2018/07/14

モーテック クランクピックアップ 2 Motec Clank Pick up UP GRADE 2

 現在のヘアライン号のモーテック制御

 M800を使って、ツインλ(左右バンクo2センサー)、ノックセンサー でシーケンシャル制御 
 サードの12穴インジェクターでデリバリー製作のためサードの大容量レギュレター仕様です。
(でも、製作手間、CP考えてなら、インジェクターはボッシュEV6で、純正のフュールレールをおすすしめます)

 もちろん、電動スロットルのままで、クルーズコントロールも、ABS、ASRも そのまま使えます(あんまり賢くないけど)。

 前にも モーテッククランクピックアップ で書きましたように、モーテック化の要は、正確なクランク角信号です。
 これが、いいかげんだと、点火も噴射も基本数値がずれて、バラバラになってしまいます。 

 モーテックに限らず、4サイクルの内燃機関エンジンで、正確な上死点位置の把握はとても大事です。
 M119でも、フライホイールでマグネットピックアップしてます。

 アメリカのキャブ車、NHRAのレギュレーション変わる前で、インジェクションが禁止、デストリビューターが必須だったV8でも、
 クランクピックで、点火時期、上死点を見てました。

 ヘアライン号の場合、かつて、今は亡き込谷さんに造ってもらった、日産VH45のクランクピックセンサーを
 流用するためのクランク角センサー アダプター を使用して、VH45クランク角センサー
を、つけています。(リンク先 写真は、M119 KEエンジンの右バンク側に装着例@八王子DOOKIES、ヘアライン号は左に装着)

 これでも、充分に機能する、上死点位置を把握することはできるのですが、
 チェーン駆動でカムを廻す、そのカムの先にクランク角センサーがついているので、
 理屈からすると、クランク角度と、チェーン駆動されるカムの間には、わずかではありますが、
 差が出ていると思います。

 日産なんか伝統的にこの方法ですが、クランクピックアップのベンツ方式や、
 アメ車v8の実績もあるので、電動WP時に、ATI製ダンパーでのピックアップにすることにしました。

 ATI特注受け付けてくれる、RB用やマグネット組み込んでくれるはずなのですが、
 如何せん対応が遅い、すぐ3か月単位、半年単位で遅れます。

 なので、日本国内でマグネットピックを加工することにしました。



 モーテックのセンサーピック、12山パルス 30°が良いということなので、
 ケースに穴をあけて、マグネットを埋め込むための加工を行います。

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 直径2.5mmの円柱マグネットをいれるために、穴をあけます。

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 購入したネオジムマグネット、精度が0.01mm 、10ミクロンで出ているわけではないので、
 測定して、バラつきないものを使います。

 ロックタイトで、固定、接着します。

 これで、より正確なクランク角度、上死点角度がECUに送れることになります。

 日産VH45のクランク角センサー(8気筒)自体、もう20年も前の車なので、入手が難しくなっているのと
 SR20(4気筒)やRB26(6気筒)のものもそうですが、日産の昔の部品、値段が恐ろしく高くなっています。
 ならば、ということで、正確なクランク角を求めて、ATIダンパーに組み込むことにしました。

 ATIダンパーつけて、将来、フルコン、モーテック化まで考えている人には、おすすめできるものだと思います
 (磁石の寸法チェックに、物凄く手間かかるけど(笑))


2017/05/24

モーテックのクランクピックアップ Clank pic up study again


  モーテックを初めとした
  競技用、車外ECUにおいて、肝はクランクピックアップだと書きました。

  なぜかというと、エンジンの回転信号、回転速度、上死点位置を正確に出さないと、
  エンジンの回転数が正確に把握できない、上死点位置のずれが生じ、点火時期がずれる、
  エンジンの回転速度が正確に把握できないので、問題のある気筒が判別できない等というのが
  理由です。

  競技車両では、かならずエンジン前端のクランクプーリーなり、後端のフライホイールから
  とります。

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 写真は、SBCのV8、マグネット4極のクランクピックアップです。
 (旧レギュレーションで、プラグコード、ディストリビューターモデルの制約があっても、正確な回転ピックのために、
 クランクからピックアップをとっている点に注目ください。
 ピックアップ位置を微調整できるよう長穴になっており、
 また 奥に見えるOHVのカムドライブは、ベルト駆動になっています)
 
  インジェクションが出たてのころは、既存のエンジンの改良版で、
回転信号をディストリビューターからピックアップをとったりしていましたが、メーカーもここらへんの肝は
当然わかっているし、故障予防や部品点数、コスト削減になるので、デスビでピックアップタイプはほぼないものと思います。

ヘアライン号、LHのディストリビューター方式のM119をフルコンにしたため、
ディストリビューター部に日産VHのクランクピックセンサー、カムセンサーを使用してました。

実際7000回転程度であれば、クランクプーリーピックとの差もないのかもしれませんが、
ギア駆動のバックラッシュや、チェーンの伸びもあるしで、
ATIダンパーをつけるにあたり、クランクプーリーを製作するので、クランクプーリーピックアップに
することにしました。

ATI-AEM-sheel-m.jpg

当初、写真のように ダンパーとトリガーが一体のケース アウターにギザギザがあるタイプを使用しようと思いました。

しかしながら、ATIに注文してもなかなかできてこないので、既存品を使用して、
ケースにマグネットをケースに埋め込むことにしました。




写真がそれ、1mm, 2mm, 3mmとありますが、穴あけ、接着を考えると3mmになります。
ネオジム磁石ですので、ものすごく強力で、横にづらさないと離れません。

これを、45°づつに8個なり、30°づつに12個装着して、エンジンの回転を測定します。

気筒別シーケンシャル制御なので、気筒判別用の、カムセンサーは必要なので、これまで使っていた、
日産のクランク角センサーはそのまま使うことになります。

これ考えると、ベンツ、M119で点火をディストリビューター方式、使っていても、
クランク角は、フライホイールとテスター用にクランクプーリーの2か所、
気筒判別は、カムで見てましたから、さすが優秀ですね。

ちなみに、LHモデルとMEでは、クランク角センサーのピックアップが違います。
LHだと、写真のように4つ、リングギア 円周上に大きく4個のピックアップがあります。
rear_flywheel.jpg

モトロニックのピックアップは、LHとは違って、63歯-2歯になります。

ME モトロニックのリングギア

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良く見ていただくとわかりますが、下のほうで2個 欠歯があります。

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こちら、右端の部分かけているのがわかると思います。

当初、いろいろ、考えた、現行EZL二階建て方式を、いかすには、フライホイールを換えて、
と思ったのですが、EZL、ASR、電スロ等を活かせないので 今回は見送り

次にここに、マグネットいれようと思ったのですが、純正のクランクピックと競合してしまうので、ダメ、

で、フロントのクランクプーリーになり、現在にいたります。

あとに続く方が出てきていますので、解説のため、ここに記載します。
少しは役に立って、追いかけてきていただき、競争が産まれれば、幸せであります
2017/01/08

722.3 から 722.6への換装 11  722.6 Conversion Study 11 TCU2000

機械式722.3から、電子制御722.6への換装
ごく一部、ごくごく一部の人には、興味を持っていただいているようです。
OLE氏の制御コンピューターを紹介して、私も使っていますが、それ以外の選択肢で、
PCSのTCUを使うという方法もあります。
tcm2000big.jpg
私の知りうる限り、クライスラーNAG1用のこちらを利用して、
ベンツに722.6換装は2009年位からやってる人がいて、すげーなと思っていました。
CCTP-140200-TRANS-011-HR.jpg
メルセデスの722.6は(当時)ダイムラークライスラーのNAG1です。
チャレンジャーやダッジチャージャー、日本でも一時よく見かけたクライスラー300Cやジープにも使っています。
そのため、社外コンピューターが出ていて、専用品ではないですが、オートマに行くカップラーはキットで出ていますが、
シフトモジュール配線コネクターの接続は、車種毎なので、ここを自分でするつもりなら、使えます。
基本、アクセル開度(TP)、ブースト圧、車速、回転で、ギアを選択、ソレノイドのDUTYを制御する仕組 みですから、
コロンブスの卵的ではありますが、わかってしまえば、そう悩むことでもありません。
このTCUのすごいところは、本体にスタンドアローンで
ログ機能がついているところと、外付けで、モニターが接続できること、
そして、PWM制御が外付け6チャンネルできるところです。
ギア、車速に合わせた燃料ポンプのPWMコントロールもできます、ロックアップにあわせて、燃料ポンプ制御することもできる。
ターボの過給圧も、この電子ソレノイドでPWMコントロールできますし、電動ファンもPWM制御できます。
モーターの特性みないといけませんが、エアコンのブロアファンもコントロールできることになります。
ニトロのソレノイドもPWMでコントロールできます。
USB接続でPCなり、LCD表示できますから、アイパッドで表示することも可能です。
難点は、フルコンと同じで、なんでもできるってことは、何をするのかどうコントロールするのかの鳥瞰図面書く頭がないと
結局使えないことと、コネクター調達、ピン配線に一手間かかる。
最近、見慣れたTCU2000が廃盤になって、少し小型のTCU2800になったようです。
こういうの、洋を問わず、社外でほかの車種でたくさん使用している例を見ると、
やっぱりメルセデスのユーザーは、世界的に、
保守的なブランド好きで、逆差別的、冒険性に乏しいというか、やらない理屈を考える、
逆をいうと、真のところを理解していなくても、見た目のわかりやすさ、お手軽さに飛びつきがちで、
それが、簡単お手軽に交換できるホイールやエアロパーツ(中古でもコピーでも)には安易に飛びつく傾向にあるというのも
残念ながら外れてはないような気がします。
冬の寒さに負けるな燕雀‼︎
2015/10/20

2台目 MOTEC  デスビレス ダイレクト イグニッション !

エスコートでの500E、二台目のモーテック作業、

巷で話題(笑)の”湿気るデスビ”&キャップを厭ってか(笑)
デスビレス、ダイレクトイグニッション化とあわせてでということで、準備をすすめています。

M119エンジン、モーテック化で、点火制御、点火方式も選択肢が増え、自由になった結果、
以下の選択肢が考えられます。

① 既存のディストリビューター、キャップ、ローター、イグニッションコイル制御
最も簡単にフルコン化のメリット、燃料制御、点火時期制御が享受できる。
社外コイル使えば、36kとか40kvの高電圧、CDI化も容易、外観も変わらず。
日産クランク角センサー&アダプターを流用(以下①~④同じ)

4極コイルをつかったディストリビューターレス、ダイレクトイグニッション
簡単にデスビレス、MSDの4極タワーコイル等を使えば、こちらも電圧36KVとか強力です。
純正の黒いプラスチックカバーをつければ、オリジナルと同じ外観、CDI化も容易

③ 純正MEヘッドカバー、純正コイルを使ったダイレクトイグニッション
今回のチャレンジ、実は意外に大変な予感(笑)

④ 純正LHヘッドカバー、社外コイルを使ったダイレクトイグニッション
ヘアライン号がこれ、スペースの制約が厳しく、難易度が高いのと、アルミプレート等の製作が必要。

今回、トライしているのは、③のMEカバーを使った方法、同じM119だから、ポンづけで出来そう、
豊富に転がっている解体エンジンを使えば、コストパフォーマンスも高そうに見えます。

ところが、そうは問屋が卸さない。
LHのヘッドカバー外して、MEカバー乗せても、カバーが浮いて、ボルトが閉まりません。



ヘッドカバー比べると、4個のイグニッションコイルが収まるため、LH,MEで形状が違います。
LH用のほうが、作りはいいですね、カバーにオイルミストおとし等もきちんとついています。

カバーが閉まらない理由、
あたる場所を探してみると、カムホルダーが当たることが分かりました。
比べてみると、LHとMEでは、カムホルダーの形状が違います。

ありえねぇ~、ベンツ,

デスビレスにするために、エンジン内部、カムホルダーの形状まで変えています(笑)

カムホルダー外して比べると、ボルト周りの高さとリブの形状が違います。



横から見た図はこちら、
右がLH用、左がME用、

右LH用のカムホルダー固定右ボルトの長さと、ハイトが違うのがわかります。



長らく、M119道楽やってますが、始めて知りました!
ある意味、ものすごい、メルセデス。



メルセデス内部でも、よほど、デスビレス点火の要請が強かったんでしょう。
そういえば、ザウバーC9?だったか?でも、途中で気筒別点火になっていますね

レース用の場合、湿気によるリークというより失火予防、
クランクピックによる正確な点火時期制御だっと思いますが、

純正の場合、おそらく、排ガス対策等の理由で、先に同時点火にすることが決まって、
ボッシュモデルのコイルを使うことが決まり、最後の帳尻合わせで、カムホルダーの形状を変更したんでしょう
ベンツも、相当、苦労したなと思います(笑)

カムホルダーは、カムとのクリアランスの関係からヘッドとセットで供給されるもので
単純にMEのものをLHに付け替える訳にはいきません。

なので、元エンジン、当たる部分をフライスで機械加工しました。

この後、バルブスプリング荷重を考慮にいれて、強度剛性を考えて形状を追加工します。
2015/10/10

5リッターで400馬力は届かぬ夢か?! エンジン8割、制御が2割、MOTEC studyの結果から考える。

雑誌の写真だと小さく手見えない! とのご指摘にお応えして、
ヘアライン号のモーテックデーターのキャプチャー画像。

秋の夜長、過去の記事、自分で振り返って読むと、
よくもまあ こんなこと を長々と続けているものだと思います。



前にも書きましたが、
世界中でも、最も恵まれた環境で、
こんな車を弄ることが許されている中の一人。

もちろん、いくつもの制約、絶対的な時間が限られていることや、
地理的な問題等言い訳したいことは山ほどもありますが、
それを補って勝り、協力いただけるスぺシャリストのご経験やノウハウ、
情報アクセスや、技術、言語、経済的な自由度を許される環境、
縁、運のおかげと思います。

おそらく平均的なオーナーの考え方とは、
やや、乖離しているかも?ということは、
やっと、少しは理解しつつあります(笑)。
というか、いままで気が付くのが遅い(笑)

でも、まあ、こんなことをロウロウと書く意味も、
商業雑誌にはとてもできないことを補完する意味があると思うのと、
こんな雑文に、お付き合いいただいている方、興味を持っていただく方も
少なからずは、いらっしゃるわけで。

そういった情報を共有することは、クルマを通じた生活文化の選択肢を増やすことになると
思っています。

なので、成果物の一つであるマップの一部データーを示して、
数値根拠でお話しすることにします。

今回新しく導入した
新しいDENSOの12Hインジェクターは、全開時、550cc/min@3bar毎分550ccの吐出量。
理論上、100%の全噴射8気筒で4.4l/min

写真のヘアライン号のモーテックの燃料マップは、
 エンジンの4サイクル、2回転の間で、どれだけの時間を噴射しているかを、
判りやすく表示するために、その割合を%で示して、3次元グラフで表したものです。

見ると、最大トルク発生付近の4500回転で73.5%の開弁率です。
点火時期進角させたこと等もあり、噴射量でいうと、
4500回転の全開時で、404cc/分噴いている計算になります。

パワー空燃比で合わせた数字なので、λ=1より濃いですが、
優れた制御のおかげで、、空気いっぱい吸って、ガソリン良く呑んでますね。
良く飲んで、良く燃やして、良く出しきってます。

うん、頑張ってると思います。エンジン8割、制御2割とはよく言ったものです。

ECUの賢さと、センサー、
インジェクターの霧化、微粒子化と、点火時期、ダイレクトイグニッションの強い火花のおかげだと思います。

簡易計算上では、この噴射量だと
約540馬力±10%ということで、おおざっぱにいって、先のシャーシダイナモの数値と
大きくは外れていないことになります。

ここで、あらためて、ノーマルを考えると、
純正が軽自動車並みの240cc/minですから、簡易計算で約320馬力±10%、燃圧3.8barで補正しても、
5リッターの330馬力、噴射率、無効噴射考えると、決して余裕のある数字ではない思います。
6リッターの380馬力で240ccというのは、これはどうみてもギリギリですね。全開です。

これやっていて、ふと、思ったのですが、

ならば、無理に排気量を上げなくても、
5リッターのままで(エンジンが完調である前提で)、
燃料点火系、吸排気系、制御系のやりなおしで、400馬力は、
手の届く数字なのではないかと夢想しています。

目標400馬力、ゼロヨン12秒台、最速300km/h、
そこそこ速くて、水温の低い、乗って楽しくカッコの良い
500Eが増えれば、
きっと素晴らしいだろうなと思っています。