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2023/09/18

ステアリング ラックアンドピニオン コンバージョン 明日のためにその1

 タコ足、180°集合させるには、いくつかの難所があります。

 右バンク 助手席側はなんとかなりますが、

 困難なもののひとつのは
 
 なんといっても 左バンク、運転席側

 片バンクφ48.6 4本を φ60.5 2本にまとめる部分です。

 管径をもっと細くして、長さももっと短く集合させれば、可能なのかもしれませんが、
 最初から管径と長さを優先でいくために作っているたこ足なのでここの部分は譲れません。

 そこで、課題解決のための手段が ステアリングギアボックス

 ボールアンドナット、リサーキュレーティングボール式から
 ラックアンドピニオンへの変更 です

 感覚的に、そんなに大がかりな話ではなく、
 米ホットロッドや、日本のチューニングカーでは 重量も重たく、ステアリング操作も構造的にだるいB&Nから
 R&_Pへの変更は昔からとられている手法です

 人気のある車種では、キットも複数出ているくらいです

ムスタングコンバージョンキット
fla-fr305fs_rz_xl.jpg

 こう見ると衝突安全PL考えなくていいので、ラックの固定も4点止めでキャップで止めてますね。
 これなら操舵時の剛性感、ラックアンドピニオンの情報量の多さに加えて、
 戦車のような剛性感がでることでしょう

 B&Nのデメリットと、R&Pのメリットについては、またの機会に詳しく説明しますが、
 現在の乗用車では、ほとんどがR&Pです。
 ベンツゲレンデも独立懸架以降は時代の流れでしょう、ついにR&Pになりました。

 調べてみたら、米国では w124 500Eでもやってる人がいました

 M119からM113に換装する際に、W210のR&Pに換装してます。
 やるなー! M113は排気管の取り回しが違うからでしょうか フロントパイプの径がちがうのでしょうか?
 正確な理由はわかりませんが、ファーストペンギンの役を果たしていただいたので、情報役立てさせてもらってます

20230907 rack and pinion conversion w124 3

  動画拝見しました。アメリカ流、JUST DO IT ! BY YOURSELF で 
  経験値のある人なんでしょう、思い切ってやってます。 細部にこだわらないで先に進むのもアメリカ流で
  好感持てます。

  私も この動画とても参考になりました。

  ありがとうございます。

  ラックの固定位置の制約があるからでしょうか 別動画では ロアアーム加工して、バンプ時の
  アライメント変化、バンプステア がでないようにしてますね、

  もうすこし上にラックを置けば、アーム加工はいらないように思います。

20230907 rack and pinion conversion w124 1

  純正のステアリングギアボックスを外して、ゴムブーツのところ、
  ピロ―ボールでシャフト固定するようにしてます。

 ステアリングシャフト、ユニバーサルジョイントの前できちんと固定しないと、暴れるので、ここは必要なんでしょうが
 産業用のゴツイピロ―ブロックを使ってます。

 私なら、ここはもう少し、工夫する部分です

 シャフト加工、ユニバーサルジョイントを工夫して、角度をもっと減らしたいですし、
 固定用のスフェリカルジョイントももう少しスマートなものにしようと思います

 ラックはロアアーム加工したくないので、できるだけ上にあげる
 頑丈に固定できるようにするようになるでしょうし、

 そうなれば、ステアリングシャフトの角度もギアボックス側の仰角も鋭角(挟み角が小)なります。
 
 コラム側からの下反角が、画像でみるようにきついので、ここをできるだけ下げる、鋭角(挟み角小)に
 する必要があります

 車体側、コラムの取り付け位置を下げる。シャフトを短く短縮して、ユニバーサルジョイントの位置を変更するなどの
 工夫も必要でしょう

 ここインターメディエイトシャフトつくる必要があるので、みたら、
 車体側がインチサイズの3/4のDDシャフト、米国サイズ
 RPのギアボックス側はZFの17.0㎜ 54Tでした。

 これをすれば、左バンク、インターメディエイトシャフトを挟んで 
 5-8 と6-7集合した φ60.5のセカンダリーチューブが2本、通って床下に向かうことになりますが
 長い道のりになりそうです

 しばらく、ステアリングの記事は続くと思います。







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2018/12/12

電動油圧パワーステアリングスタディ 1  Electric Hydroric pump study for W124 500E M119

 しばらく パワーステアリングについて書いてましたら、

 電動パワステ化について、
 
「やらないんですか?」との 問い合わせをいただきましたので、
 解説含めてご説明いたします。良く観察されてますね(汗)

 そういえば、電動パワステ化については、まだ記事でも、ブログでも書いたこと、たぶん ありません。
 ではありますが、2008年頃から 漠然と考えて、いろいろ調べたり、聴いたりしてました。

 古くは、90年、初代NSXがモーター式の電動パワステ、たしかミツバ電気製をつかったこととか、
 スズキの軽自動車でもコラムアシストタイプのものを使っていて、国産車で流用している例を多く見てました。

 他方、電動油圧式のパワーステアリングは、知りうる限り
 信頼のトヨタ、ミッドシップのMR2用の電動ポンプが最初で、
 そのポンプと、、コントロールユニット等を流用するのが、定番となり、
 32GTRや、AE86、FC3S他 に使っている例も多く見かけました。
 (と、ここに書いてる車自体がもう旧車の部類です(笑))

p1 MR2

 写真は、S15シルビアでの流用例です。
 有名な銀鮫号 さすが、良く出来ていると思います

 長野のガレージマックの制作です

ストリートチックの記事

 ナプレック名古屋さんのところの SR20のドライサンプキットにして、電動WP、エアコンつけて
 パワステ活かすために、リアにMR2のポンプ電動で配置してます。派手な外観だけでなく、
 すごく手がかかってますね。
 
 たしか、MR2は純正のパワステ制御コンピューター使えば、車速と、ステアリングアングルで、
 油圧を動かすモーターのデューティを変えらますが、
 モーテック化してあるようなので、モーテックのスタンドアローンで、パワステも制御してるんでしょうか?。

 トヨタは、将来の電動化を見据えて試験のためなのか (トヨタが少量販売車種でトライをやりますね)、
 ミッドシップのため、配管を節約するために採用したのではないかと想像しています。

 デンソー製の油圧式ポンプを電気で回転させて、
 車速やハンドル舵角に応じて、油圧を変化させるという方式の嚆矢だったと思います。

 MR2、MRSに乗っても、昔の電気モータ式のパワステ程、さほど違和感はなく、普通に動かせて、
 路面からの情報も、まあ普通だったので、凄い時代になったもんだと驚いた記憶があります。
 
 時期やや遅れて、欧州車でもAクラスやミニ、プジョーでも、同様の方式が採用されるようになりました。

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 写真はボッシュの油圧パワステ用電動ポンプ。


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 こちらは、ベンツのAクラスで採用しているもの、初期は、時々壊れたようで、部品設定も安価になってます
 
 スピードジャパンのページ 

 しかしながら、モーターの性能向上や自動運転等の要請もあり、
 電動油圧式より、モーター直接駆動のほうが、さらに性能向上したためと、コストダウンからか、
 多数派になった最近ではあります。

 モータースポーツの分野でも、幅広タイヤや、前輪駆動、ハイキャスターで、
 空力でダウンフォースがかかるなどのため、
 油圧や電動式の補助がないと、素早い操舵、運転が困難になることから、パワーステアリングが採用される例が多い、
 いや、ないほうが珍しくなったというレベルだと思います。

 なので、フロントランナーのような細いタイヤを履く、ドラッグレースを除き、
 パワステは一般的になってます。そんな中で、電動化もすすんでます。

 常時駆動のオイルポンプと比べて、電動パワステ化によるフリクションロス、
 燃費向上は、3~5%というから、燃費競争の点や、馬力、パッケージングの点からでも
 きっと、無視できないようになったんでしょう

 馬力でいうと、10pa超の油圧を常時エンジン回転で補う、回転させるために、
 ベルトで常時、駆動するわけですから、感覚的に数馬力位、エアコンがオンになったほどじゃないけど、
 もうすこし、小さい位のフリクションにはなると思います。

 感覚でいうと、3~5馬力くらいなんでしょうが、アイドリング、低回転から全域で、
 しかも、ベルト取り回しがかわるので、これが原因でベルト外れをするエンジンも中にはありますから、
 結構、深刻です。

 これ、最初に考えたときに、私が、延期した理由(言い訳)は、
 ウォーターポンプを電動化しないで、パワステレスにすると、
 サーペンタインベルトが、WPプーリーにあたる!!! ので、エンジンがまわせない(笑)

 なんてことない、パッケージ上の事情、制約、物理的事情がありまして、
 それなので、熱対策でより切実な電動WP後に後回しとなりました。それからはや、幾年月です。

 電動WP化やっているときに、同時にとも 一瞬 考えたのですが、
 ラジエター作成やベルト取り回し、ATIダンパープーリー作成が同時進行で 難儀していた中なので、
 一緒にすると、いつになるかわからない恐れ(笑)があり、様子みてました。
 

Cup power steering

 こちらは、ポルシェのカップマシン用の電動パワステ、ファイアー安藤さんが、エボで使おうとしてたけど、
 もし、使わないようだったら、譲ってもらって、 ヘアライン号に装着しようかな?

 配線、油圧配管も美しいですね

 こんなのを狙ってます。

 そうすれば、運転席側のベルト取り回し、パワステなくなれば、エアコンコンプレッサーと、テンショナーだけに
 なり、助手席側は、オルタネタ―だけになり非常にシンプルになります