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2015/09/17

2015 夏の水温報告 2015 Summer Water Temp Review

もう、日本は秋、台風豪雨で
水温の話題も、やや季節外れの感がありますが、定番なので、ご報告まで、




写真は、取材を終えた後、関越高速の駒寄インター降りた後の巡航時 8月8日。
前日までの酷暑も幾分かはやわらいだのですが、
外気温計は夕方5時過ぎでも、32.5℃を示してます。

冷却系は、何度やったかわからない位の改善の積み重ねの効果もあり、
動かしていれば群馬や熊谷でもこの程度、メーター読みで80℃よりちょっと上です。
正直、これぐらいでないと、安心してアクセル踏めません。



メーター水温がほぼ変わらない状況で、もっと詳しくみると、

この直後に、厩舎についてクルマを停めたあとのモーテックC127ダッシュロガーの図
水温アッパーが76℃、オイル温度が78℃ 車速Okm/H 油圧1.3kg/m2
λがLRとも、1.04

燃圧3kg/cm2 燃料温度ガソリンクーラーのおかげで44℃ エアコンで下がってます。 排気温度が255℃
水温サーモオープンが70℃位ですから、これくらいで抑えたいのが
低温時の排ガス別にすれば、メーカー本音でしょう



画面切り替えて、表示項目を多くしたのがこれ、
ロアが56℃、インテーク温度は56℃ こう見るとロア水温がエンジンルーム温度になり、
インテーク温度に近接するんだと思います。 ロア設置のサーモは全開では開いてない温度です。
つまり、開いたり閉じたりを繰り返す状況です。

オイル温度78℃ ATF温度58℃

オイル温度が低いのはオイルパン効果でしょう、シャシダイでもこれは有効でした。
ATFはATFパンとATFクーラーのおかげ、これはラジエター前の一等地にあるので58℃と低い温度です。
燃圧3キロ、燃料温度は1度あがり45℃まで下がってます。排気温度は1度さがり254℃




翌日、エスコートにWP装着のため、再入庫したときのモニター表示、昨日と変わらない程度です。
電動WPにすれば、駆動抵抗もなくなりますが、サーモをなくせますので、流量で
温度の適正化をできることになります。

この後、羽田空港に向かい、鹿児島に向けて出発しました。
結局、18時間位しか、自分の車といっしょにいませんでした(笑)

高温のシャシダイ室でも思いましたが、冷却性能に余裕がないと、踏めません。
何年か前の状況だったら、一度水温があがったら、下がるまでシャシダイなんか回せなかったと思います。

繰り返しになりますが、500Eに冷却、低い水温は、大事、基本だと思います。

高い水温、何も良いことありません。

なので、尚も、なおなお、で、弛まず進みます。

2014/09/09

500Eの水温 2014年版(3) ヘアライン号 @残暑の仙台ハイランド "80前/bālíngqián”報告 



 今年は猛暑の時間が短く、
 昨今は気温も下がりました。

 画像は、先月の8月2日に行われた仙台ハイランドでのD&S2014ファイナル時でのヘアライン号の水温計。
 外気温は36.5℃、都内よりは涼しい仙台ですが、炎天下の太陽はぎらぎらとまぶしく、否応なしに、
 照りつけます。

 そんな中での、真夏の夜の祭典、東北の夜祭、ドラッグレース、D&S2014 FINAL
 ヘアライン号で参加してきました。
 ハイランドが閉鎖される最終回のため参加台数は186台!

 外気温、吸気温が高い状況ですが、モロダシのオイルパンの効果は高く、
 呼び出しから長い順番待ち、バーンアウトから全開での走行後、リターンロード戻って停止直後後の水温です。
 メーター読みで水温80℃です。



 記録のために、走行後、リターンロードでの撮影は、
 ロア水温が80℃、エンジンオイルがオイルパンで86℃です。



 停止後に、グローブ脱いでATF温度を表示させたのがこれ、
 水温ロアで83℃、一等地にあるATF温度は66℃です。

 これなら、ATF温度が上がって、シフトタイミングがニュルとずれることもありません。

 この状況で純正水温メーターは、ルーズなため80℃
 ロアが80℃+の場合、アッパーは油温と同じ86℃位、5-10℃上の温度にはなっていると思うんですが
 表示は80℃のままです。
 ロアが70℃、サーモが開く直前ですと目盛少し下がる感じです。

 三枚目の写真では、83℃で低速ファンが作動しているのがわかります。
 理由は、冬の設定をいままで変えてなかったから(笑)
 

 冷却性能アップしたおかげで、変える必要がないくらい、水温気にしないで済みました。

 真夏のレースに備えて、この直後には、
 低速ファンの動作開始をサーモが開弁温度+の72℃、
 高速ファンを85℃に変更しました。
 (夏のレース用では低速ファン作動を、ロア温度72℃作動にしています。高速ファン廻ったことこの夏はありません。)

 サーモが開く、冷えた冷却水が動くと、すぐにファンが止まる。
 でも、動いている冷却水は、時間差で、エンジンに水が回る。
 そして、サーモスタットも閉じる。

 何秒かすると水温が上がる、サーモが開く、この繰り返しです。

 これくらいなら、水温点火時期補正もなく、快適に楽しく踏んで遊べます。 
  
 ちなみに、中国では、中国が改革開放政策以降、
 豊かになって生まれた恵まれた80年代以降の若者を
 “80后/ bālínghòu” などと呼びます。

 我らが500E、艱難辛苦、試行錯誤の結果、功あって、
 水温が真夏でも80℃前でいられる恵まれた500Eオーナー、
 80前 パーリンチェン、 ですね

 ヘアライン号もやっとこの仲間入りできました。


2014/04/23

2014年 500Eの水温 (2) 過去のヘアライン号との比較

前回の5OOE LTDの水温@後期LHのオープンデッキ
このくらいになれば、夏場でもエアコンかけて安心して乗れるレベルになってると思います。
500E 冷却系の「成功者」、高水温に居心地の悪さを感じるみなさんには、憧れのレベルです.


さて、参考のため、

70℃ローテンプサーモスタット装着のヘアライン号(2011年Ver)の同じ位の外気温と比べてください。
(外気温度が同じくらいということで、やや古めの資料です。)

冷却系放談2011秋(3) 500Eは「前低後高」の気圧配置だから「強制空冷」仕様


(外気温や走行条件が同じとして)
すなわち放熱量/発熱量を比較した場合、500ELTDのほうが、
(あれだけやった後の)ヘアライン号より冷却系に余力があることがわかります。

*ヘアライン号は、この当時には、ダクテッドボンネット、UFCD、
大型ATFクーラー、スプリットエアコンコンデンサー装着で、ATFパンはまだ製作中で装着してません

おそらく、LLCのサーモスタットが閉じていても、ATF、オイルパンの冷却フィンで放熱してるから、
温度が上がらないのでしょう

で、何がいいたいかというと、

今の時期、もしくは、今より少し前、桜散った後の気候でこの程度まで水温が下がっていないと、
真夏、外気温が30℃後半、40℃の都内の渋滞、トンネルの中、エアコンつけての条件ですと、
水温が100℃を超えます。

冷却性能、余力がぎりぎりの状況、サーモ開きっぱなしでは、外気温の上昇温度が、
そのまま水温につながると考えてもいいでしょう。
つまり、外気温20℃で80℃なら、外気温35℃で95℃という訳です
(実際には、外気温と水温の差が少なくなるから、もっと放熱効率が悪くなり、水温があがる)。


冷却水は加圧しているから、100℃でも沸騰することはありません。
そんなことは、百も承知です。

しかし、メータ読みで約100℃目盛の半分も超えれば、エアコンが強制カットオフされます(汗)

床下には点火時期遅れで赤熱された排気管、バルクヘッドの前は100℃超の熱気、
ボンネットで目玉焼きでできる温度で、エアコン切れた日には灼熱地獄ですね(笑)

そもそも、冷却水が沸騰しなくても、水温上昇でEZLは点火時期を遅角します。
遅角すると有効圧縮圧力が下がるから、馬力が落ちる、
水温にもよりますが、約30馬力位下がります すごく遅くなります。
水温気にしない、吸入空気温補正なしで、空気密度高い頃の速さと比べると、情けなる位遅くなる。
もうトホホな遅さです。

「(冷却余力のない)6リッターは夏には遅い」
「(水温管理が)きちんとメンテした5リッターのほうが速い」というのは、
こういう状況では当てはまります。

私は、これが嫌で、どうしても許せずに、こんなことを
何年もやっています。

続く
2014/04/16

2014年 500E 水温報告 アルミフィン付オイルパン、ATFパンを装着したLTD

桜が散って葉桜になる。
皐月ツツジの季節、新緑の候になると
毎年、お約束のように水温の話題をすることになります。

ご覧いただいている方にはおなじみのことですが、
この雑文ブログで一番多いのが「水温」「冷却系」関連の記事です。

空気、冷却風の出口を考えないで頭でっかちのDOHC、
エアコン、パワステ、エアポンプに、オルタネーターの補機類てんこ盛り、
おまけに大型エアクリーナー付きのV8エンジンを、
本来は直列4気筒用の狭いエンジンルームに押し込んだことが根本の原因なのですが、その不釣り合い、
4気筒クラスの小型車にV8を乗せたアンバランスさが
この車の魅力の一端ですので、まあ仕方ないことでしょう。

アルミフィン付オイルパン、ATFパンの装着をいただいた方から丁寧な水温報告レポートが届きましたので、
それを引用して使いたいと思います。







500E LTDの水温記事

こちらのJ氏は、500ELTDにATFパンを装着され、その後、エンジンオイルパンを所望されましたが、
生憎、在庫はなくお断りをしていましたところ、再製作の依頼をいただきました。
熱心な姿勢に心打たれ、型をひっぱり出してきて、鋳造、機械加工で、このたび装着されたようです。


写真で見るとわかりますように、外気温16度の巡航スピードで80度下回っています。
メーター、水温センサーが正常に機能しているという前提ですと
つまり、ヘッドの温度、出口側では水温が80度少し下。ブロック温度では70度±位でしょう。

走行後のアイドリングでも、オイルの油圧が垂れていないのがわかります。

おそらく、この位の水温だとヒーターはガンガンには効かないと思います。
装着しているサーモスタットも、おそらく500E後期のウォーターポンプ、
そうなると80℃オープンのものですから、
前後5℃位から開き始める。その後さらに10℃位で全開になります。

水温計が正常としますと、サーモが開くか開かない状態でこの温度ということは、
冷却性能には更に余裕があり、冬場にはラジエターのマスキングを考えるレベルです。

(現在装着しているのが、ダクト付アンダーカバーだそうですから、これを冬はノーマルにする等が
考えられます)

続く
2012/01/30

真冬の水温報告2012

新しいATFクーラーを装着して厳寒の日中、試走してきました。
ヘアライン号は、前回同様、ATFクーラーにはサーモスタットを装着してません。
その代わりといっては何ですが、ラジエターサイドタンク内に純正の銅パイプを利用して
恒温化を図っています(なんてことないノーマル仕様です)。

つまり、純正ATFクーラー、LLC温度を利用してサーモスタット代わりにしています。
夏場、水温が低く保てれば、ATFクーラーになりますし、冬場はATFヒーター的に使えます。

写真は外気温4℃、暖気後、走行中の温度です。
さすがに冬場はビリオンのファン回転設定を変えないと、オーバークールになるので、
低速ファンの回転を82℃と大幅に夏より上げて、高速ファンは92℃とスタートとしました。

この設定だと走行してさえいれば、街中でも低速ファンも廻りません。走行風だけで冷却が賄える
エンジンファンによる駆動ロスもなし、電気無駄遣いのない究極のエコです。








LLCサーモスタットが開く70℃+でロア側の水温が安定してます。
エンジンオイルは写真では84℃です。水温+10℃前後で安定してます。
対して、ATFは一等地にATFクーラーを鎮座させたためか、50℃台と水温より、やや低めです。
50℃を超えてくれればいいのですが、サーモスタット開弁後に、ようやく上昇するラジエター水温につられて
やっと温度を上げている感じで、充分な暖気が必要なレベルです。

これ位でないと夏場の全開走行は無理なんでしょうが、真冬、屋外での始動時はマスキングが必要になるかも知れません。