントができず、4つのコイルの向きも揃えられません。

ショーカー、チューニングカーにとって、整備性と同じくらい、ラインの水平、並行や色遣いの統一感は
大事です。 
手の内を明かすようですが、エスコート製のドラッグマシーンのエンジンルームが美しいのは、
私が思うに、ここにポイントが一つあると思っています。

アルマイトの色を揃える、材質、表面処理を揃えるということだけでなく、配線や、配管、コイルの設置角度や
工程、並行、交差を揃えないと、なんか後付感が強く、大手量販店で、
「”取付工賃”払って、”チューニング部品”を”インストール”しました」的なものになってしまいます。
流行りの素材や部品の場合は、特に統一感、他の場所とのバランスを考えないと、
チグハグになります。

「インストール」、ここのところ、良く聞く言葉、
私は、あんまりカッコよくないと思っているのですが、この部類の専門店にはふさわしくない言葉です。

M119ダイレクトイグニッションカバーの場合ですともう、パソコンのソフト的、ありものを買ってきてポンの
「インストール」というより、「ビルドアップ」や「スクラッチ」「ビレット」です。
積上、すり合わせ、現合、削りだしです。
この前に、現物流用の場合は、
情報収集、寸法測定、パーツ選び、購入、失敗、無駄、やりなおし、メイクアンドトライという連綿とした
長い道程が存在します。

良く聞く話ですが、人まね、出来たものを参考に作る、マネするのと、スクラッチで作り上げることは、
大きな差、キャットコピー、物まねとは違うものです。

スペース制限での、三次元の詰将棋、そして性能良くしなくてはならないという困難な制約のもと、
仕上げたものは、結果として、美しくなる....です。

いや、結果として美しくならなかったものは、淘汰される、世に出ないかもしれません。

DIYが悪いわけではない、私はむしろ推奨されるべきと思うのですが、
汎用ステー折り曲げや、タイラップ止め、針金どめや、ゴチャゴチャ配線、
バラバラの質感では、カッコ悪いだけでなく、性能も機能もよくないので、
世の中に出てこないものなのかもしれません。

選択されて、美しいもの、美神降臨したものだけが残る、表にでるのかとも思います。

「神は細部に宿る」とはよく言ったものです。