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2020/06/06

M102 2.3-16 のビレットインマニ タイ製

 バンコクでの生活も、2か月を過ぎますが、
 コロナウイルスの影響で戒厳令、夜間外出禁止です。

 当地でも、オタクつながりで、ベンツをいじっている友人のところに
 行ってきました。

 前にも書いたと思いますが、工作機械の値段が日本より、はるかに安いのと。
 補助金と政策投資優遇で、5軸NCがそこらの工場でも普通においてあり、
 その少し前のモデルですと、修理工場レベルのところにも、一応囲っておいてあります。

 そういう環境ですから、こちらでいうとシャシダイナモ くらいのイメージです

 それに三次元測定機も普及してますから、なので、こんなものつくる輩がでてくるわけです

 全部削りだしではなく、板金と溶接で繋げてますが、良い出来です








 こんなもの売れるわけないと思うけど、自分のためにつくったそうです。
 そもそも、タイには、2.3-16や2.5-16は輸入してないです(笑)

 何台かあることにはあるようですが、エンジン単体で部品輸入したり、非合法輸入です。
 でも、これをいじりたいんだそうです。別のエンジンにはBMWのフォーミュラーから外したスライドバルブが
 ついてました。

 私も載ってましたが、なんの魅力もないエンジンで、
 自分じゃまともなエンジンつくれないベンツがコスワースにヘッドを外注してつくったエンジン。

 そのためか、いすゞのG160とかG180みたいな雰囲気のもっさりしたエンジンです。
 BMWのM3の名機、レース譲りの4気筒とは生い立ちからして違うし、性能も違います。

 でも、これをいじりたいんだそうです。






 独立スロットルにしたら、トルクの谷が目立ったので、吸気管長を伸ばして、純正の吸気抵抗の塊のフラップ式の
 Kジェトロを取っ払って、シングルスロットルで仕上げてあります。

 独立タイプのスロットルだと、インジェクター角度が良くない、バルブ傘にあたらないので
 純正位置に溶接してつけてます。





 サージタンク内に、ファンネルつける最近のモデルのような使用、吸気管はアルミの曲げで溶接でしょうか?
 恰好の良いカールファンネルです。ポート入り口にむけて、テーパーにしてあります。

 フランジは削り出しのようです。







 ビレットとパイプ曲げと溶接、削り目をけすためのバフと手をかけています。


fc2blog_202006011323135fd.jpg

 驚いたのがこれ! マグネシウムのヘッドカバーが腐食して、入手できないので、
 ビレットでつくったそうです

 普通、中古探すだろ!

 いや、そういう世界なんだと思いました。
 とんでもないところに、きちゃったと思います。

2016/09/15

えちごや エアクリーナーボックス ver6 (3) エアフロ、ホットワイヤーの進化 新旧比較 

 
先の32GTRのツインエアフロの写真乗せましたら、
吹き替えしの網がついてるじゃないかとのご連絡をいただきましたので、
追記します。


写真はグリッドの35GTR用アダプターのページから

www.grid.co.jp/direct/direct1054.htm

AFADP100Z_500.jpg 
左がホットワイヤ式エアフロ 32GTRのもの、右が35GTR のご覧のように、
素通しではなく、内部で屈曲して、副流で測定しています。
なので、左の素通りのタイプと比べると、アクセルを閉じたときの吹き替えしや、
気筒間爆発が近い場合、クロスプレーンの1-2番 6-8番の吹き替えし等に有効です。
(吸気は真ん中で一緒になってるから、排気のように片バンクだけでなく、

全気筒、つまり、バンク跨いだ 3-6や4-8、1-5、7-2も90°差で影響が出ます。

特に低回転、アイドリングや

vvtが動く1800回転等では、バルブ開いてる絶対時間が長いので気筒間干渉が顕著です。 )



なので、昔流行った、吹き替えし防止の網や、四角のメッシュなんかは、きれいさっぱり、いりません。

私は、モーテックの処理速度の力を借りて、Dジェトロ+α制御で、いきましたが、
もし、Dジェトロがだめだったら、35GTRのエアフロをスロットル直上で使おう、
もしくは、エアクリーナー前に置いて使おうと思ってました。

RB26なんかだと、こちらのほうが部品代が安く性能が良いので、写真のような流用アダプターや
コネクターまで売っています。

残念ながら、日本、世界的に500Eは、中古のベンツを乗ってるブランドを安く買うのがすきな保守的な人
が多いためか、こういう工夫はあまり見かけません。
私からすると、タイヤ<ホイールデザインだったり、
中古のホイールのデザイン価格に一喜一憂するして、
ヤフオクに手数料落とす、時間無駄にするより、実があるものだと思います。

悲しいかな、日本で目の前で500EのEPロムを自分で古いPC98の前でいじる人は、
ドライブシャフトを折る人より少ないと思いますが、
いずれ後から続く人のために記載しておきます。

el4_airbox_l.jpg 

こちらは、サクラムのエリーゼ用エアボックスです。ごらんのように、吸気エアクリーナ内部でファンネルにして
エアフロに空気を導いています。


理想言えば、これくらい高さがあったほうがいいのですが、そうなると、500Eの場合、ボンネットから
エアクリーナーボックスがアメ車のマッスルカーのように ズドンと 突き出すことになります。


サクラムブログ







2016/09/09

えちごや エアクリーナーボックス ver6 (2) エアクリーナーボックスから エアフロの問題を考える 

昔 少し書いたと思いますが、

LHつまり、ホットワイヤー方式の エアフロメーターを採用しているM119エンジンは、

下の写真のKE フュール デストリヴューターを使ったフラップ式のポテンションメーターのマイナーチェンジ版 発展系です。

KEの燃料分配機と金属パイプの燃料配管、フラップ式のポテンションメーター(空気流量を蓋の上下により計測)が良くわかります。
電動スロットルでないから、クルーズコントロールはエンジン前、パワステタンク横の大きなモーターでスロットル開度を調整します。


8017938hip.jpg 


発展系、マイナーチェンジというと聞こえがいいですが、
根本の大きな改善をせずに、小手先でごまかそうとしてます。

つまり、スロットル直前、真上にエアフロメーターがあると言う極めて無理な配置をとってます。

さすがに、その後のエンジンはベンツもこんなことしてません。
エアフロ位置や角度を変えて、工夫する努力はしてます。

厳しい言い方ですが、こう見ると、これを見るとM119は決して最良のエンジンとは言えません。

排ガス環境対応での電子制御の過渡期にマイナーチェンジを繰り返して、延命した、
妥協の産物、ボッシュからの技術導入のハリボテの継子にしか見えません。

故に、今になれば、あとから改良することができるというメリットもあります(笑)。


下の写真は, 最後期のMEですが、弱点のディストリビューターを廃止、EZLもなしで独立点火。
エアポンプレスになって排気ガス循環、EGRのパイプもなくなっています。
これで、だいぶ良くなってる。すっきりしていると思いますが、

それでもエアフロ位置と構造はそのままです。


79cb748ead.jpg 



さてさて、

エアフロメーターは、電熱線に当たる風量の多さでエンジンの吸い込む空気量を計測するものです。
そして、エアフロメーター自体は、筒の真ん中に配置されていますがが、空気は最初は壁を伝って流れる。

それ故、通常であれば、スロットルのバタフライから数十センチ離れたところメーターを配置するのが定石、常識です。

同時期のM104なんかは、この距離、エアフロメーターとスロットル間の距離を稼ぎたいので、
エンジンの反対側にエアフロメーターを置いているくらいです。

ここは、ベンツもM119では、相当苦労した様で、
LHのエアクリーナーボックス内には短い距離でも整流させるため、
つまり、空気の上流からエアフロメーターの真ん中に空気を持っていくために、わざわざ抵抗に成る仕切板を多数設置しています。

ご経験の方もいると思いますが、
ノーマル加工のエアクリーナーボックスボックスで仕切りを取ってしまうと息つきしたり、レスポンスが悪くなるのはこのためです。


また、ノーマルのエアクリーナーボックスにファンネルだけ設置しても、この仕切板を適正化しないと、
アイドリング、低回転で息つきしたり、吹き返しでバラつく事になります。

エアフロ設置で行く場合の理想型は、エアフロメーターをエアクリーナーボックスの先に置く、
つまりライト裏位の位置に置くなどする事だと思います。

LHコンピュータままでも、エアフロメーター電圧を演算する回路を使えば、
左右に置いて 昔の32GTRみたいにツインエアフロメーターもできますので、純正好みの人にはオススメでしょう。
(一つはダミーでも良いので、純正つかっても、450×2で900馬力まで計測できます。)




s-l225.jpg 



じゃあ、ヘアライン号は、どうしているの? の問いですが
当初、ツインエアフロにしようと思いましたが、

モーテックの800だと処理速度が速いので、

負圧・圧力とスロットル開度と スロットルのオープンスピード、回転だけで充分との意見があり、エアフロレスにしています。

エアフロなしのDジェトロです。アクセル開度が低いとDジェトロはスムーズでないという話もありましたが、

大排気量のオートマ車では、なんの問題も感じません。試乗してもらっても、わからない仕上がりになっています。


つまり、フルコンでエアフロメーターレスのアクセル開度と速度のDジェトロ仕様なので、
エアクリーナーボックスの中身はシングルスロットルならファンネルだけ大丈夫です。エアフロレスでパイプだけでいけます。

ただし、あえて、純正のエアフロメーターを残してログ取って見てところ、
M119用のエアフロメーターだと約450馬力強でMax5Vになってしまうので、これより上の出力を出す人は、
このツインエアフロメーターかα+Dのエアフロメーターレスでないと、それ以上の馬力は出ない事になります。


続く
2016/09/01

えちごや エアクリーナーボックス Ver2.x


なぜか、私のところに問い合わせいただきました(笑) えちごやエアクリーナーボックスVer2.x.
私もきちんと試乗させてもらったので、一応の説明、解説はできると思います。
私はというと、フルコン後、8連のスロットルと電動WP、クランクプーリーダンパー等、
リアのハブ、ドライブシャフトの作成等のため、残念ながら、まだ装着していません。
SJブログでも小澤さんがすでに先行して解説していますが、写真が、Ver2.x VER5版です。
そういう私は、えちごやのVer1、アルミ製で容量拡大したものを使ってます。
こちらは、米国レンテックのものを参考に、値段を下げるためにアルミ板、溶接で製作したもので、
主に、排気量と比べて容量の少ないエアクリーナーボックスの体積容量を増加させて、
全開時やWOT(ワイドオープンスロットル)つまり、ガバッとあけたときのアクセルのツキ、レスポンスを良くしています。
Ver2.Xは、これに、さらに高さを上げて容量を増やす。
スロットル、エアフロの前にファンネルを装着して、吸気効率を上げ、吸気抵抗を減らす というのが目的です。
汎用のアルミファンネル装着も検討したのですが、残念ながらエアフロ口径にあうものが市販品では見つからず、
削りだし、若しくは、ヘラ絞りでの製作になります。
円筒形のエアフロ、スロットルに向かう空気の流れっていうのは、
筒、スロットル真ん中から流れるのではなく、円筒径の内壁を通って動き出します。
なので、ファンネルをつけると効率よく吸い込めるようになり、同じアクセル開度では、流入空気抵抗が減った分、流入量が増えるというものです。
容量を増やしたものでは、WOT時のメリットですが、ファンネル装着だとアクセル開度の低いとき、街乗りでも全域できくという効果があります。
いままで、他のタイプのエアクリーナーボックス、フルカーボン(ウエット)の増量版や、カーボン(ウエット)の純正改造の増量版、えちごやVER1も試しましたが、
後から出てきた、VER2のほうが、やはり全域で上です。
中間加速や全域も出力、トルクが上がっています。
タイムデーターはまだ測れていませんが、感覚で1%~2%弱位は上がっていると思います。
つづく

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2016/04/24

エキゾーストのカム

カムはインテークだけじゃないので、備忘のために、エキゾーストのカム。
作用角の大きいKEのものを書いておきます。

実測 0mm230°のリフトが8.8mm. 13/13

2mmリフトで178°



実際に自分でカム弄った人は気がついていると思いますが、インテークとエキゾーストのカムはバルブピッチもベースサークルも一緒です。VVTのカムギア、油圧ホールプラグ変えて、バルタイあわせれば、インテークのカムをエキゾーストに使える理屈です。ただし、オーバーラップ時ー可変バルタイ時のバルブタッチは念のため見るべし



カム写真


昔のユーノスロードスターとファミリア見たいな純正カムチューンが出来ますね
本当はVPクリアランス見てみないとなんとも言えないけど、

ピストン、M119は左右バンク共用だから、
ポン付けでもいけるんじゃないかと思います。
バルブスプリング,リテーナーはIN&EX共用、ステムシールは左右違いますが、高さは大きくかわりませんので、ステムシールタッチもありません。くどいけど、バルブ間タッチは見てね!未確認なので



エキゾーストをインテークカム流用することで、8.8mm⇒9.5mmと リフトが0.7mm, 作用角が10°(@2mm)大きくなる程度とライトチューン程度ですが、中速域以降のパワー、パンチは上がるんじゃないかと思います。抜けの良い排気管とのマッチが良さそうです。 

 できれば、背圧の低い排気管、排気の脈動生かしたいから、左右等長のフロントパイプ付けて試したいですね。

すでにコメント欄で書いていますが、

先にテストする心意気の方がいらっしゃったら、フィーリング、感想でいいので聞かせください。

ついでにやるなら、バルタイが10°以上もずれてる伸び伸びのチェーンとガチャガチャのチェーンガイドレール変えるのと一緒でも試せますが、
オーナーが工賃、お金払って、修理するのでしたら、できれば、バルブガイドのガタを直してキチンとシートバルブが当たる様にして、規定以上の圧縮圧力と偏差で試す事をお勧めします。


(テーマから外れますが、何度も書いてあるとおり、バルブガイドなんてのは10万キロも走れば、ガタがでます。ガタができれば、バルブシートあたりが悪くなり、密着しなくなり、編摩耗してきます。だから、ヘッドはがして、ガイド交換を強くすすめます。オイル下がりしてるってことは、ステムシールだけの問題じゃなくて、本来はガイドの摩耗の起因のものです。だから、シール交換でとどめるのは、自分の車のるオーナーカーには、奨めていません。まあ、販売車では、費用もかかるから仕方ないといえば、仕方ない。。。。。)


昔からそうなんですが、流用ってのは、バックヤードビルダーの醍醐味なんですよね
メーカーはコスト考える、寸法の経験値を利用したいから共用化する、それが意図しない方法で、市井で試される。

ノウハウというか、気が付いたことを共有化する、試してみる、それでさらによくなるというサイクルは、とても、良いことだと思います。