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2016/10/10

まだ、デスビ結露で消耗しているの? 実はもっと大事な その根本のこと 少し真面目に 

少し、古い話題ですが、

「まだ東京で消耗しているの?」 という、

要は、多くの人が夢と希望と野心、あこがれを持って集まる。その競争の結果、
上手くすれば、夢望み叶い、富と名声の享楽の魅力はあるけど、
そういった流入需要があるから限られた土地の値段は高くなる、生活費も高い都市、それが、たとえば、東京で
厳しい競争、消費等の”消耗”をするより、

そんな都市部の醜悪な美点がないので、自然、人が少なくなる。
過疎が進んだ田舎、もしくは地方の市部近郊で、収入や刺激、ビジネスチャンスは一見なさそうに見えるけど、

住居費、生活費も安く、情報はWEB、
なんかあれば、都市にも行ける、市部での買い物もできる、宅配でオッケーで
農業手伝い?やアフリエイト、副業の複数で少額収入を得ればいいという
ブログが話題になったことがあるようです。


私自身、これを具体的に精査することもなく、周りの人の意見や与太話程度の掻い摘みでしかわかりませんが、
私から見れば、
都市に憧れるのは、文明以後、ローマの昔から、
産業革命を待つまでもない、ルーラルエクソダスの前、
農民の移動を禁止していた古代中世からある現象です。
そんな多くの人にとっては生きづらい、競争の厳しい環境を離れる、
それぞれの事情で田舎に帰るのは、昔から良くきく話
別に殊更驚いた話でもなく、適者適存、自然淘汰、自己決定の結果だと思います。

でも、見知らぬ土地で、余所者で未経験者の就農ハードルってのは、
その人が、なれなかった、価値を見いだせなかったような、
そこら競争力あるホワイトカラーが都会で百億万長者になるより、
同じく、能力がある小説家が、ミリオンセラーあてるより難しいとは思うけど、
それを簡単そうに書いて、広告アフリエイト収入をえるってことも
あるんだなー へぇー という感じです。


おそらく、能力不平等、機会均等、結果不平等の世の中で、
富と情報の発信地であった都会に憧れるけど行けなかった人、行く必要がなかった人、
なじめなかった人、自信が揺らぎそうな人、都市部を好まざると離れた、人口 大多数、
多くの人達のアンチ、共感を得る意味では
すっぱいに違いない、こっちのほうがいい、キツネとブドウ的意味、我田引水的で、成功しているんだと思います。

そんな、ノスタルジックなタイトルに似せてのブログです。

大昔の実用車、クラシックカーとしてはまったくエキゾチックな色気のないW124に乗って、
しかも数が少ない、もともと故障だらけの、出来の悪い 500Eに乗って、
億千万をかけて、しかも、デスビをつけてない人の共感を得るという意味で、

もうすでに
‰ パーミリオン、パービリオンの世界で、おそらくほとんどいないですから、
この時点でターゲットを見誤っています。

ここが、田舎でもすこしは稼げる(らしい)賢い成功者と
母国を離れて、その日暮らしの出稼ぎ移民生活の、しがない、おたくブロガー、
毎日、長時間の労働に追われ、
それ以外に、リアルに重い荷物を背負い、息せき、汗かき、苦痛に耐え、空腹にも堪える、
貧乏ベンツ乗りの小生(笑)の違いです(汗)

さて、そんな、私の車ですが、デスビ、結露しません。

そもそも、デスビがありません。

あったときも、ありましたが、一度も結露したことありません。
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古めかしいディストリビューターを廃止するには(2) ダイレクトイグニッションプレート

ご覧のように、デスビはずして、ダイレクトイグニッションになってます。蓋もつけました♪

これなら、絶対、100%結露しません(笑) 結露に悩む人にはおすすめです。
問題の発展的、根本的解決です。

またもや、SJ小沢さんのブログからですが、
M119 デスビの結露

この写真、赤ヘッドカバーですから、相当手を加えているえちごやのお客さんの車でしょうか?

ならば、整備不良ということはないと思いますので、私は、おそらく、保管場所の問題だと思います。

前の拙文にもありますが、階級社会のドイツでは、
屋根のないところに保管するような人が乗る車、ポルシェでも ベンツでも、ではないです。

収入や格、嫌な言い方ですが、家柄に見合った家屋敷があって、雨風がしのげる車庫があるのがふつうです。

旧い屋敷には、日本でもそうですが、西欧でも、移動手段であった、馬、厩、厩舎、馬車置き場があります。

馬は広い放牧場とは別に、必ず、厩舎で飼います。
馬は、生来、臆病なので、その厩舎は四方を囲まれていなくてはならず、寝藁を敷くので、乾燥する場所にあります。
馬車は別に屋根のある車庫におきます。

そこが車庫になったというのが 日本と同じく、農業国から近代化で工業国となった
私の知るドイツでの生活環境です。

昔、AMGのアウフレヒト氏のところにいったときも、そういえば、会社の庭で馬飼ってましたし、
ベンツに株式譲渡したお金で、おおきなインドアアリーナを丘の上にたててます。

そういう人が、作る車、乗る車なんだと私は思います。

馬乗る人、ゴルフする人と サッカーする人は、明確に違う身分の国です。

召使がいる家の多くは、ミーレーの食器洗機はありません(笑)
リモアや ルイヴィトンのトランクは、従者が運ぶから重くていいし、

そもそも、エコノミークラスのって、3泊4日の海外旅行なんか行く人なんかいません。

日本みたいに、一億総中流の勤勉な労働者が、狭い家に住んで、
休日にゴルフに行く、
屋外に、中古ローンでかったポルシェやベンツを雨晒しで保管する、
自分で洗車するってことはないです。

その差を無視して、高温多湿の亜熱帯化した国の、
雨晒しの駐車場で、雨がもるとか、湿気る、結露するって文句いっても、
生活文化様式自体が違うので無理な話です。

などと、環境背景を否定しても始まらないので、構造的なことを説明しますと、

M117より前のV8では、大型のシングルデスビで8気筒をコントロールしてました。

M117ベースのDOHCのAMGのヘッドでもそうです。
デスキャップが大型になるのは、端子間のリークを防ぐ意味と、8個あるプラグに配電するので、
物理的にしかたありません。

他方、M119では、KEから各バンク独立で、デスビをつけました。

大きな頭になったDOHCですので、パッケージングの要請もあったんだと思います。

また、ノックセンサーをつけて、ノック時に点火時期を遅角させる、シフト時に遅角させて変速ショックを和らげる、
過負荷時オーバーロード時等に点火時期遅らせて出力絞る等の
意味があったんだと思います。

でも、カムの先に小さいデスビ、二つくっつけるから、どうしても横向き、になります。

そうなると水平につけるより、水が浸入する、湿気がたまるデメリットもありましょう

思うに、当時のZ80の制御速度ではこれしかできなかったんだと思います。
8気筒、8個のコイル、シーケンシャルで制御して、毎分6000回転まで回すにはこの当時のCPU処理速度では
無理です。

だから、全噴射(KE)、燃料グループ制御(LH)、点火もツインコイルで片バンク、デスビの制御です。
これが限界。

プラグコード、2セットのコイル、デスビを使うしか方法がなかったんでしょう
シーケンシャル制御、気筒別点火になるのは、処理速度の上がったMEになってからです。
V12のM120でも同じですね

ベンツは、カムは伝統のチェーン駆動ですから、オイルシールが経たれば、オイル分も
入るんだとは思いますが、それよりも私は、一番は、保管状況だと思います。

前にも書きましたが、一度も結露でエンジンがばらついたことはないです。

私の環境説明すると、幸い、職場のビルは地下駐車場で空調がついて温度湿度はほぼ一定だったし、
自宅の駐車場もシャッター付のガレージでしたのでそんなことは一度もなかったです。

おそらく、湿度結露で悩む方は、同じように、室内の革やシートのカビ、異臭や
紫外線焼け、退色、劣化に悩んでいるんじゃないかと思います。

ディストリビューターを廃止するには(5) M119 Direct Ignition Study (5)

なので、定期的にデスビを買ったり、高価なEZLを定期的に買って消耗するよりも、
空調付の車庫が付いた家に住む、空調換気の地下駐車場に止めるか、
水温を下げる、フルコンでデスビレスにすることを おすすめします。

こう書くと、家を買う、オフィスを移る等、そんなの無理、
いずれも、難しいと 思うかもしれません。

でも、できると思う、やろうとしないと始まりません。

その過程で、仕事を通じて、顧客や 廻りの人、多くの人に満足を与え、感謝をもらい、雇用も創設し、
功なし 納税をし、社会に貢献する。その結果の自己実現で、そのまた先に 道楽の車がある。

こう聞くと、とても長い道、すごく先、でも、
やろうと思って、やった人だけができる。

難しいかもしれないけど、できた人は、限られた私の周りだけでも、500Eのオーナーだけに限っても複数人います。

簡単に見えて、だれもができそうな、他人のクリックであぶく銭かせぐアフリエイトと
縁のない土地での就農で暮らしてる人より多いです(正確にはゼロ、廻りにいません)。

するべきは、ヤフオクの中古探しや目の前の楽にできる簡単なことじゃなくって、
その先のことです。

こんなオンボロの車まともにしようとしたら、このブログ見てる人は判るでしょう、

それは、とてつもなく長い時間かかること、今の仕事で成功するより、経済的成功を得ることよりは、少なくとも
時間のかかることだから、今日や明日でできなくってもいいと思うんですよ

この車まともに動かそうとしても、そんな簡単なことじゃないです。

四半世紀前なら、2000万出せばおつりが来て、廻りより、素晴らしい高速性能、
生まれ変わる前の旧世代のフェラーリやポルシェよりプレミアムが楽しめた頃と違って、

いまじゃ普通に数百馬力のNAがゴロゴロの世の中です。
魅力あり、お手軽に高性能が楽しめる時代で、前を行くのは大変です。

それには、永い時間かかるから、その過程で、自分が先に成長するでいいんだと思います。

それでなくと、短期的な利得、暴利、
後先考えない高金利のローンや、返すあてのない借金
詐欺やだまし、窃盗や強盗みたいなことじゃ続けられない、

そういう人は、いつの間にか 消えてっちゃうんだと思います。

そのために、今、やろう、今日頑張ろうと努力する

そう思う車、魅力のある W124 500Eであるといいなと思っています。
2015/02/25

ディストリビューターを廃止するには(4) M119 Direct Ignition Study (4)



写真は、ドラッグスリック&ドラッグホイールの上に鎮座する新旧のM119用ダイレクトイグニッションマウントプレート。

奥のバフ仕上げが、コイルトップマウントのペンシルタイプのダイレクトイグニッション。
手前のショット&ブラスト仕上げが、筒状にコイルをマウントしたダイレクトイグニッション。

斜めに四角をスラントマウントしているのがコイルトップマウントで、
下のものはプラグ穴いっぱいにコイルが付く分、頭が低くなるメリットがあり、スペースを有効に使えます。
その分、低さを活かすのでスラントマウントができず、4つのコイルの向きも揃えられません。

ショーカー、チューニングカーにとって、整備性と同じくらい、ラインの水平、並行や色遣いの統一感は
大事です。 
手の内を明かすようですが、エスコート製のドラッグマシーンのエンジンルームが美しいのは、
私が思うに、ここにポイントが一つあると思っています。

アルマイトの色を揃える、材質、表面処理を揃えるということだけでなく、配線や、配管、コイルの設置角度や
工程、並行、交差を揃えないと、なんか後付感が強く、大手量販店で、
「”取付工賃”払って、”チューニング部品”を”インストール”しました」的なものになってしまいます。
流行りの素材や部品の場合は、特に統一感、他の場所とのバランスを考えないと、
チグハグになります。

「インストール」、ここのところ、良く聞く言葉、
私は、あんまりカッコよくないと思っているのですが、この部類の専門店にはふさわしくない言葉です。

M119ダイレクトイグニッションカバーの場合ですともう、パソコンのソフト的、ありものを買ってきてポンの
「インストール」というより、「ビルドアップ」や「スクラッチ」「ビレット」です。
積上、すり合わせ、現合、削りだしです。
この前に、現物流用の場合は、
情報収集、寸法測定、パーツ選び、購入、失敗、無駄、やりなおし、メイクアンドトライという連綿とした
長い道程が存在します。

良く聞く話ですが、人まね、出来たものを参考に作る、マネするのと、スクラッチで作り上げることは、
大きな差、キャットコピー、物まねとは違うものです。

スペース制限での、三次元の詰将棋、そして性能良くしなくてはならないという困難な制約のもと、
仕上げたものは、結果として、美しくなる....です。

いや、結果として美しくならなかったものは、淘汰される、世に出ないかもしれません。

DIYが悪いわけではない、私はむしろ推奨されるべきと思うのですが、
汎用ステー折り曲げや、タイラップ止め、針金どめや、ゴチャゴチャ配線、
バラバラの質感では、カッコ悪いだけでなく、性能も機能もよくないので、
世の中に出てこないものなのかもしれません。

選択されて、美しいもの、美神降臨したものだけが残る、表にでるのかとも思います。

「神は細部に宿る」とはよく言ったものです。

2015/02/08

古めかしいディストリビューターを廃止するには(3)

「時代遅れのディストリビューターを廃止したい!」で始まったダイレクトイグニッション化プロジェクト。



普通なら、ME用の純正ヘッドカバーとボッシュのダイレクト イグニッションコイルそのまま使うんでしょうけど、
性根が曲がっているのと欲深いので、少しでも性能の良いもの、より良いものを求めてしまいます。
W210のE50や、6気筒モデル他で純正のダイレクトコイルトラブル頻発を目にしているせいもあります(汗)


欲を出すと落穴があるとは、良く言ったもので
当初使う予定だった日産のダイレクトイグニッション用コイルに合わせて、マウンティングプレートを
写真のように、アルミビレットで製作してもらって、
斜め45度にスラントさせて配置させたコイルトップや、アルミ削りだし、バフ仕上げのカバーの質感に、
悦に入っていると、エアクリーナーとコイル頭のクリアランス問題が生じました。

コイルトップマウントタイプなので、頭が大きく、それにコネクターが付くと、エアクリーナーにあたってしまいます。
左バンク2番3番、右バンクの6,7番が当たります。

これ逃げるには、エアクリーナーを20~30mm上に上げなくてはなりません。
そうなると、ボンネットとのクリアランスの他、エアクリーナーとエアフロの間のゴムシールの
寸法問題も出てきます。まあ、こんなものは、エアフロのアルミ部分を延長すればいいんですけど
そうなると、ボンネットと大容量エアクリーナーボックスが当たる可能性が出てきます。

ならば、いっそのこと、ボンネット切り取って、エアクリーナーボックス上に出して、
60、70年代のマッスルカー、トランザムファイアーバードみたいに、
シェイカースロットル(エンジン振動でボンネットから突き出たエアクリーナーが揺れ動く様)に
しようかと思い、他車種流用の検討していました。

そうしたところ、本ブログ、コアなマニアの方も多くいらっしゃるので、貴重な情報を教えていただくことができました。
この場を借りて、御礼申し上げます。こんな雑文読んでいただける方がいること自体、ありがたいことですが、
このように情報をいただけると、ブログをやっていて良かったと実感します。

流用ノウハウは、本当に貴重ですね、ありがとうございます。

さて、そんな強力な後押しもあり、写真のような高さの低いダイレクトイグニッションコイルを探し出せました。

背の高さだけでなく、写真のように太さが違います。
これは、最初のものがプラグトップタイプといって、頭の上に、コイルが付くタイプ、
新しく手に入れたものが、プラグホールタイプといって、頭の部分ではなく、
胴体の部分に巻線をしています。このため、巻線の数は、プラグトップタイプより、
巻線距離が稼げるため、多くなります。つまり、より強力な火花、エネルギーを供給することが可能です。

ダイレクトイグニッションコイルの変更だけで、新旧でA/Fが変わる位だといいますから、
相当強力なんでしょう(もちろん、ドエルタイムも違います。)。

500Eのエンジン、M119はボアがφ100(96.5)と大きく、
良い燃焼のためには、強い火花が必要になります。

純正EZLとコイル、ディストリビューターではできなかったこと、
ノッキングギリギリまで点火時期を調整することや、
点火コイルをより強力なものに変更する(合わせて、ドエルタイムを変更する)、
低回転では、マルチスパークにする。社外のCDIをつける等の機能拡張も可能になります。

500Eのボトルネックだった、点火系を弄れば、出力があがる、燃料を呑むようになります。
そのため、さらに、上を目指すのであれば、燃料系の変更が必要になります。

前にも書きましたが、20年前であれば、400馬力の市販車というのは少なかった。
しかし、2015年の今では、それがNAでも500、600馬力台の市販車が出る。加給なら700馬力超は珍しくない。
つまり、メーカーが厳格な試験の結果、
あらゆる状況下できちんと動けるようにした完成車が
トップカテゴリーのスタンダードになりました。こんな車がゴロゴロです。

やっぱりね、この車走らせて速いから、価値があると思います。

この目標に追いつける様、追い越せる様、努力しています。
2015/01/08

古めかしいディストリビューターを廃止するには(2) ダイレクトイグニッションプレート

趣味、道楽で、交換価値にしか過ぎない貨幣の多少、価格、値段のことを書くのは粋ではないと思うのですが、
 やりくりしながら、自動車を維持しようというお気持ちもわかりますし、
 多くの方の興味はそうだという声もききます。
 
 ただ、特に’ディストリビューター’、”お金” ”夢” ”すばらしい未来”とかいうと、
 なんだか、マルチまがい商法の、末端員、
 これまでの「人間関係さえもお金にしよう」として血眼になる
 人・お金の最下層奴隷みたいで恰好がわるい。
 
 長いこと、浮き沈みの激しい世の中で、運よく生きながらえていますと、
 その分、一生懸命、仕事するとか、自己鍛練する。 工夫したほうが、
 あえて、分配手足になるよりは、
 直接、ダイレクトに(運気やお金から)呼び寄せられると保守的な私は、思うのです。
 
 という言葉遊びはさておき、
 それが、良いかどうかはわかりませんが、備忘の意味で、記載しますと

 先のディスキャップ、定価で30,780円 ローター、14,688円 ローターカバーが12,528円
 シールリング単品では、5,194円
 コイルが32,400円と31,752円
 EZLが569,052円です。
 2015年1月1日に価格改定があったので、おそらく円安で更に値上がりすると思います。
 もう、中古車車両の値段ですね。ははは、

SJ点火系のページへのリンク

 さて、オリジナル指向、パワーアップ、チューニングに興味のない方向けに、
 ディストリビューターキャップ関連について、話を書きますと、
 この消耗品、現在では、純正、ボッシュとも、なんとか供給されていますが、
 一時期、メーカー欠品、在庫なしという時期もありました。

 なぜ、こんなに安くもない部品の消耗、交換が実践されるかというと、
 500Eの頻発トラブルでは、有名な、湿気によるディストリビュータの漏電等が原因のアイドル不良、
 振動、始動不良があるからです。


 (要は、頻発トラブルの原因であるディストリビューターと、他に代替手段がない(もしくは、無かった、代替することが困難な)EZL等の点火系の構造的問題点です)



 このトラブル、 ディストリビューターキャップが、純正だと起きない、OEMだと起きるとのお話も散見しますが、

 私自身、ボッシュのOEMで、しかも、雨水も入るダクト付きのボンネット、ダクトだらけのアンダーカバーで、
 これまで一度も、点火系を原因とする始動不良、アイドル振動は、
 経験していないトラブルですので、これは殆どが、保管状況や走行状況によるものと考えています。
 
 推定、推測ですが、おそらくは、これらのトラブルを言われる方の車庫は、
 屋外露地保管、車体カバー、砂利敷き、アスファルト等で、湿度が高く、結露しやすい環境、
 それで、月に何度かのちょいのり中心で、エンジン温度が上がりきらない、
 湿気が抜けきらないで、湿気がはいる,オイルシール破損でエンジンオイルも混入するで、
 真鍮製のデスビキャップ内の電極が結露して、”湿食”する
 オゾン等の腐食性ガスで真鍮製の接点が汚損するのではないかと思っています。

 私自身、軽度の腐食、損耗はあるものの、
 前述の通り、始動不良、アイドル不良のトラブルは幸い一度も経験していません、

 しかし、予防のために、買いたくもない高価な消耗品を車検毎に定期交換することには、辟易しています。
 これに更に、これも高価なプラグコード代が加わると、
 これも性能求めて、ほぼ毎年買い替える高級タイヤ代より高くなります(笑)。 

 走行中、突然停止も嫌だし、性能を求めますから、EZLも、車検毎ってことはないですが、
 オートマOHと同じくらいの頻度で、交換を迫られることになります。

 交換して、さらに良くなるのなら、工夫する、投資する意味も価値もありますが、
 旧式の前時代の点火装置に、何十万円もかけることの理由が見当たりません。
 (とはいっても、何年か前にEZLを、しぶしぶ、いや、泣く泣く交換しました(汗))
  
  この車の価値を見出して、このクルマが好きだから、それを維持、向上するために、
  資金投下をするのは、まったく、惜しくはないのですが、わけのわからないもの、
  納得いかないものに、お金を無駄に使うことの、おそろしさは、身に染みているので、
  代替手段を考える、発展的な解決方法を模索します。

  その結論が、メーカーもそうしたように、ダイレクトイグニッションの点火方式です。
  できれば、直噴エンジン、リーンバーンとか、ミラーサイクルのもの、

  前置きが長くなりましたが、これ、どうしても、やりたいので、
  点火系一新、信頼性の高い国産流用で、新規製作することにしました。
  これにVH45のピックアップと制御系をいれさえすれば、完成です。

 そして、そのための、本題のダイレクトイグニッション装着用のプレートですが、
 ヘッドカバー自体が、4番、8番ですと、前から後端に向けて、途中からスラントしているのと、
 ブローバイガスホースの逃げ形状や、オイルフィラーキャップの逃げ、
 R付けが必要なところがあります。これ揃えないと、借りて来て、とって付けたようになります。
 プレートの固定は、純正のプラグコードカバーの取付穴2か所を利用します。

 ここらへんの、質感、角度や並行合わせは、性能とともに重要なチューナーの美的感覚、センスです。
 ダイレクトイグニッションの角度、並行は、ESCORTのFJ20用のダイレクトイグニッションプレートと
 同じ系列にあることをイメージできます。

 

 マジックでイメージした、表面のリブを削り込んだのが写真です。裏面も極力削り込んでリブ形状にしています。
 こんな見えないところの道楽、伝えただけで、形にして、年の瀬の忙しい中、応えてくれる塩原さん、
 加工屋さんに感謝です。
2015/01/04

古めかしいディストリビューターを廃止するには(1)

新年あけましておめでとうございます。

一年の計は元旦にあり、もとい、多くのことにおいて、
行き当たりばったりや、人様が描いた絵図を追いかけるより、
できる限りの勤勉さと集中力で、先を見据えて、いつまでにどうしよう、何をどう解決しよう、ダメな場合にはどうしよう、
その順番はどうしようと考えるのは、余百の利があります。

道楽、趣味においても、同じことで、
過ぎゆく時間の短さは、幸い存じていますので、残り時間を無駄にしない、
有意達成を目標にしています。

委細は、昨年、非力な500Eをまともにしたいで記載した

「1. 制御系 ① 点火時期を最大MBTの上死点前35°前後まで進められるようにする。」から、
 に書いたとおりです。

それで、まず、いろはの「い」、色は匂えど散りぬるを、の「い」の一番は、
点火系、

500Eに搭載される中期M119エンジン、ローデッキ LHのV8エンジンの点火系は、
前期ハイデッキのKEのそれを引き継ぎ、各バンク毎にディストリビューターを備えて、それが
片バンク、4気筒に順次、点火エネルギーを放ち、爆発させています。

その前の、M117やM100のV8と比べると、一つの分配器で
8気筒分のスパークをコントロールしなくて良いので、
寸法的には、コンパクトであり、またそれ故、隣接気筒へのリークも少なく、
コイルのエネルギー量も倍、大きいというメリットがあります。

ではありますが、ディストリビューターが2個あるために、消耗品は倍、
定価ベースで、ディスキャップ、ローターと、裏の保持で5万円超、プラグコードも11万円超、
コイルも二つで3万円、トランジスターの、イグナイターにあたっては、定価で56万円とくれば、
下手な中古車の車両代超えます。

3000時間程度は持つEZLは別にしても、
それ以外のものを車検毎、何年か置きに交換するのは、納得できない、得心も行かない。
本音を言えば、何世代も前の信頼性も低い点火系に、何十万円も払いたくない。無駄銭は一円でも使いたくない、
もっと高性能で信頼性の高いもの、納得できるものに対価を払いたいという強い思いがあります。

M119も、その後のM156も、M159も、
この道理に従い、後期、MEには、ダイレクトイグニッション、気筒別点火となっており、
コンピューターの処理スピードの進化により、
吸気も気筒別制御、シーケンシャルとなり、排ガスも低減、省燃費、高出力になっています。

すなわち、メーカーに習えば、
ヘアライン号の適正化も、遅れた点火系制御の現代化が定石となります。

これに従い、百害無一利の厄介者のディスビを廃するため、
ダイレクト点火をする方法として、
純正のM119後期のヘッドカバーと各個のイグナイター、コイルを流用することも考えましたが、

わざわざ手をかけてチューニングするのに、
E50でも頻発するイグナイター、コイルのトラブルでおなじみのように、信頼性の低いコイルを使う必要もなく、
ここは“定石”通り、実績のある日産のイグナイター、コイルを使うことにしました。

点火時期は、先に紹介したとおり、VH45のクランク角センサーに、DOOKIES 込谷さん製作の
アルミビレットのアダプターを製作して装着。
ヘッドカバーへのコイルの固定は、アルミ板金と溶接で作ろうかとも思いましたが、
せっかくなので、FJ20の様に、ESCORTの塩原さんに、5000番台の
ビレットで削り出しで製作してもらうことにしました。


写真では、仮合わせの下製作の段階ですが、これから、さらに削り込んで、Rをつけたり、
リブとコイル固定のボスを掘り込んで、硬質アルマイト仕上げの予定です。

切削痕を残して、ワンオフ風を強調するか、ショットピーニングをかけて艶消し処理とするか、
バフをかけるか等は、それぞれの趣味になると思います。