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2020/01/17

 リアブレーキローターの外周 V加工

 香港の犯罪人引渡条例を切っ掛けとしたデモ、暴動が激しく、更新も遅れておりました。
 リアルに催涙弾、火炎瓶、ビーンバック弾が飛び交う中、考えることしきりです。

 所論ありますが、自国の未来について真摯に向って、自分の意見を述べる、方法手段の
 是非こそあれ、それを伝えるために前へ進む、一歩出ようとすることの難しさ、勇気を
 痛感します。

 投票所へ行かない我が国の多くの有権者の方には、到底、理解できないことなのかもしれません。

 さて、リアのブレーキディスク、カーボンローターにしようとも計画していますが、
 着地させるために、先に新規製作したジュラルミンのベルとインナードラムをあわせて、
 外形340㎜の旧アジアサービスのディスクをフローティングで組むことにします。

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 アジアサービスのベンツ用ベルは、スチール製のインナードラムアウターをアルミの
 ベルに組み合わせる方式になっていて、フローティングピンは使ってはいますが、
 フローティング で はなく、リジッドでした(汗)

 まあ、ストリートだったら、リアが熱で膨張するようなこともめったにないでしょうし、
 これでいいんだと思います。

 今回は、エスコートで純正インナードラム活かして、硬質アルマイト仕上げのジュラルミンベルで
 いきました。ですので、サイドブレーキ、バックプレートも残すタイプです。

 これに あわせて、ローターも外周をV字に削ります。軽量化と放熱性アップです。

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フロントのポルシェGT2耐久用のローターは非常によくできていて、ベンチのダクト向きも左右別で、軽量化のため、写真にしたようなVカットがされていますので、これを借用しました。

前にも書きましたが、ポルシェのすごいところは、
ブレーキの優位性のために、投資を惜しまないところです。
ベンツも、W124モデル位までは、左右別のローターでしたが、クライスラー合併以降の
モデルでは、左右共通のローターになりました。ベンチレーテッドディスクの向きが左右一緒です。
日産35GTRも そうですね

そういう意味では、W124 古き良き時代のコストをかけた部分が残っています。
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こんな厄介な加工、なかなか受けてくれるところありません

今回もお手間おかけしました

2019/09/19

  カッコいいと思うブレーキキャリパー (3) WE could not image such Aristocratic hobby

高級スポーツカー ブランドのフェラーリ、ポルシェが
 ブレーキ、制動装置にお金をかける。

  その中で白眉は、フォルクスワーゲンが出すブガッティ
 

 量産車というより、メーカーが作った安全基準を満たした試作車、
 実験車に近い車、

 潤沢な予算の範囲内で、販売価格をさほど考えずに
好きなことができるという 
 とても恵まれた環境 

 人生のほとんどすべてを対価に投げ出して、
 月給をもらう、奴隷、奴隷頭が、
 貴族の日々の生活が想像できないのと同じように、

 国内メーカーの開発者が聞いても、
 想像もつかないような環境と条件で つくるとこうなるというお話です。
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  3Dプリンティングで、チタン造形でキャリパー作ってます。

  おそらく形状は、数値解析による“最適化“、 
 これも開発費抑制やコストのやりくりに生きがいを持つように調教された国内メーカーの 
 広報や社畜の開発者がいう“最適化”、 

 選択肢の中から、どっちかくらべて、安くて良いほう
なんてのとは次元が違う 

 スクラッチから選ぶ 目的をもった“最適化”

おそらく、

 セラミックピストンではなく、
チタンピストンを使おうとして、
 アルミとチタンとの熱膨張考えるとクリアランス
うまく確保できないから、
  
 えーい、キャリパーもチタンにしちゃえ、 

 3Dプリントなら少数でもできるし、鍛造型、金型、切削加工も少ない! 

 ってな感じで作ったのでしょう 

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 でも、ブレーキフルードの沸点自体は、アルミ製でもチタンでも変わらなく、
 おそらく
フルードの開発まではやってないでしょうというものでありましょうが、
 それでも潔い
男らしい、天下一道 の潔さです 

 もともと、この手の自動車ってのは、貴族の道楽で贅を競う、性能を競うものでしょうから、

  一億総中流の職工集団では、文化背景からして、理解が難しいものなんでしょう 
 残念ではありますが、ここに明確な超えられない壁があることを感じます

 自動車がコモデティ化してくる、所有から利用になるっていうと、
 二極化、こういう贅をつくしたものか、
   安価、利便性のいずれかをもとめるようになるんでしょうね

 2018年1月22日 ブガティの プレスリリースです。


 こう見ると、絶対に越えられない壁があることに
 いまさらながら、思い知らされます。

   コスト無視ってのは こういうこと言うんだと思います。


 






 
2019/09/11

  カッコいいと思うブレーキキャリパー (2) I would rather be A Porsche than A Nissan



ポルシェも 伝統的にブレーキには挑戦的

 この前のブログにも書きましたが、
私が自動車4輪の市販車で初めて ブレンボを見たのは
ポルシェ928 
これまでの鋳込みのフィン付きのものから ばかにノッペリしたキャリパーだと思ったら、 
アルミ製の ブレンボでした  

そのあと、964も たしか944だか968の一部モデルもブレンボ
ボクスターになって、ワンピースのキャリパーになってました。

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写真はリア

ボクスターのワンピースのキャリパー

これは、今から思い起こしても
それはインパクトが強く、 
車両で見て、すぐに部品で購入して検討しました。

値段は単品では意外に安く、
その造作も、秀逸、
これまでの左右分割のブロックをボルト止めしていたブリッジを廃して、
ワンピースで成形してあります。

どのようにキャリパーピストンをボーリング、ホーニングしているのかを想像した記憶があります。 
きっとアングル形状のバイトで切削してるんでしょうと思いました。

今の整備士の多くはキャリパー、オーバーホールなんかしたことないでしょうが、
 昔は、左右ピースの連結ボルトを分解脱着して、
ピストンを取り出し、シールを交換、
ピストンやシリンダーの傷や錆を清掃点検し、
時にはボーリングしてスリーブを入れて
使ってました。

 ワンピースだと左右分解はできませんが、4本~のボルトで連結されているものより 
接触面積が大きく、連結強度も剛性も高い上に、軽量というメリットがあります。

 ここの強度は、ブレーキのタッチに結構な影響を与えるもので、
このボルトを6-4チタンに変更するというのが
バイクでは定番、

当時の32GTRなんかのマル金チューン(死語)でした。 
今は亡き、フジイダイナミックのフジイさんのところは、チタンボルトの在庫が多く
あこがれていました。キャリパーボルトから、連結ボルト、ブリーダーまで用意してましたね

この後、前にも書きました水冷996GT2ターボでのPCCB採用にあわせて、 
登場したのはT6ポッドのワンピース 宇宙最強のブレーキ(当時)
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前後してですが、 矢継ぎ速に

大型SUVのカイエンの10ポッド ワンピースと続きます。
他のメーカーだったら、おそらく共用するであろう部品を、少数でも、外注のブレンボに開発させてか、提案を受けて、積極的に採用していることです。

コストダウンで左右で共通のベンチダクトのブレーキローターを使うようになった
メルセデスや、最初っから左右一緒の日産GTRのブレンボとは 性根が違います


 

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流用のブレーキチューンで一般的になった 4ポッドのF40キャリパー、
それより大きいF50キャリパーと比べると 

後継モデルの優位性もあり、重量は軽く、剛性感は高い。
いずれも、さすがポルシェと感じさせるところでした。 

ポルシェ自体、空冷モデル911までは伝統的にノンサーボの真空倍力なしで
タッチとフィーリングを高め、
踏む力に応じた制動力でしたが、さすがに車重が増えたのと、
ユーザーの嗜好にあわせてでしょうか、 

964ではターボなんかは電気式と他モデルは負圧の倍力入れるようになりました。 
(これもポルシェらしいです)

まあ、RRの特殊性とホイールベールの短さ、ロールセンター、アンチスクワット等の要因や 
ユーザーの使い方の傾向もあるんでしょうが、
ここに存分にお金をかけられるブランド力と
経営センスはさすがはポルシェと思うところです。 

ポルシェ社のブレーキについてのWEB開設ページ">


 日産自動車の35GTRのブレーキについての自社 WEB開設ページ

https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-1ed7a64dd05fc960dd6c77c776000b1f 


これを見て、 あなたはどちらの車を買いたいと思いますか?

さて、そんな宇宙一のポルシェのブレーキ
参考になる良い記事(日本語)がありますので引用します、興味ある方はご覧ください

 

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2019/09/09

  カッコいいと思うブレーキキャリパー (1) I would rather be a such than A Nissan

ブレーキキャリパーが 自動車の機能性デザインの一部として 
積極的にアピールするようになったのはいつ頃だったでしょうか?

私の記憶が確かなら、ポルシェは 空冷は平成のあたま、
80年代末期 空冷ポルシェ たしか964くらいからだったか?
水冷は たしか928が もう少し前 

フェラーリはそれより少し早くか 同じころ 昭和のおわり、F40で 
ご存知 F40 キャリパー ブレンボ製を装着

では、わがベンツはどうだったかというと
ポルシェと同じころ、500Eの前期、EVOのブレンボ

サイズ的にはw201のEVOでは 300mm ローターと 併せてかろうじて足りていたかと思うが



さすがにw124 500Eの1700キロ超えでは能力不足、
アルミボディのためかキャリパーピストンが開くは、齧るは等のトラブルが頻発して
今ならリコールなんだろうけど、リコール嫌いのインポーターの特性で、
実質的な闇リコール、ATEのスチールキャリパーに部品交換で対応してます。

なので、市場で前期モデルで純正のスリーポインテッドスターマーク付きの
黒ブレンボキャリパー装着している車はほとんどありません。

さて、ブレンボブレーキのアピアランスが一般化したのは、
扁平タイヤが普及したことによるホイールの大径化と、
車両重量が増加して、ブレーキの要求性能が増えたこと、
それにより、車両性能、スペシャリティ感を
顕示させる手段として、マニア向けのこころをくすぐる手段として、
ブレーキキャリパーは有効な手段だったんでしょう

なので、それぞれ自社ブランドを書いたり、色を赤や黄色、黄緑にしたりします。

ポルシェも今はPCCBは黄色、スチールディスクは赤ですが、
964ターボではスチールも黄色でした。

35GTRみたいに 色が変わるからなどというへっぽこな理由ではないようです
伝統的に、イタリヤ企業同士のご縁でしょうか 
フェラーリ・ブレンボはブレーキキャリパーには挑戦的で

PINZA FERRARI 13 8328 blu rit_

フロント6ポッドのキャリパーです。
ワンピースのセンター部の2つのトラスブリッジ
ピストン回りの肉抜きも  特許の関係か、
レーシングの最新モデルとまではいきませんが 積極的に挑戦してます。

結構冒険してます。少量生産なのと、多少高くてもブランドで吸収できる強みがあるん
でしょう

特に 注目すべきはリア

EXTREMAPOST.jpg

電動サイドブレーキを6ポッドに内蔵にしてます。PCCB
別体式の独立キャリパーを組むより軽く、ドライブシャフトやアームの自由度も増すことでしょう

それは本当に見事なレベル、日産(の広報も代理店も)も爪の垢でも煎じて呑むべし
です。

2019/08/31

WEB オプションよお前もか


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web OPTION お前もか!


 ルノーとの内乱、騒動で揺れる日産が 誇る35GTRは
 その点、大したことなくて、安定の 左右とも共通のローター(笑)
 いまとなっては旧モデルに属する
 ブレンボのキャリパーもつかってますが、まあそんなに驚くようなものではありません。

 最近 出たらしい限定モデルの35GTR 
 買った人には たいへん申し訳ないのですが、
 おそらく広告代理店が作ったであろう リリースをもっとにしているであおる
 WEBの記事は 噴きだしものでした。

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 限定モデル、カーボンブレーキローターのキャリパーの色を黄色にしたのは
 これ以外だと 色が変わるからだそうです(笑)

 おい!

 もうちょっと まともな 方便は つけないか!

 ポルシェは pccb(の前)から黄色、その後、pccbは黄色
 
 赤は 色ボケするけど、その前にフェードする。色だけじゃなくって、フルードの温度や
 ダクトで対応すべき、よくよく色が気になるなら無塗装 アルミ地 なり アルマイトなり
 で対応が王道

 モデル発売後、時間がたって、また 中後期になって、カンフル剤的に 限定モデルを出す ってのは、
 昔から、大昔の32GTRでも たしか R30でも ケンメリでも ジャパンでも やってたと思うし、 
 
 限定モデルゆえに 話題性もあり 高いプライスタグ値段つけられる、値引き少なくて販売できるから
 販売店の利益も大きい、逃した人へのフォローの注文も入る可能性等 まーけてぃんぐ 的には
 定番 手段なんでしょう 中古車市場への高値誘導効果もあるでしょう

 でも、これ開発主査引っ張り出して、こんなこといわせちゃいかんと思う
 本心でいっているとは とても 思えないし、知識や 感性、センスがないはずはない だけに すごく残念
 
 大丈夫か 日産 ! 残念だけど きっと もう だめなのかもしれない と思います

 さらに 残念なのは その提灯記事を これそのまま配信するWEB オプション

 もう紙媒体雑誌の時代は終わって、豊富な取材費もつかえない、
 取材協力も積極的に得られない、お金貰って乞食取材するような時代になっちゃったから、かもしれません

 さすがに これはないと思う

 きっと 裏なんかとってない、編集者としてのスクリーニングもしてない、コピペして おわりです
 

 どうせなら、ブガティの3Dプリンティングでキャリパーつくったとか
 形状解析の新型のブレンボだとか、フェラーリの形状解析のモデルとか 
 シールがどうなのかとか
 ピストン材質だとか クリアランスだとか そういう話をしてほしい

 たぶん、このライターは自分では カーボンコンポジットブレーキの車なんか買って 乗らないだろうし
 その意欲もないんでしょう、きっと 乗ろうとも思わない、
 自分が今、買ってる車に 大枚はたいて つけようとも思わない 人なんだろうと思う

 でも、そんな人が書いた記事、読者が 見て楽しいと思うのか、
 いや その前に 記者は 書いていいのか  お金貰って 良いのか と思います