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2023/08/08

W124 500E ドライブシャフト CVジョイント 強化品のすすめ (2) CVジョイントについて  Why you are not Enough for Her ! 2 CV joint




CVジョイント コンスタント ベロシティ ジョイントは等速接手、
30年代にAlfred H. Rzeppaによって発明されたもので、

英オースチン・ミニの採用で FFでは一躍普及しました。
現在では、自動車で広く採用、FF車なんかですと、100%これを使ってます。

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読んで字のごとく、角度がついても等速で動かすために、複数個のボールと溝 (通常6個、最近の大馬力車では8個)、
それを保持するレースを組み合わせた継手機構、もしくはトリポッド 3個のボールと二―ドルベアリング等です。

角度がついても、複数個のボールと溝、レース内での摺動により
入力と出力が同じ速度で動くので、ベンツのようなFR車、

独立懸架だったら、デフから左右に分かれるハーフシャフトに採用されます。

昔は、特許や値段の関係、要求能力や製品の限界ほかの問題で
カルダンジョイント

Universal_joint.gif

が使われてましたが

今では、生産量が増えて値段が下がったことや、振動、トルク損失の点、製品品質の向上など、
そして、舵角があるFF車、4WD車の増加等から、CVジョイントに駆逐されて、ほぼ見かけなくなりました
(角度変化が少ないプロペラシャフトではいまでも多くつかわれてます)

ベンツの金言、FR車のリアサスペンションには、「シャーシはエンジンより速く」の社是どおり、
ベンツ社は工夫を重ねており、安全、走行性能、乗り心地等の改善のために、古くから、乗用車には
独立懸架(IRS)を採用してます。

前に  ろうろうと書いたマルチリンクも    実用化はベンツの190Eが最初  です

それ以前、「シャーシはエンジンより速く」のためには、
手間をかけて、
これ、CV等速ジョイントが一般的でなかった頃、 ご存じ、フローティング式のリアアクスルを使ってました
縦眼のベンツでおなじみです。リアのホーシングの真ん中から折れ曲がるやつです

ひろく独立懸架は、良くばね下重量の軽減、乗り心地 が目的とかいわれますが、

私の思うに、
乗り心地そのものも、ありますが、

それよりも、リジッドアクセルの特性、
つまり左右の車輪がホーシングでつながっていることによるデメリット

コーナリングで加重移動したときに、さらにロールを大きくさせるような構造的なデメリットと
つまり、アンチスクワット、スクワット特性と

それにともなう、ストローク量の要求、片方がばらばらにうごく独立懸架と比べて倍、伸び側かんがえると約2倍
がいること、

これらを抑えようとすると、要求バネレートがリジッドホーシングだと
ものすごく、高くなります。
左右輪がつながっていることによる、路面形状追従のバタつきもあるでしょう。

メリットとすると、リジッドホーシングなので、キャンバーも、トーインも、アライメントがかわらない
構造的に高加重に耐えられる等でしょう

このCVジョイントですが、2021年には約41億ドルのマーケットで、将来インホイールモーター化が普及すれば
伸びは下がるものの、しばらくは、多くの自動車輸送機器分野で使用されることは間違いないでしょう

GKNや 日本のNTNがシェアも多く有名です

潤滑が内部のグリスに頼っていることから、一般的に耐用年数は約20万キロ、
舵角の加わるFF車やシャコタンでバンザイしている車では、
ブーツが破損するなどからその半分の約10万キロ程度といわれていますが
その間、無給油、無交換で使用されること、外部からの熱や摺動による発熱、曲げ、振動から、
きわめて過酷な潤滑状況であります。

昔のスズキの軽自動車、スズライトなんか、3000KM毎にグリスアップ指定、でした!
それを、FFとFRの差、CVジョイントの進歩もありますが、無交換というのは、あまりに無謀過酷です。


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ほとんどのベンツ、w124では、もう交換時期を迎えている部品だと思います。
まだ走行距離が少なければ、ブーツをめくって、グリス交換、
もしくは、ドライブシャフトを外して、ブーツの交換、グリスアップをすれば、機械的な破損がない限り延命が図れる
部分ですので、一度点検してみることを強くおすすめします

すでに部品供給停止されているものも多いですが、前回紹介したように純正よりさらに優良な製品が
出てきているのはありがたいことです。

前にも書きましたが、ドライブシャフトのグリス交換をするだけで、、フリクションが減るのがわかるくらいです。
止まっている車を手で押してもわかりますし、エンジンをかけて乗って、アクセルを踏む、開き始める動き出し、
中低速でフリクションが減ったのがわかるはずです


このような部品なので、最近は、
省燃費化のための更なるローフリクション、大出力対応など、多くの発展がみられる部分です。
ひきつづき、継続して注視している部分でもあります

2023/07/21

W124 500E ドライブシャフト CVジョイント 強化品のすすめ Why you are not Enough for Her !

先に書きました500E w124のドライブシャフト、 KANGAROO 製! SJが輸入したやつ

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ご立派です! これなら彼女も満足さ! That is Enough for Her 500 Ecstacy!


M119 V8で馬力でてると折れます。

その2

その3

その4

 こんな感じでぽっきり折れます。


 理由は、トルクに対して、あまりに細いから

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 左が純正 25T 、右がKANGAROOの強化品720Nm対応品 太さ、セレーションの数が違います

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 合わせてあるCVジョイントのサイズも大きいです。いわゆる930ターボサイズです。
 これ以上大きいとサイドブレーキワイヤーにあたるので、純正サイドブレーキ外して使うしかないいわゆる限界サイズです。

もう きっつきつです。

純正500Eのドライブシャフト、過去記事みてもらうとわかりますとおり、
私も実際に 何本も捩じ切ってますし、周りの人、えちごやのお客さんなんか 多くの人が捩じ切ってます。
特にトルクがかかる左側、運転席側が捻じれます 折れます。

だいたい、W124とドライブシャフト共用しているから 細いセレーションです 25T で直径 実測で 27.1㎜しかないです
それにASR効かせて、ブレーキかかるようにしてるので、馬力 トルクでてる車は 捻じれる 折れるわけです

特に、太いタイヤいれる
姿勢変化でトルクが抜ける傾向の強いレベライザーサスペンション外して、
トラクションかかるLSDいれる、要はスポーツドライビングに振ると覿面に 真っ先に壊れる部分です

AMG6リッターですと、少しは太い、SL60用のドライブシャフトを ハブナックル毎に設定してますが
それでも 27T、まだこれでは、役不足です。

おそらくメルセデスは、トラクションかけてコーナードリフトで抜けてくような使い方は考えてなかったんでしょうけど
アメ車の設計基準では考えられないくらいの細さ、
製造物責任訴訟になったら、負けるレベルだと思います

セレーションの数でいったら、25T とかでいうと トヨタのカローラ86サイズとか 
昔のRX3 並みです。少しマシな程度
重量が倍、出力が倍以上で、オートマなのを差し引いても細すぎます

あなたのあそこは、”極細” 仕様です。 ほそいんです

それで満足させられますか?

太いタイヤ、275とか履いても、ここが極細じゃ お話になりません

そうそう、w124とかの重い車でMT化にすると、確実にここが折れます、
シフト時のクラッチからの衝撃も加わるのでポッキポキですよ
ご注意くださいね

アクセル全開で、
加速時にシフトチェンジ繰り返すわけですから、
シャフト折れます。

そうなると、一気にスピンです。 

もう、片輪だけトルクかかるんですから、もうコマみたいに、くるくる回って ガードレールです

これぞ、転ばぬ先の大和杖!

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 もっとご立派なもの、へへへ ございますよ 旦那

 もう ここまでくると、巨大、馬並みというか 見世物レベルです

 こわれちゃいます 入りません。

 最近の重量級、大馬力車だと 8ボールですね
 これなら1000馬力超、120Nm とか大丈夫でしょう

 もっとも、デフ インナー側のスタッビ、
 LSDサイドギアのセレーションの数もあるので、もっと上目指すなら、 
 それこそフォードの9インチとかにあわせる必要があるんでしょう
歯数も それこそ35とか 40T

 これなら2000馬力とかの仕様でしょうね 

 CVジョイントについては、メルセデス、歴史的に すごく うんちくあるので、のちほど


2019/08/26

ハブキャリア ラージベアリングの装着のための加工  Fantastiska!


 サブフレームの3D測定やら、大径のハブベアリング、ドライブシャフトを太くするなんて、
 やってる人いないと思ったら、いました。

 Fantastiska!

 リトアニアから メッセンジャーが飛んできまして、
 写真いただきました。

 W201に M119載せて、
 ターボ過給しようと苦戦しています。

 狭いエンジンルームへの搭載とは別に、
 ハブナックルを加工して、W140サイズ、つまりW210のワゴンと同じサイズのベアリングを入れてます。

 私の場合、ここをW210のナックル使いましたので、ナックル自体の加工はいりませんでしたが、
 既述のように、タイロッドの長さが違う、サブフレームのタイロッド取り付け位置も違うので、
 仕方なく、両者のサブフレーム W210とW124036のものを測定して、サブフレームを加工するといった
 大がかりなことになっています。

 ナックル加工する人がいるとは思いませんでした。



 これが加工済み、溶接のビートが綺麗に揃っています。鍛造のナックルの溶接はしたことがありませんが、
 熱による変形、歪がどうやっているのかが興味深いです


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 大径ベアリングがはいるように、ハブナックルを削り落として、ボアを広げているようです。
 フライスで固定するにも、治具作るの大変そうなのが推測しましたが、旋盤に
 大型のチャックで固定しています。

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 つばの部分を溶接しています。熱歪はやはり気にしているようで、ダイヤルゲージで測定してます。
 cリング サークリップで留めるのですが、溝をきったものを溶接するのかあとから、
 溝を切っているのかはわかりません。

> Ainis さんから コメントいただいきまして、Cクリップは反対側だそうです
 溶接しているのは裏側のフランジということですね

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 これは、私のブログでも似たような写真をアップしました。
 ベアリング径による、ハブの比較です。 

 当然径の大きいベアリングのほうが、太いシャフトを使えます。
 ベアリングの耐荷重も大きいので、トラクションをかける、太いタイヤを履くには 必用な作業です

 極東の日本からすると、バルト海各国、とくに旧CCCPの国々の情報はあまりはいってきませんが、
 w124に関しては、積極的に改造をしながらパワーを追い求めている方たちが多いように見えます。

 我々もうかうかしてられません



2017/07/21

17ミリ 1/2 20UNF ピッチ 特注 6-4 チタン ホイールボルト ナット、 6Al-4v Titanium 1/2 UNF20 17.0mm  Wheel Nut



リアのハブを製作しまして、12mmでは耐トルク不足なため、クロモリARPのスタッドボルト
1/2inch 12.7mmサイズ
にしました。
そうなると、これまで使っていたホイールナットが使えなくなるので、6-4チタンで特注製作することにしました。

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せっかくなのでレーザーで刻印入れます。

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 ここから、切削して、上の状態まで仕上げます。
インチサイズのホイールレンチが少ないのと、国産のホイールでは、ホイールのレンチ逃げの外径の制約があるのと
これまで通り、二面幅は17mmのホイールレンチが使えるようにして、貫通、60°テーパーで製作してます。

私専用で自慢して使いたかったのですが、チームエスコートのファイヤー安藤號@ランエボも、
トルクに耐えられなくなって、インチサイズのスタッドにすることになったので、一緒に製作しました。
エスコートのロゴ入りです(笑)。

10月にはこれを装着したランエボといっしょにオーストラリア、シドニーでのタイムアタックに
行ってくる予定です。


ベンツでもSクラスだと14mmにアップしてますとおり、トルクが60Nm超えると、PCD114.3/112では
厳しくなってきます。そのためでしょうか、最近のトヨタレクサスはPCD120㎜ ボルトも14㎜になって来てます。
ここらへん、ポルシェは昔から良く考えていてか、PCDも130mmと大きいです。
もっとも、大昔のVWは5ラグは、もっと大きかった(笑) 

ドラッグレースでも、800馬力とか行くと、1/2 から5/8サイズのスタッドにアップ、6ラグになるから
自然な流れなんでしょう

下のおまけ画像は、

大口径ホイールに薄いタイヤ、スタート時のショックが、タイヤで吸収しずらい状態で、
大トルクを掛けて、スタッドボルトが左右折れたときの映像です。
スローで見ると、片方のホイールのスタッドが折れて、次にLSDか デフロックが効いて もう片方が時間差で
折れる様子がわかります。
タイヤハイトの大きい、ドラッグスリックに15インチだったらこうはならなかったんでしょう



フードが盛り上がっているから、トールインマニでエンジンもやってるんでしょう 数百馬力ってところでしょうか?

なので、みなさん、馬力を出すときには、ドライブシャフトももちろん、スタッドボルトの径、PCDも上げましょう

2017/06/01

500E用 930CV エンドプレート、フランジ、ブーツ  Study2   Drive Shaft CV End plate, Boots and Flange for W124 500E Mercedes 930 CV conversion.2


 W124 500E ヘアライン号用に ドライブシャフトを、もう何年もかけて、あきらめずに製作しています(しつこいけど)。
 
 何度も書いていますが、400馬力超 60キロのトルクでは、純正ドライブシャフトサイズは細すぎます。
 馬力が出てない車は折れないんでしょうが、馬力がでている車でも折れないのは、踏んでないひとなのでしょうか?
シャフトができない私がいうのもなんですが、乗ってて折れないのも私には不思議であります。

 ①当初、米国の業者にシャフト送って頼みましたが、あまりに時間がかかるのでやめました。
 ②ワゴンのハブキャリアにあわせて
 ③ハブとスタッビをエスコートで製作
 ④インナーとアウターのCVを930クロモリ
 ⑤デフサイドフランジを30Tでアダプターを製作
 ⑥ブーツ、エンドプレートを探す。

  ↑ 今、やっとここまで、

 この後着地させて、ドライブシャフトの長さを決めて、クロモリで製作します。


 LSD装着して、何本も折っているので、サイズアップをして製作しました。ってかくと一言だけど、
 国産車と違って、部品がない、要素部品のもとから探して作るとなると、、結構大変です。

 以前紹介した ドライブシャフトブーツの画像は借り物だったので、
 11°モデル と 15°モデルの差が良くわかりませんので、届いたものを撮影しました。



 右の背が低いものが11°、左の背が高いものが15°モデルです。
 純正のデコボコが付いたドライブシャフトブーツ、おそらく汎用のFF車用 ハンドル切れ角が加わるもの
こちらのメーカーだと 22°タイプ と比べると とても シンプルです。

 フォーミュラーカーのドライブシャフトもこのタイプが多いです。
 デコボコが少ないため、エアロダイナミクス 空力も良いとのことです。
 ブーツとフランジの金具が一体になっています。 写真のフランジ金具は930サイズのものです。
 これで、デフとハブを組み込んで、合わせてみて、シャフトサイズ長さが やっときめられます。

 ちなみに、L型 1トンない、s30Zでも、純正で、ベンツより、もっと太いシャフト(トリポッド)使ってます。
 それだとちょっとパワーでると簡単に折れるので、強化流用版のCVジョイントのR30用使う。
 400馬力とかだと、これも簡単に折れるので、最近ではエスコートで強化ドライブシャフト&ハブを
 ヘアライン号みたいに製作しています。

 低回転で下から大トルクでるベンツなんだから、まずはここからやるべきだと思います。
 その前に、ドライブシャフトのグリス切れ、ガタのチェックしている車が何台あるのかも大きな心配でもあります
 どうか ご注意ください。

 DIYでもブーツめくって、グリス変える位はできるので、チャレンジする価値、効果はあります。
 良いグリスに変えただけでも、フリクションが抜ける感覚わかると思いますよ