2015/07/13

ポルシェ電子制御エンジンマウント



 「中古のポルシェやベンツに乗る奴はロクなものがいない」等といいつつ、
 自分では、現在、水冷ターボを中古で乗っています(汗)。
 タイヤ依存は高いけど、ベンツと違って、水冷以降のポルシェは本当に壊れません。

 空冷から比べると一回りも、二回りも大きいですが、それでもとり回しが良く。
 意外に 乗りやすく、見切りも悪くないし、目立たない。
 高速域でのサッシレスガラスの引っ張り等の粗もありますが、
 大きく不満はありません。
 リアエンジンのためトラクションのかかりは当然に良く、
 4WDの959,964のカレラ4、993、996と比べるとRRベースの4WDの出来も進歩しているのがわかります。
 
 まあ、その中でいいな!と思ったのは、電子制御のエンジンマウント。

 巷間、なぜかほとんど語られませんが、ポルシェのエンジンは空冷の頃からクソ重いです。
 空冷モデルの6気筒でも、220k超でV8、5リッターDOHCのM119より重い。
 まあ、水平対向の宿命でシリンダーブロックが倍、カムも倍、チェーンは長いので仕方ないのでしょう。

 さて、ドラッグレーサーに限らず、レギュレーションが許すレーシングカーではエンジンマウントはリジッドです。
 正確には、フロントカバーとトランスミッションの間にそれぞれプレートをいれて、モータープレートで
 ボディと剛体接合させて、構造体にしています。

 これやると、当然ノイズ、振動がボディに伝わりますが、ボディ剛性が大幅に増すだけでなく、
 エンジンのトルク変動がダイレクトにサスペンションに伝わるので、トラクションの掛が良くなる。
 加速性能があがります。

 さすが、ポルシェですね、重たいエンジンのマウントに電子制御機能を入れて、
 さらにアクセルオンのトラクションのかかりを良くして、しかも、通常時にはソフトですから、
 振動を抑えています。

 ホンダや日産の簡単制御のものより、機能が増しているようです。

 これ、大きさ見るとM119に流用できないかなと思うんですよね

 などと、やっぱり中古のポルシェやベンツのるような奴はろくなもんじゃない(笑)
2015/06/06

W124/500E リア キャンバーアーム

メルセデスベンツのリアマルチリンク、
1982年、190Eで採用して、その後、W124に流用されたものです。
量産自動車実用化された最初のリア マルチリンクです。




後に他の多くのメーカーも、これにならって採用した基本モデルです。



http://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/221000579657/?rid=rid26_221000579523_221000579657_2
強化キャンバーアーム SJ 写真は、えちごや特製の補強プレート付き、キャンバーアームです。
メーカーラインで溶接されているので、スプレー塗装では無くパウダーコートされており、溶接後にシャーシブラックで
塗装したものとは仕上がりから違います。

マルチリンクのアーム、メーカーのノウハウがぎっしり詰まってまして、
写真のように純正でハーフムーン形状になっているのも意味があるようです。 これ、ストレートアームのフルのピロボールにしたことがありましたが、ゴムの潰れての逃げがない分、 逃げがなく、ストロークを大きくとれず、うまく動きませんでした。ここは純正の良さがあるのだと思います


このアームはハブナックル部のリンク外端を力点とした、ホイール、サスペンションの上下運動を
車体側のリンク内端を支点とした円弧運動に変換しています。

アームには意外に力がかかるもので、
以前、アーム中央にターンバックルがついた両端がゴムブッシュの キャンバーアームを使用していたことがありますが、
右アーム中央部のM12ボルトが曲がる、そして溶接が剥離するというトラブルがヘアライン号ではありました。

ベンツで言えば、要は、堅いリアスプリングをキャンバーアームとロアアームで挟んで締め付ける運動。

くるみ割り、ナットクラッカー、ニンニク絞り機の運動をしているわけです。

キャンバーアームにかかる力を考えると、
キャンバーアームの反対側、つまり下側のロアアームの動きに同調して、
ロアアームが上に移動、つまりトラクションがかかって、車高が下がる、またはロールすれば、
ロアアームに挟まれた、スプリングが圧縮される。
それに等しい力がキャンバーアームを圧縮、上に曲げる力でかかるわけですから、
スプリングレートをアップした場合や、重い大径ホイール、ブレーキをつけた場合、
車重がアップした場合、トラクション、Gがかかる場合には、ここの強度、剛性は
アップする必要があるのだと思います。  ドラッグスタートで左前輪が浮くくらいのトルク反力が右後輪にかかるわけですから、 ここの強化は、やはり必要なんだと思います。


また、キャンバーアームのハーフムーン形状ですが、
これも意味があるようで、力のかかる方向、ベクトル方向、
引っ張り方向にアームが湾曲しています。これ、鉄の引っ張り強さのためでしょうかね?

もしくは、力が入力されたときに、ハーフムーンのレンチのような動きをするわけで、
抵抗の少ない動きをするようです。まだ、この理屈が、良く私にはわからないのですが、
そういわれてみれば、ベンツのリアリンクアーム、入力方向に湾曲したアームが他にもあります。

SJ小沢さんのブログにありますように、小沢さんはスデにリアのOH時に装着しています。

私もリアのバネをドラッグ仕様から街乗り高速巡航仕様に戻した時にあわせて、これ交換してみようと思っています。

2014/12/25

W124の執念、40年たって、いまだ現行車の開発に使用されることの凄さ



 私が定期購読している雑誌に三栄書房の「MotorFan Illustrated」があります。
 自動車機械お宅向けの雑誌です。技術を詳しく、かつ判りやすく、図と写真でテーマを絞って解説している
 雑誌です。

こちらの最新号、ばね下完全理解のテーマで、
 おそらく日本の操舵系大手有名メーカーのステアリング関係の開発の記事が出ており、
 車体を切断して、台に乗せ、ボディの入力、サスペンションの動き、ステアリングの動きを解析している図がありました。

 ライターの方は、気が付いたかどうかわかりませんが、このブログ読者なら、この車体がなんであるか
 お気づきと思います。グレードまではわかりませんが、ファンだー内部の補強形状、ストラット形状からして
 左ハンドルのW124であることは確実です。

 バンプストッパーを外してありますので、フルストロークまでの操舵系、サスペンションの動きを見ているのでしょう
 開発していた当時から、40年たっても、なお、現行車の開発に参考にされるW124の凄さを感じます。
 ゴム、アッパーマウントの動きについては、このブログでも取り上げましたが、さすがメーカー、
 良いところに気が付いています。ストローク時には中に動きますし、ハンドルをきれば、内輪側はアッパーが
 外に動きます。これと、ボールアンドナットのハンドルギアボックスの精度、油圧制御と合わさって、
 絹ごし豆腐に例えられる、ハンドル操舵感に行くのだと思います。

 某メーカーが、これを参考にしているの位ですから、きっと電動パワステで、この味が再現されるようになる日は
 遠くないのでしょう。

 これも、凄いことですが、こんな車に乗れることができたのも、これまた凄いこと、
 だと思います。私の経験上、間違いなく、最上のステアリング感をもった乗用車だと思います。

 ですので、スクラブラジアスや、入力位置がかわる変なオフセットのホイールや、
 ホイールスペーサーはすすめていません。

 私からすれば、自分からは見えない、運転していれば見えない、停車しているときの見てくれの
 ”ツライチ”のために、お金を払って、
 オフセットいじったり、ホイールスペーサーをつけることの理由が正直わかりません。

 どうしても、アピアランスのために、フェンダーとタイヤを面一にしたい(という価値観があることは知っています)、
 トレッド広げたい、というなら、

 この世界最上の操舵感を犠牲にはしたくないので、フロントのロアアームを延長します。
(厳密には、トレッド変われば、操舵感も変わるんですが、付け根のオフセットが変わるよりははるかに良いです) 
もしくは、フェンダー加工して、ナローフェンダーにするか、他クラスのフェンダーに交換します。

 何十年もこの車見てますが、なんで、こんなことする人がいるのか、
 また、なんでロアアーム延長しないのか、私は、いまだ、理解できません。

 タイヤ、フェンダーギリギリだと、
 バンパー下、横からはみ出た、外に出たタイヤは空気抵抗を大幅に増すし、
 きゃしやなハブベアリング、スピンドルにも無理がかかる。
 
 トーアウト変化は多くなる、アッパーマウントのコジリは増える。
 スクラブ半径、アングルは大幅に変化するで、メリットはありません。

 しつこいですが、ここは基準値を強く推奨します。
 500Eに関しては、フロントのホイールオフセットは8Jだと、
 純正ホイールオフセットの38mmとか35mmが限度、
 8.5Jだと、38mmとか、43mmが、絹ごし堪能限度と思っています。

 純正ホイールのプラスオフセットに合わせるために、
 ストラットケースをへこませている点、
8J+35を履くR129や500Eでは、6.5Jの他124モデルとは、
 スピンドルを変更までしている
 メルセデスの拘りを理解してください。

 某メーカーも、当たりまえですが、これを気が付いているのでしょう、
 ホイールは往年のAMG1ピース、よくぞこんなもの見つけて来たと
 いう位、の骨董品をベースのオフセットの深いホールで試験しています。
 
 さすがに純正15インチではなく、17か16インチにしているのは、薄いタイヤ?
 ランフラット?を前提にしているんでしょう。 
2014/05/13

リアハブキャリア交換 リンク変更




ヘアライン号のリア、写真の通り、ハブキャリアをW203用のタイロッド取り付けがロングアームになっているものに
換えました。
 まあ、ハブベアリング、バックプレートまで外して、こんなことやる人、他にはいないと思いますが、
アームの長さが違うということは、それにつくタイロッドも長さが違うわけです。

そのため、W203用のタイロッドを予め用意しておいたのですが.......
長さが、大幅に余ります。

サブフレーム加工して、タイロッドの固定部を溶接する作業が必要になりました。

取り急ぎ、動かす必要があるので、サブフレーム加工は後回しにして、
アームを短縮加工することにしました。

純正の鉄のものを切断するのではなく、リンクを作製しました。
ご覧のように、大幅に短くなっています。

ロアアームの支点、ラテラルリンクの支店はできるだけ長く作りたいのですが、
まあ、タイロッドはトーインの位置決めだけだから、とりあえずは短くてもいいかという感じです。(良くない(笑))

ここはボディ側片方がゴムブッシュ、キャリア側は、純正でもベアリングです。


ベンツのマルチリンクは、キャリア側のタイロッド、ロアアームにピロボールを純正採用しています。
そのほかの、箇所、8/10か所はゴムブッシュです。

これはゴムのねじれ、つぶれを利用して、足回りのストロークによるキャンバー変化、トー変化他を
調整して、円弧軌道を描き、タイヤのコンプライアンスを決めています。

なので、純粋に全部10箇所をプロボールにして、リジッドにすると、
純正ほどのストロークはこなせません。
タイロッドの短縮化、両方ベアリング化がどう影響するかは、おって報告します。


ところで、写真上に見えるアルミ製のストラットアーム、形状がU型に湾曲しているのがわかりますか?
これを見て、支点長さが変わらないから、まっすぐでも変わらない!と言われる方もいますが、

ここはベンツのすごいところで、ハブキャリア、車体からの入力方向と、支点を中心に動くストロークを
考えて、この形状にしています。
入力とゴムブッシュのねじれ方向で考えれば、理解がすすむかと思います。

ちなみにトヨタでも、現行のクラウンでは、この形状を採用しました。特許が切れたからか、
効果を確認してかわかりませんが、30年前にこのサスペンションを製作して、量産化したメーカーは
偉大ですね!

2013/07/26

サブフレームオーバーホール パウダーコート




炭屋根2号のO氏から、写真が届きました。
炭屋根二号機

サブフレームのOHをなさったそうですが、ただのサブフレームブッシュの交換ではありません。
サブフレームブッシュOHをする際に、ブッシュとデフマウントだけでなく、サブフレーム自体の
化粧直し、剥離して、パウダーコートをしています!

これ、フロアから車を見る方は良くわかると思いますが、サブフレーム、結構汚れます。
経年劣化と飛び石や融雪材によるさびを綺麗にするために、半艶のパウダーコートをされました。
スプレーガンによる塗装とちがって、電着塗装のため、塗膜も厚く、丈夫です。
細かいところまで電着で入り込みますので、塗りモレがありません。
最近ではクラシックカーのレストアでも普及してますが、おそれいります。

いいなー!


一人、こういう先駆者が出ると、それを追いかける人が出て、またレベルアップするんでしょう
マウント交換、リアアーム類交換をこれからされる方には、オススメです。