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2015/11/03

エアコン  コンプレッサー オーバーホール クラッチ プーリー交換 4PK

ヘアライン号の エアコンコンプレッサーは、
オールペンした後だから、確か2008年の夏。

北海道旅行からの帰りに、東北道でクラッチが壊れて、そのあとにSファクトリーで、
マレーシア産のデンソー製に交換したので、もう約8年目。
世界のデンソー、さすが いまだに、不具合はありません。

しかしながら、ウォーターポンプを電動化するにあたって、
よせばいいのに、外付けや、ブロックマウントではなく、
わざわざ難儀なラジエターマウントのポンプを使用する。などと言い出す

そうなると、エンジンブロックにつく重いWP、サーモが無くなる。ファンブラケット、ウォーターネック他
もゴッソリいらなくなるので、
たぶん、数キロ~10キロ単位の大幅軽量、

でも、サーペンタインベルトの取り回しを変える必要が出てくる。

それではというので、すべての補器を駆動するサーペンタインベルトを現行、6pkの2250から、
オルタネーター駆動用の4PK 1本、パワステ、エアコンコンプレッサー駆動用の4PK 1本のツインベルトに変更。

駆動補器も減るのでベルト幅も狭くて済み、ベルト長も短縮できるので、
フリクションロスの低減になります。

そのためには、まず、ベルトの位置決めをする必要があります。
パワステ、オルタネーターのベルト位置は、プーリーオフセットや、ブラケットの製作で移動できますが、
エアコンコンプレッサーは前後移動が困難なので、ここの位置を決めることにしました。

現行、後期の6PK用コンプレッサーがついてますので、これのクラッチ、プーリを4PKに変えて
これにあわせて、ATI ダンパークランクプーリー&クランクピックアップに装着される
クランクプーリーを 4PK X 2、前後二列のツインに変更作成。
エアコンコンプレッサーにあわせて、クランクプーリーの前の4PK位置を決める。これと同列でパワステプーリーが来ます。

その後ろに、後列に後退させたオルタネータープーリー


要は、一か所変えると、全部変更になるので、前回り全部製作です(笑) 
書いていて、笑いが込み上げてきます。

その第一歩が、エアコンコンプレッサーのプーリー6PKから4PKへの変更

どうせ、クラッチ、プーリーを変えるのですから、ついでにベアリング交換、中のシール等のオーバーホールをお願いすることにしました。

 


写真よく見ると、プーリーの山数が4PKになっているのがわかると思います(笑)。

無理くりですが、「良いものを長く使い、自動車文化に貢献する」に奉じていると思います(苦しいかな?)


「現代の最先端の技術を使って~」というお題目からだと、
理想は、電動エアコン、そこに至らなかったとしても、
現行のトヨタ車が使ってるような、クラッチレスの可変容量で高効率のコンプレッサーにしたい。。。のですが、
まあ、次のステップですね
2012/08/11

エアコン放談(5)


 写真は エキパンバルブ

エアコンのお話をしておりましたら、身近なところでも、エバポ交換された方がいらっしゃいました。
岐阜のHさん、名古屋の暑い最中でのエバポ交換、お疲れ様です。

さて、Hさんともえちごやさんでお会いしたときにお話したことですが、
私の知る限りで、連続して3回! エアコン関係でダッシュボード分解した方がいらっしゃいます。
最初はエバポレーターからの冷媒漏れで、交換。このとき、工場のメカニックは、ヒーターコアや
エキパンバルブ、ドライヤーやスイッチ、ホース類の交換もお勧めしました。
しかし、予算の都合で省けるものは省くという決断をして、「エアコンが効けばいい!」ということで、
8月にダッシュボード全バラしで、“エバポレーターだけ”交換しました。

ところが、12月頃になって、ヒーターかけると甘い匂いがする、クーランとがもれるということで再入庫となりました。
ヒーターコアからのクーラント漏れでした(汗)、ヒーターコアとLLCだけ交換しました。
このとき工場のメカニックは、エアコンのバキュームソレノイドからの空気漏れテストと交換をお勧めしました。
しかし、今回も予算の都合で、省けるものは省くという決断を再度して、「ヒーターが効けばいい!」ということで、
1月にダッシュボード全バラしで、“ヒーターコアだけ“交換しました。ヒーターホースも換えてません。
これが二度目の全バラです。

その後、また7月頃になって、エアコンが効かないというので、入庫しました。
冷媒は入ってましたが、エアコンのコンプレッサーが入りません。コンプレッサーのクラッチがパワステからのオイル漏れでやられたか、寿命でコンプレッサー交換、さすがに今回はドライヤーと、スイッチ関係は交換になりました。
電動ファンの被服、配線、レジスターもやりなおしとなりました。さすがに今回は再整備に懲りて、電動ファン、コンデンサーも、リキッドタンク、スイッチ、エアコン配管類も、ブロアファンも、ヒーターホースも、ヒーターバルブも、パワステポンプもオイル漏れ修理、配管、ホース類まで交換しました。

ところが、その後、また8月、今度はエアコンのフラップが動かない、シューシュー言うというので、再度入庫。
懸念していたエアコンのバキュームソレノイドの故障です(汗)
今度もダッシュ全ばらし、ソレノイドだけじゃ、さすがに忍びないので、エアコンのフラップのスポンジや、エア配管のゴム部分も交換と内部の徹底清掃をしました。
不安材料のベースモジュール、エアコンのコントロールユニットも修理、交換したそうです。

これ、ざっと見ただけでも、部品代、工賃で200万円くらい使っているんじゃないでしょうか
最初にまとめて作業しておけば、これが100万円くらいで済んだのにと思うと、やるせない気がします。

ASR点灯症候群もそうですが、エアコンも一連の連続で、一衣帯水に動いています。
悪いこといいません、できるところは、まとめて作業したほうが良いですよ!
すべての箇所が耐用年数を超えていると思ってよいと思います。

修理工場への往復時間、空けるたびに補充するエアコンガスやLLC、工賃は馬鹿になりません。
2012/07/27

エアコン放談(4) 冷媒もれ エバポレーター



 エアコンがきちんと作動する条件として、冷媒が漏れていないことがあります。

 一昔前、W124のエアコントラブルといえば、エバポレーターからの冷媒漏れでした。
 ここはW124の構造的欠陥、製品不良が原因であったと思います。
 しかもダッシュボードを全部外さないと交換ができないという信じられない作業性、
 致命的構造のため、エアコントラブル→数十万円という図式でした。

 まだ他が壊れないころは、お金がかかるポイントとして、ミッション、エアコンが挙げられたのは
 そういう理由です。

 しかし、今、エアコンについても放談1で話しましたとおり、エバポレーターだけでなく、
 コンプレッサー、GM、ファン、配線他が複合的に故障するので、故障探索が厄介になりがち
 かつ、他も費用がかかるというので、相対的にそんなにダメージに感じなくなったという
 メリット?があります。

 しかし、きちんと作動してこそエアコン、良い車ですので、
 ここはきちんと修理しましょう 幸い2順目のトラブル例はあまり聞かないので、
 一度交換すれば、10年以上は使えるみたいです
 

2012/07/25

エアコン放談(3) コンデンサー編 良いものを長く使うには




 良いものを長く使う という自動車文化を応援したい と思っています。

 何が、良いかは人それぞれの感性、趣味によるものですし、快適さや
 楽しさも人それぞれに異なりますが、自動車の快適装備であるエアコンも
 そうなのかもしれません。

 ただ、その前提が、日本での日常使用で、街乗り、ストリート使用なら
 500Eには、やはりあったほうがいい、エアコンが利いた方が気持ちよく乗れる
快適装備だと私は思っています。

 チューニングっていうのは、家計のやりくりと同じ、
 もしくは、目的のための取捨選択であるとすれば、
 私の使い方では、
 ストリートナンバー付、AT、パワステ、PW、エアコン、オーディオ付の高速巡航500E
 には、良く効くエアコンは必要だと思っています。

 写真の500Eの純正エアコンコンデンサーは、一昔前の横に曲げパイプが出ているタイプで、
 現行車のサブクールタイプといわれる高性能タイプのものではありません。
 しかし、開口面積が広いのと、エンジンファンに加えて、直前にコンデンサーファンを2個ならべているので
 水温さえ低い(ここも難しいのですが)等の条件が整えば、コンプレッサーがカットされることはなく、
 外気温次第ですが、日常使用には不便がないレベルだと思います。

 さて、500Eの場合、電動ファンの第一弾、低速側は、ラジエターファンの補助、水温コントロールではなく、
 エアコン冷媒圧力でON/OFFですから、
 ファンの動作から考えると、コンデンサー冷却が主目的であると思います。

 つまり、その後の高速ファンは、水温が高温になって初めて、高速作動するのですから、
 エマージェンシーモード的であるといえます。
 常時作動用には、電気容量や配線からしても、考えてないんだと思います。

 この電動ファンについては、前にも話してありますが、
 30年前の設計であり、性能も現在のものと比べると低く、作動音を消すために、抵抗をかませて、
 ニクロム線で電圧をさげるという、これも40年前のベンツの設計思想であります。

 ここを現在の技術水準に適合するレベルにしようと思うと、えちごやでやっているように、
 純正コンデンサーを排して、より軽量高効率のサブクールコンデンサーを製作する。
 オギジュアリーファン、機械式エンジンファンを取り外して、
 電動ファン一機でコントロールするというものになると思います。

 現行車だったらこうするを実現するとこうなるんでしょう

 しかし、ここは、趣味性の問題でもあり、オリジナル指向とは相反するところです。

 それでも、日本の夏は、最近の気候変動で、亜熱帯、熱帯のレベルとなっているので、オリジナル指向の方に
 とっては、結構悩ましいところなんだと思います。
 私の感覚的には、外気温が30℃以下で、渋滞等の過酷な状況でなければ、きちんと作動するオリジナルでも
 乗れるのだとは思いますが、コンデンサーから発生する熱で、あがる水温にはやはり、悩まされるところだと思 います、5リッターモデルで限界ですね
 (私の経験上、6リッターだと、やはり純正冷却装置では無理だと思います。)

 なら、ここは割り切って、最善を求めて、冷却効率優先、パフォーマンス優先で、改造するか、
 オリジナルを尊重して、加減しながら様子を見て、苦手な夏を過ごすかのどちらかになると思います。
(その中間で、コンデンサーをラジエター同様にボロン加工して放熱効率を良くするという手もあります)

 ここは、オーナーの腹三寸ですが、でも、どうかクオリティの低い部品や改造はご勘弁いただけるよう
 お願いしたいと思います。

 良いものを長く使うには、良い部品を使うこと、修理にも経験と技術が必要になります。
 そういう私もいくつも失敗をしていますし、今でも正直、試行錯誤です。

 その経験からすると、やはり、故障、不具合で、目先のコストだけに気を取られるのはさけるべきと思って
 います。
 繰り返しになりますが、目先の安さにとらわれても、結果として、そのクオリティが低いと
 それが原因で大出費になる。
 二次不良、三次不良の連続になるということは、避けるべきと強く思っています。

 これ、心が挫けて、車手放したくなりますよね

 そういう意味で、オーナーには、まず高い眼力と、胆力が求められるわけです。
 
 しかし、その果報として、幸せなのは、今はもう手に入らない珠玉を楽しんで悦に入れること、
 昔はあんなに気になっていた現行車、新モデルが気にならないことです(笑)
2012/07/23

エアコン放談(2) -良いものを長くつかおう-




SJのページ 写真はリンク先から

 暑い中ですので、エアコン放談の第一弾、順不同でいきますね


 昔は、500E、W124のエアコントラブルというと、エバポレーターからの冷媒もれが定番でした。
 これもあとで紹介しますが、ダッシュボード分解という作業のため金額がかさむのですが、
 一度きちんとやってしまえば、二度目の作業というのはあまり聞いたことがありません。

 今回、最初に取り上げるのは、エアコンのコンプレッサー本体です。
 こちらも純正で銃数万と高価な部品ですが、車暦が10年を超える頃から、ポツポツと本体トラブルが出てきます。
 ヘアライン号も、4年前、北海道旅行からの帰路、クラッチ部分が壊れて、本体を交換してます。

 エアコンというのは、コンプレッサーで冷媒を圧縮し、冷媒が気化、低圧化するときの熱を利用して冷却するわけですが、この要がコンプレッサーです。500Eも純正はすべて国産のデンソー製でしたが、
それが15年前くらいから海外生産品にシフトして、純正、社外、OEM、コピー品と玉石混同の状態です。

 SJの小澤さんのブログにもありますが、OEM、純正同等といって販売しているエアコンコンプレッサーも
 流通経路が不明なものは、値段なり、不良率が高く、SJでも過去には苦労した記憶があります。
 箱、パッケージだけでは、信用できない、ホログラムまで偽造されてますから、もう流通経路で判断するしかない状況です。

多少、自慢風をふかせて言えば、
SJ設立以降、それ以前は、極端な話、並行車は部品を売ってもらえないといった、
すごく閉鎖的だったわが国の外国自動車部品の流通が活性化したといえます。ここは一石を投じられたといっていいでしょう

しかし、選択枝が多様化した結果、ネットで部品が家にいながら買えるようになったのはよいのですが、
世の不況を反映して、地方、小資本、在宅でも、オークション出品をして、手数料を稼ぐというスモールビジネスモデルが出てきました。

まじめな方も、もちろん多いのでしょうが、流通する部品の質、内容にはインチキなまがいものが多くなったのはとても残念なことです。

私たちは、「良いものを大事に修理しながら長く使う」という車文化に賛同しています。
旧い500Eを修理しながら乗るのは、よいものだから、長く使おう、修理して使おうだと思います。

その過程で、私は、自動車工学や世の中の仕組み、道理、物理法則を学ぼうということを体現しようとします。
(ここは人それぞれで、多様性があるのがいいと思います。)


だけどね、色々な商売の仕方がある、生活費を稼ぐには手段を選べないという事情もわかりますが、
現状より、少しでもより良いものにするために、修理をしようとする人に
程度の低い、粗悪品を売って、そこから、わずかなサヤ、スプレッド、利益を取って、なにをされようとするのでしょう

悪い部品を組み込めば、悪い程度にしか動かず、また二次、三次の故障を引き起こしますし、
工賃も嵩んでしまいます。
それは、「良いものを長く使う美風」を阻害しているだけでなく、邪魔しているわけですね

残念ながら、マーケットにはこのような方が少なからずいらっしゃいます。
ですので、どうか、同好の貴殿らは、慧眼、峻別眼をもって、よい部品を選んで使ってください。

つづく
さて、SJの強みは、世のネット通販部品商と違って、実際に自分でその商品を使って試していることです。
 少なくとも500Eに関して、ここまで調べ、悩み、考えて、部品の売買している人はいないと思います。

 そんなわけで、ヘアライン号のエアコンコンプレッサーもDENSOのマレーシア製です、
もちろん、交換後のトラブルはありません。

つづく