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2020/11/11

チタンボルトシリーズ (笑) 何回目か!

 チタンボルト、
 自分が使うために、ボルト、ナット、他 5mm刻みで M5-M12、M14 細目、並目でそろえて、
 おそらく日本で一番在庫を持っている 私!

 伝染するようで、えちごやの皆口さんも 高価ではありますが、効果を感じていただき、
 使ってます
 
そんな、チタンボルトシリーズ(笑)

 メリット理屈からいいますと、6-4チタンであれば、クロモリ同等、重量半分ですので、
 軽量化になります。

 加えて、熱による伸びがない、セラミックやガラス並の伸張なので、ボルト伸びがない
 腐食に強い

 デメリットでいうと、高価、齧りやすい などです

 回転部やばね下の有効はもちろんですが、
 トルク変動で動くエンジン、特にエンジンマウントで振動を吸収するタイプのメルセデスでは、
 その効果を感じやすいです。

 そんなわけで、お馬鹿さん使用 2020 (サクラム 宇野さん風)

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 ロアアーム類、マルチリンクの連結ボルト、キャリパーボルト、
 チタンになってます。


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 エンジンルームがこれ、
 補器類のボルトはほぼチタンです。テンショナープーリーも削り出しチタンで、高精度ベアリングです。
 プーリーはジュラルミンのビレットで軽量穴
 パワステブラケットも軽量化で穴あけ、
 エアポンプレスのプーリーも切断して、穴あけで、固定ボルトもチタンです



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 なんだかんだで、ここまで変えたそうです

 重量で約20キロ、半分になれば10キロ軽量です。
 ばね下、回転部の10キロですから効果は大きいでしょう 私はまだ試乗できてませんが、
 電話で すごく自慢されましたので、 よほどの結果だったんでしょう

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 いらないブラケットも外したり、プロペラシャフトのダンパー固定のねじもチタンにしたそうです。
 ここ、でかいボルトナットだから、高価あるでしょうね!

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 大きいボルトナットは、値段が高いですが、軽量化の効果は稼げます。
 ブレーキ周りは、特に伸びがないので、ブレーキ踏んだだけで、わかるとのことでした。

 バイクのキャリパー、ブレーキ周りをチタンボルトにすると、レバー握れば、わかるんですが、
 乗用車でも、それに近いということでしょう

 帰国時に試乗させてもらいたいです

 これ、ボルト交換だけで作業すると工賃がかさみますから、ついでの作業をおすすめします。

 純正ホイールボルトも再製作しましたので、よろしく!

チタン ホイールボルト
2020/08/08

バンコクの2.3-16 ヒルクライムアタック



日本でも一部の間に合うのあいだデジタル
著名なヘッジホッグレーシング
ヒルクライム無事に終わって
戻ってきました


往年のOZホイールのレプリカ、18インチのインチアップがどうしても欲しかったので
製作したそうです(笑) 16インチだと、良いタイヤのサイズがないんですって!
もし必要な方がいたらご紹介しますので、いってください。重量は重いそうです。
少量生産なので、JWL鍛造じゃないです
6-4チタンナットで軽量化にご協力
初公開のNIIBE SPEEDのロゴが入ってます


その前はおなじみESCORT






4気筒エンジンできるだけ後ろに後退させて、リジッドマウント
ウエットサンプのままなので、オイルパンは純正です。
コイルオーバーサスにしているので、純正のスプリングアッパーはなし、
ラックアンドピニオン 後ろ引きにしてるのと
Aアームの形状が良くわかります。
リアはダブルウィッシュボーンにして
プッシュロッド方式のショックアブソーバーですね
2019/05/24

チタンホイールボルト2 6AL-4V Titanium Rolled Wheel Bolt M12X1.5 r12 with Floating Washer.

6Al -4V チタンボルト 高級品の写真です。
製造販売が中止されて、頭高さが変更になってしまった純正ホイールボルトにあわせて造っています。
純正8孔ホイールや、LTDホイール、AMGホイール、
初期の18インチのリミテッド風ホイール ユーロ6には適合します。


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写真のとおり、
重量は純正の86g に対して、52g と一本当たり 34g 軽く仕上がっています。


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それで、あまり気にしない人もおおいでしょうが、チタンマニアとして、
純正ボルトと64チタンボルトの強度比較について、備忘と理解の整理のため記載します。

まず 純正ボルトの素材について、

純正ボルトは、JIS規格ではなく強度表示がありません。素材もメルセデスの資料、マニュアル見てもでてません。
そこで材質を推測することにします。
締め付けトルクをみますと、純正スチールボルトはM12サイズで締め付けトルクが110Nm指定(脱脂指定)となっています。

締め付けトルクから、純正スチールボルトの強度等、機械特性を 推測するとして、 

締め付けトルクからの推定で、大雑把ですが、余裕マージンを見て
JISの強度区分でいうと「10.9」の高強度ボルトが該当しそうです。結構、高強度のボルトです。
(熱処理もあるんでしょうが、硬さや旋盤で削った感じに照らすと、実際SCM435よりは、すこし柔らかく感じます)



純正ボルトを、JIS規格 10.9の高強度ボルトとして、 いわゆるクロモリ材、SCM435材を使っているわけですから、

SCM435材の最少引張強さが 1040N/mm^2 下降伏点が、 940N/mm^2 (95.9kgfm)

ボルトの強度計算をするには、これに断面積をかける必要があります。

M12の並目で1.75 材料径が 10.55mm  有効面積が 84.3mm^2
M12の細目で1.5材料径が  10.60mm  有効面積が88.2mm^2


最少引張強さ、下降伏点に、ボルトの有効面積をかけると

SC435 最少引張強さで
M12 並目で87,672 ≒ 87,700 (1040 X 84.3)  M12X1.5で 91,728≒91,700(1040x88.2) 100未満四捨五入

SC435 下降伏点で
M12で79,242 ≒ 79,200 (940 X 84.3)  M12X1.5で 82,908≒82,900(940x88.2) 100未満四捨五入

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日本チタン協会サイト



今回作ったホイールボルトは 材料が α-βチタン合金
(Ti-6Al-4V) いわゆる 6-4チタン合金だと

最少引張強さ (MPa) 895≦  下降伏点耐力  (MPa) 825≦

MPa = N/mm^2 単位が違いますが、1 N/mm^2 = 1000000 N/m^2 = 1000000 Pa=1MPaだから、おんなじ、

これにボルトの有効面積をかけると

6-4チタンの最少引張強さ

M12 並目で75,448 ≒ 75,400 (895 X 84.3)  M12X1.5で 78,939≒78,900(895x88.2)  100未満四捨五入

6-4チタンの下降伏点で
M12で69,547 ≒ 69,500 (825X 84.3)  M12X1.5で 72,765≒72,800(825x88.2) 100未満四捨五入

最少引っ張り強さでSCM435クロモリ比86% 下降伏点耐力で 88%程度となっています。


なので、今回製作した6-4チタンボルトの指定締付トルク、

最少引張張力、下降伏点に、締付方法、給脱脂、係数等で計算する方法でも計算しました、

そうすると、指定締め付けトルクが、給脂トルクレンチ締付で約110Nm、
脱脂トルクレンチ締付で140Nmと 純正指定とくらべると、3割位増えます。

自分で試験したところ、ボルトの伸びの感じで、ボルト側はまだまだ大丈夫だと思いますが、
ハブ側に不安が残るので、純正ベースで下耐久の係数かけることにしました。

コンロッドボルトみたいに、ボルトの伸び量を測って、管理して締めるのが、確実なんですが
さすがにホイールではそこまでやってないですね、
興味深いので一度、治具つくって長さとトルク測ってみたいと思います。

さて、簡易方式で見るに、
クロモリと6-4チタン比較すると、締め付けトルクについては、下耐久がクロモリ鋼比較で88%ですので、
110x0.88=968≒100Nmで仮に指定しました(スレッド、フランジ、キャップあたり面給脂推奨)。

指定トルクで締め付け後、100km程度走行後、再点検、最締付してください。

スレッド部分はハブ側 (鉄)との 固着防止のために、ボルトスレッド面(ネジ部)にカッパ―グリスを塗っていただき、
ハブ側はM12の1.5でタップを、必ず通してから使用してください。

ボルトのスレッドはJIS1級の転造加工で精度出していますので、ダイス等を改めてたてる必要はありません。

フローティングワッシャーとボルトのツバの当たり面には給脂して、規定トルク(100Nm)で締め付けてください。

ご存じの方もあると思いますが、
(あとで別稿で書きます)大型自動車のホイールボルトの締め付け ISOと JISで 座面への給脂指定が変わっています。

もちろん、給脂したほうが摩擦が減少するので、トルクがかかりづらいため、締付量は増えます。
今回製作したチタンボルトは、フローティングワッシャーとボルトツバ部が接する部分の面粗度を
下げるために研磨してありますが、給脂指定としました。

他方で、フローティングワッシャーの球面部、ホイールと接する面については、純正と同じく脱脂指定としています。

なお、ハブ側のボルトピッチが経年劣化で摩耗している、ハブのボルト部にガタが出ている場合には、
ハブ側のネジ山に不安が残ることになりますので、ハブをいつ交換したか
わからない方(新車からだともう25年モノです!)は、経験のある専門店に相談をしたうえでの作業を、
強く推奨します。

ボルト側は、下伏限界までの余裕が大きいので、球面部を給脂で締め付けても、
ボルト側が破断することはないのですが、
ハブ側のスチールのネジ山が特に経年劣化で錆びて、また、すり減っていたりすると、
チタンの堅い転造ネジに対して、ハブ側が
オーバートルクでは、かかりも弱くなりキツくなると思っています。

ちなみに、ご懸念のチタンのボルト自体の耐久性ですが、
WTACのエスコート安藤号 レースカーで
6-4チタンホイールナットのテストでも、スチールボルトと同等トルクで締め付けて
いままで 2シーズン トラブルはありませんでした。

60°テーパー 座面ドライで使ってます
(インパクトレンチ使用してます(笑)が、ホイールもナットも、使い捨て感覚のタイムアタックレースですので、
日常使いにはお勧めしません。でも今のところノートラブルです。)

今回のホイールボルトも、破壊試験、強度試験しましたが、
R12球面使用のため、中古のハブにホイールをボルトで締め付けるテストでは
ボルトが塑性変形域を超えて伸びる前に先にアルミホイール側が座屈、変形しました。

なので、ボルト自体よりは、経年で劣化したハブ側の心配をしています。

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さて、その装着感ですが、ホイールボルト20本で バネ下で680g軽くなります、

敏感な方でしたら、特に高速域でのブレーキング時や
舵角の切り始めの剛性感、ハブとホイールが一体になる感じ、
サスペンションのバタつきの低減、ショックアブソーバーの収れんの速さ等に
変化に充分に気がつくレベルだと思います。

重量、軽さだけ見ると、所詮 ホイールキャップ程度の軽さですが、
流石バネ下の軽量である点と、ハブとの結合、剛性感、
フローティングワッシャーによるボルトと球面のセンタリング効果で
敏感な人なら、バネ下、ハブホイール結合の剛性の向上は効くもんだと感じられるものと思います。

すでに先行装着していただいていますので、
インプレが寄せられましたら、そのうち、おってお伝えします。

ところで、チタンボルト、ナット時の組み付けに限らず、異種金属の接合に推奨のカッパ―グリス
日常使いですと、整備工場だとルートセールスで回ってくるWAKOSのカッパ―ペーストを使うのが一般的だと思います。

そんなに量を使うものではないので、一本あれば、10年は持つものですが、
今回、オートバイ乗りでもあるTさんの推奨でデイトナのカッパ―ペーストを購入しました。



普通のカッパ―ペーストなんですが、ボトル入りで刷毛がついているので、塗るのが便利です
作業中に軍手、グローブを脱いで、指ですくって、塗るという手間がいりません。
(段取りの良いプロなら、最初に塗布しておいておくので、こういうことはないそうです(笑))

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写真は、段取りの良いプロのみなぐちさん 撮影(汗)

写真のように、ボルト部、ワッシャーとのツバ部だけでなく、
ハブとホイールの嵌合部にも塗っておくと、ホイールとハブの固着予防によいです。

ちなみに えちごやでは、ホイールボルト、アンチシーズグリスを球面の座面にも塗ってます。
給脂、指定トルクで、締めてこちらのほうがフィーリングも良いとのことです
(ハブはもちろん消耗品で定期交換だそうです、さすが!)

2019/05/05

チタンホイールボルト 6AL-4V Titanium Rolled Wheel Bolt M12X1.5 r12 with Floating Washer.

ベンツ純正のホイールボルト
そういえば、何年も前に、
製造中止になって、往年のW124 500Eに使われていた首下39mm
六角部分が24mmのキャップ付き球面r12のタイプは入手できなくなって久しいです。



純正の重量は86g

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W124が現行だった時期のAMGのボルトも首下39mm 六角部分が24mmで、キャップ無しで球面R12でした。
もちろん、こちらもそれより前に製造中止、写真のAMGボルトの画像は Jオートの松本さん提供

現在入手できる純正タイプのホイールボルトはワンピースの頭が低いタイプ。
メッキも昔のものとは違って環境配慮のためか、メッキの種類も変わって、
表面処理も、色も変わっています。

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きっかけは、ホイールボルト入手できなくなって困ってるんだよねー 現行のものは首下39mmでも
六角部分が15mmと短く、ホイールの面から下がってしまう~等という話を
Jオートの松本さんから聞いて、6-4チタンで 作ることにしました。



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ネジ部は、もちろん転造加工による製作ですが、今回はどうせならということで、
ポルシェやフェラーリ純正のボルトに習って、フローティングワッシャーで球面R12を造ることにしました。

別体のフローティングワッシャーでも、センターがきちんと出るように
フローティング部の嵌合、面合わせを指定しての制作です。

ご存じのように、AMGのこの当時のホイールは座面が割れるというトラブルが頻発しました。
私もいくつも実際に目にしてます。

今思うに、この割れの原因は、ホイール側の球面部、ハブ嵌合の
フランジ部の強度不足もあったんでしょうが、
球面にブレーキダスト等の異物が噛みこんで、それを座面で不均一に締めこむことによる、
ホイールの割れ、引っ掻き傷によって
そこが応力集中で割れるという原因や、
そもそもボルト側の球面の精度が出ていないためにトルクが均一にかからないという
理由もあったようです。

対して、ベンツより、コストをかけられるポルシェの旧モデルやフェラーリですと、
同じ球面ボルトでも、ここはフローティングでつくっています。
さすがです。お金かけています。

昔、アルミハブにフローティングボルトの空冷ポルシェをみたときに、さすがポルシェはやるなーと思いました。
当時の空冷ポルシェ、同じ球面ボルトで、同じホイールメーカー、ホイールのボルト部分の割れの話は出ませんでした。

球面ワッシャーのためだけなのか、どうかはわかりませんが、相応の効果はあったのではないかと思っています。

ですので、どうせ作るのならということで、球面フローティングでR12ワッシャーを造り、そのあとに、
ネジを転造して、ハメ殺し、つまりワッシャーが落ちてこないタイプのボルトとしました。
二分割のフローティングでも、追加工ありで、もうひと手間をかけています。

装着インプレ、重量については後程!
2019/01/08

W124 500E AMG 8POD BREMBO CALIPER TITANIUM BOLT

R230前期SLの AMG の8POD キャリパー

 剥離して、リペイントと シール交換の作業をするにあたって、
 ブリッジのボルトを6-4チタンにすることにしました。


 M8x23mm 1.0 PT が4本です。
 2000年代以降のブレンボは工作機械の進歩で、モノブロックになっています。
 分割式ボルト止めのモデルより、剛性が強く、ブレーキング時のキャリパーの開きが少ないといわれています。

 それでも、この年代はブリッジ部にはボルトで左右とセンターピースを連結しているので、
 そこのボルトを6Al-4vチタンにします。

 分割ボルト止めタイプですと、特にオートバイなんか、ボルト換えるだけで、ブレーキのタッチが変わる、
 チタンは、熱による伸びがほとんどない、ガラス見たいな特製なので、カッチリします。
 ステンレスメッシュのホースにしたようなしっかり感がでるのですが、モノブロックのブリッジボルトだけだと
 そうは変わらないと思います。 もう、完全にトータルコーディネートの世界です。
 スチールと比べると、数グラムは軽くなることでしょう


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 こちらは、純正のブレンボのボルト、トルクス形状です。
 色塗る前に代えて、ペイントいっしょにしますので、チタンであることはわからなくなります(笑)
 ボルトもトルクス穴付きにします。


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 AMGのキャリパーのピストンは、ジュラルミンにDLCコートしてあるような
 感じです。とても軽くて、熱のひけがよさそうです。

 ブレーキパッドのピンは、今回はチタン化は先送り、あとで図面起こして、ついでのときに
 変えようと思います。


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 ついでに、ブリーダープラグ M10X1.0 ピッチも6al-4Vチタンにしました。
 数グラム軽くなると思いますが、バネ下であっても、さすがに大した効果はないと思います。

 まあ、チリも積もれば山となる(笑) です。