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2021/10/10

Porsche 928 と 500E ポルシェが作ったベンツというのが嫌いなわけ

柄にもなく、映画のお話など

 トム・クルーズが初期に出演していたポルシェ928が、先月 オークションで高値で落札されたようです。


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 白髪禿頭の私も当時は、紅顔の高校3年生の頃だったと思いますが、
 北関東前橋の高校生だった私も、封切られたその映画を見に行きました。



 現代はRISKY BUSINESS 邦題はなぜか 「卒業白書」


 見にいったのは、オリオン通りにあるオリオン座という、今はもうない映画館。
 テレビが家庭に普及する前、映画というのは、娯楽の王様というか、神様みたいな存在で、
 「20世紀最大の娯楽」などと呼ばれてました。
 
 テレビ普及の最盛期60年代には、年間10億人が見に行ったというんですから、まあそうだったんでしょう

 ところが、70年代、80年代には、もうガラガラで、地方都市なんか、観客が数名ってな具合でした。
 
 そんな時分、英語の勉強等とかこつけて、かっこつけて、近所の女子高生と
 字幕映画を見に行っていたのときに見たのがこれです。

 大学受験を控えてた時分と世代も重なり、
 アメリカの大学受験 推薦者のいるのはこうなのねーなどということとか、
 主人公が親のポルシェをだまって乗ってると、「オヤジの車」などといわれるのは、文化的に衝撃的でした。

 ポルシェというと、実家のすぐ近所にポルシェのコレクターで有名なUさんの家があって、子供のころから
 356のリアにスキーキャリアをつけて出かけているのや、バタバタした音に馴染んだり、
 ポルシェターボが出す物理的熱気、熱風を半ズボンの素肌で感じてましたので、親しみはありました。

 このブログでは、500Eのことばっか書いてますが、
 実は、私、空冷も、水冷も6気筒、8気筒とポルシェ乗ってたことがありまして、
 911の後に乗った928には、まあ驚かされました。

 いや、もう未来の車でしたよ
 トランスアクスルだし、アルミのハブ、ハブキャリアだし、ブレンボのブレーキだし、
 それでいて、大きなガラスでもエアコンは効く、リトラクタブルライトは、丸目でカエルみたいに飛び出るしで、
 自動車電話のアンテナ、ルーフサイドにつけて、得意になって乗ってました。

 高速性能も、ハンドリングも、文句はなく、911ターボが200も出すと浮いてくるような感じがあるのに、
 張り付いて、片手で受話器もって電話しながら高速移動ができました。
 当時は、まだ、アナログ回線だったので、高速移動だと基地局が変わるのか、ぷつぷつとよく切れたなー

 性能的にも(モデルによりますが)、
 信頼性でも、無理やりV8押し込んだ500Eよりは、安心して乗れたクルマだと思います。

 商業的には、大成功ではなかったのもあるのでしょうが、その割に評価が低く、
 長らく不人気のクルマでした。でもニュルブルクリンクのレコードは928GTSだかが
 GTRだったかに抜かれるまで、長らく保っていた記憶があります

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 これエンジンルームですが、500Eのように前2気筒がはみ出てるのと比べて、
 ストラットタワーの間にエンジンが収まるフロントミッドシップ、しかもトランスアクスルで重量比は50:50

 カッコだけのエアクリーナーホースとは違って、ちゃんとラム圧がかかるように広くなってるし、
 ラジエターとエンジンの間も充分、空気の逃げも考えてあるから、冷却500Eみたいに悲惨じゃないし
 純正でストラットタワーバーまでついてます。

 インテークなんか、くねくねの270°ターンじゃなくて、専用設計の可変インテーク、吸気菅長もできるだけ長くして
 つくっています。この車のためだけにシャーシつくって、エンジンつくってだから、
 4気筒、6気筒の車、タクシーにもつかってるようなシャーシに、Sクラスの8気筒載せただけの車と、コストのかけ方が違います。

 リアなんか専用設計で、この車だけのバイザッハアクスルです。

 一番上の写真みるとわかりますが、この時代でタイヤ前のストレーキつけてます。たしかロアアームにもスパッツが
 ついてたと思います。

 こういうのを”コスト無視”っていうんでしょうね

 荷物もものすごく多く積めたしでよいクルマでしたが、難点はハンドルが切れないこと、最小回転半径が大きいこと位で
 自動車の完成度としては、はるかに500Eを凌駕してました。

 こうみると、なんで500Eが気になるのか、出来の悪さが感じるのかの原点理由、
 気が付かないところで、928と比べてたことに改めて気が付きました。

 ポルシェが作ったベンツというフレーズが嫌いなのも、きっと 928と比べるからなんでしょうね

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 そういえば、映画の中では、アメ車と追いかけっこして、カウンターあててテールブレイクを収めるシーンが印象的でした。

 昔の雨宮のエアロもこのヘッドライト使ったり、フォグ、ドライビングライト流用してるのありましたねー

 というわけで、なんで、"ポルシェが作ったベンツ"  というフレーズが嫌なのか! が わかりました。

 なんてことない ”ポルシェが作ったポルシェに負けてる ! ”  からなんですね

 産まれる前からスポーツカー、GTカーとして、シャーシ、エンジンから設計されて、出来た車と、
 実用車に大きなエンジン載せて、少数生産して、次につなげた車の差でしょう

 振り返ってみて、性能面では、
 まったくもって、928に勝ててないことが嫌、悔しいからだということに、いまさら気が付きました

 空冷ポルシェの高騰の陰では、地味、軟調な車 928ですが、
 中古車マーケット(30年前の車でマーケットというかは別として)では、
 おそらく500Eのほうが堅調なんだとおもいます

 残存率ではどうなんでしょうか?

 部品供給や、かつての中古車雑誌の影響も、きっと あるんでしょう
 箱に大エンジン載せるというのが、54B以来、日本では好まれるのか?
 判官びいき、スポーツカー然とした車に対するアンチがあるのか、
 見た目はわかりずらいけど、よく見るとすごい! スリーパーの雰囲気なのかはわかりません

 いずれにせよ、”趣味性の高い旧き良き実用車!”というのがW124 500Eの現時点での総括的評価だと思います
 






2021/10/02

ヘアライン号よ それでも車高を下げたいか?(5)            車高をさらに下げた500Eは欠陥車か?               アーム角度とロールセンター、そして トーアウト

ヘアライン号よ それでも車高を下げたいか?(3)車高をさらに下げた500Eは欠陥車か?  アーム角度とロールセンター、そして トーアウト


シャコタン好きのシャコタンバカが シャコタンを笑う


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 こちらが、500Eのサブフレーム
 手前が前です。 ご覧のように台形、後ろが狭くなっています。

 これは、前後のマウントの間にリアタイヤが入る構造で、前は、左右の幅が広い、ドアシルをつなぐ頑強なクロスメンバーに固定、 対して後ろ側は、トランク内のモノコックフレームに幅をあわせているから、
 必然、こういう形状になります。

サブフレーム固定だけを考えれば、タイヤ後ろで幅を広げでつなげるとするんでしょうが、市販車ではそんなことするはずありません。

そのため、これに、タイヤからの外力が入るとブッシュがゆがみます。
 
具体的には、サブフレームのスパンが広い側より(前)、狭い側(後)が動く

そう、コーナリングフォースがかかると、サブフレームはお尻を振る、捩る形でねじられます。

 トーアウトに動きます。

 トーリンクがトーアウトになるだけでなく、サブフレーム自体がトーアウトに動き、
 サブフレーム自体も、アンチスクワットが作用するから、上に下にも動きます

 これ、車高が下がって、ロールセンターがずれているとさらに顕著になります。
 純正のサブフレーム、とても、よくできていて、ロアアーム角度に仰角ついていれば、
 ロール時に、サブフレームにかかる力が少なくなる傾向です。

 ところが、車高さげてアーム角度がバンザイになると、、アウト側にボディが下に動くにつれ、
 イン側が持ち上がる、この力が、サブフレームにかかるわけで、
 イン側はブッシュを上下に引っ張る、アウト側は押しつぶす動きになって、

 タイヤからの入力で外側前が後ろに下がろうとする、
 外側後ろが後ろ中側に動くから、トーアウトだけじゃなくて、
 ぐにょぐにょした、おかしな動きになります。

 そういえば、サブフレームのブッシュ交換、雑誌連載時に書いたことがあります。

 あまりなじみのなかった作業部分のためか、驚くほど、多くの方から,感想、ご意見いただいたのを記憶してます。
 
 明確に体感する!という方はやはり車高が下がっていた人が圧倒的に多く、
 車高が上がっている、標準車高w124だと、そんなにかわらないという意見の方もいました。

 今思うと、「ロールセンタの変化によるサブフレームブッシュのこじり現象」だったんだと思います。
 リフトで上げた状態で、リンクに力をかけるとわかりますが、特に経年変化が
 大きい車は、ここは大きく動きます。

  量産時に公差もありますので致し方ない部分もありますが、ここの1㎜の動きは大きいです

w210subframe upper


 ベンツがマルチリンクを実用化したところのすごいのは、このサブフレーム方式だと思います。
 生産ラインで、デフ、リンク、ハブを組んだものを下からポン!と組付ければ、アライメントとらないで
 完了です。
 これ、ボディに組み込んでから、片側5本のアーム 調整してたら、時間ロス、回転が下がります。

 で、ゴムブッシュで多少動くようにしておけば、ボディの公差も誤魔化せるという算段でしょう

 ほかのメーカーでも、採用された方法ですが、このモデル独特の公差にあわせた隙間があるので、
 ガタがでます。

 それを詰めるのが、リジッドカラー、スプーンから出してますね。


リジカラ500Eの記事



 W124は、前がサブフレーム方式ではなく、溶接ですので、リジッドにすることはできません。
 最初からフレームにロアアームがついてます。
 他方、サブフレーム、ゴムマウント方式 4点止めのリアには使えます。

 これつければ、ボルトとブッシュの隙間が減る、カラーが圧入されるので、トーアウトを防ぐ効果があります。
 ここのブッシュの入手が欠品で困難と聞いていますが、ブッシュが割れているのでなければ、
 試してみる価値はあると思います。
 
 ここのブッシュのつぶれに関しては、乗り心地、振動は別にして、
 ロールセンターの観点からみると、車高を下げている場合には、つぶれる高さは低いほうが、
 支点、テコが短くなるので、サブフレームをこじる力は減るはずです。

 サブフレームを上にもっていったのと同じ効果、ロアアーム支点を上にもっていったのと同じ効果です。


サブフレームスパン

 サブフレームのスパンと、トーアウトについて、詳しく書いている記事はこちら、
 上のイラスト見ると、そういうわけでしょうか、最近のモデルはマウントスパンの前後幅そろえようとしてますね

 右側の例ですと、前につくトレーリングアーム?でしょうか、そこの位置をできるだけ高い位置にもってこよう、
 ボディの結合を増やして、頑丈にしようという努力が見えます。 
 ロールセンターを近づけようとしてるんでしょう


 モーターファンイラストレーテッド 153号




2021/09/25

ヘアライン号よ それでも車高を下げたいか?(4) 欠陥車お断り! 車高をさらに下げて、せめてトーアウトを防ぐには  


ヘアライン号よ それでも車高を下げたいか?(3)アーム角度とロールセンター、そして トーアウト  

マルチリンクのベンツで車高下げる3大デメリット

 1)ロールセンターがずれる(アーム仰角の問題?)
 2)トーアウトになる (もう、ロールオーバー、欠陥車ですよ!)
 3)サブフレームマウントのロールセンターがずれる(後で話します)

 があります。
 
 わかっちゃいるけど、やめらえない。 それでも、車高下げたい。

  これ、私なんかですと、70年代、80年代につま先立って、
  背伸びする思春期、青春期の刷り込み、つっぱりだったり、
  先輩が乗ってたシャコタンへのあこがれだったりするんでしょう

  テクニック、技術でカバーする等と思ってた時期もありますが、現実わかれると 今じゃ遠い目です。
  まあ、理屈からいって、まず無理です。プロの一流レーサーでも、クラッシュするくらいです。

  積極的にケツを出して、オーバーにもっていって、ドリフトするというならまだ可能でしょうが、
  その前に駆動抜けしない LSDを入れてください(笑)

  日本のシャコタンの歴史、いまじゃ文化かな?

  振り返ると、もっと、古くは、戦後自動車産業の黎明期、レースカーへのあこがれを、
  やっと手に入れた自分の自動車でお手軽に試してみたらカッコ良い 
  スポーツキットが市販してたころは、速く走れるという経験だったんだと思います。

  珍走団、暴走族の前のカミナリ族、サーキット族と呼ばれたころですね

  輸入車を外車といってた時代は、米車は、幅が広く車高が低く見えるし、
  欧州車のスポーティカー、スーパーカーという言葉が出たころはみんな車高が低く見えた。

  こういう刷り込みがあるんだと思います。

  これが、リーフリジッドの時代、
  「足のいい奴!」足が良いといっても、4リンク コイル+リジッドの場合だったら、車高下げてもロールセンタなんか
  かわらないし、前輪はストラットの下に下駄履かせれば、ロールセンターなんか簡単にコントロールできたから
  気にすることなかった。

  ステアリングのラックの角度が変わるにしても、ラックカラーつけたり、ボールジョイント背高にすればいいとか、
  RX3やKPみたいなスタビライザーとテンションロッドが一緒になってるやつも、ナックルとスタビブラケットの下駄履きで
  ご機嫌になりました。

  書いてて気が付きましたけど、セミトレで、シャコタンにして競技でタイムだせる車って、昔っから
  少なかったですね
  ハコスカやS30は、ボディが重いのもありますが、シャコタンにするとトー、キャンバーが変わってしまって、
  サニーやカローラ、スターレットと比べると、ダートラでも、ジムカーナでも、厳しかったですね
  なんかみんなリジッドサスだった、時代を感じます。

  レギュレーションで、セミトレ、アームをピロ調整式にしたりできるとよかったのかな?

  ところが、時代変わって、 190で実用化されたマルチリンクだとこれが通用しなくなったってのを
  うすうす気が付いても無視してきたか、もしくは、まったくそういう素養がなく気が付かなかったんだと思います。

  でも車高下げたい。カッコいいから、習慣だから

  でもでも、要は、ロールセンター考えると、アーム迎角を変えたくない。→ 前に書いたように、これはすごく大変。
  じゃあどうするか、すくなくともトーアウトだけはなんとかさせよう となるわけです

  ほかのひと様のことは、あまり考えないのですが、リアのマルチリンクのことずーっと考えていたところ、
  解決策、どうするかもついでに、考えたことがあるので備忘で書いておきます。
  
  せっかくの機会ですのと、これじゃあ、あまりに、寂しいので
  すすめるわけでもないですし、こうしなきゃダメというようなもんじゃないですが、トーイン、アライメント測って
  おかしいなと感じた方のためにメモです。

 車高が下がって、指定のトーの調整幅を超えちゃう! ときに

 対策1. リアのタイロッド(トーリンク)のブッシュを偏心させる。


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 メーカーも、ばかじゃないから、トーアウトになることはわかってます。そうすると、調整幅超えちゃうんですよ
 ですので、偏心のブッシュ、トーリンクでは出しまてました(今でも、あるかもしれません)。

 これを打ち換えることによって、アームを短く(もしくは、長く)できるので、トー角が調整、
 トーインをあらかじめ大きくつけておくことができます。

 これなら、スプリングが縮む、ロールしても、一定程度までは、トーアウトにはなるのを防げます。
 それ以上は、ショックアブソーバーのバンプストッパーを長いものにするなどすれば、
 バンザイアームでロールセンターは変わってロールが増えても、避けたい最悪のトーアウト、
 アウトに向けて一直線だけは 防げます。

 でも、一個、150ドルくらい、と高額です。日本だと2万円強でしょうか?

 工賃入れたら5万円超えるでしょうけど、
 やる価値はあると思います。高価な車両保険入るのと同じくらい価値のあることかもしれません。

 ほんとは、こういうのはシャコタンすすめる側の人(商売にしてるお店の人ね)が積極的に伝えるべきだと思います。

対策2. リアのタイロッド(トーリンク)の長さを調整式にする。
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 純正のブッシュ打ち換えより、買って付けてポンですから、こちらのほうがお手軽かもしれません。
 使ったことないですが、両方をピロボールにしたものは、昔、SJでも作って売ってたことがあります。
 
 この手のものは、実は玉石混同で、ピロの材質もそうですが、ゴムブッシュの適否や耐久性は調べる必要があります。

ポーランドのシルバープロジェクトへのリンク

対策3. サブフレームの加工、リアのタイロッド(トーリンク)の保持部分

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 写真は、3Dで計測したW210とW124のサブフレームです。
 詳しいデータまではここで書くつもりがありません。
 W202以降、ハブキャリアが変わっていて、サブフレームのアーム位置も
 変わってます。(すべてのアームはW203のタイロッド以外、長さは同じ、共通品です)

 メーカーも、車高変化のトーアウトはわかっていて、ハブキャリア側とサブフレームで変更してます。

 なのででしょう、対策ハブキャリア、サブフレームの
 w202はC36でも、M119 積んだE50でも、SCになったE55でも、レベライザー使ってないですね
 ハブキャリアとアームの取り付け位置を変えることによって、
 車高変化のトーアウトマイルドにしたのもあるんだと思います。

 w124で良心的なアライメント屋さんは、サブフレームのアーム部分加工してシャコタン対応したところもあります。
 何度か現物見たことがあり、事故で調整幅に合わせたのかと思いましたが、左右とも調整してあり、
 リューターと溶接で加工してあったのを見たことがあります。


対策4. サブフレームの加工、リアのタイロッド(トーリンク)の保持部分の変更と長さ延長

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 こちらは、米国のDyllon Jacobsonさん 
  W201 用のサブフレームですが、サーキット走行で車高下げたい、トーアウト調整幅超えてしまうのと、
 車高変化でトー角の変化が急すぎるのを嫌って、アーム位置を変更、長くして半径を大きくしてます。

 簡易の定盤(作業代)でロアーム付根2か所から位置決めの専用冶具を製作して、
 仮想のアーム高さを決めて、そこにあわせて、延長するために、サブフレームを加工、
 そこから上に台座を持ってきて、1 3/4インチ 1.75インチ アームを長くしてタイロッドの固定位置を作ってます。

 けっこうな作業ですが、車高下げてトー角変化を適正値にするには、これくらいは必要だということです。

 位置決め、すごく苦労したとお話直接おききしました。

 なので、ヘアライン号、最初は3Dで計測して、加えて定盤でダミーホイールという方法とりました。


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 補強プレートをトライアングルで横のメインフレームと縦のフレーム間につけて、
 そこまで、タイロッドを伸ばして、さらに上に持ってきてます。



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 ボディ側もナックル側もピロボール両方です。
 延長したアーム付けてあるので、長さが良くわかります。
 プレートの厚みも充分なのがよくわかります。

 この後、サブフレームを補強プレート当てたり、ガセット当てたりして、完成です。

 結構手間かけてますが、これくらいは必要ということでしょう


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 次回は、車高さげてロールセンターが変わるとヨレル(笑) サブフレームのマウントについて

2021/09/18

ヘアライン号よ それでも車高を下げたいか?(3)            車高をさらに下げた500Eは欠陥車か?               アーム角度とロールセンター、そして トーアウト  


ヘアライン号よ それでも車高を下げたいか?(2) アーム角度とロールセンター、トーアウト  不都合な真実、これじゃあ 速くは走れない


 車高下がると、ロールセンターが変わるだけでなく、トーアウト !!になるんですよー!!!


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 それに気が付くためのお道具!  転ばぬ先の倭杖!  ご存知ない方が多いと思うので、定盤とダミーホイールのアップ

 足回りの測定のために、それは高価な大理石の定盤の上に、サブフレームを固定する冶具を鉄骨でつくり(笑)、
 それにサスペンションアーム、ハブをつけて、ダミーホイールを組みます。

 高さ調整のためにプレートを置いて水平を出し、ハブをジャッキで上下させて、
 キャンバー、トー、キャスター等の変化を測定します。

 1Gでアライメントとる、4輪アライメントですが、これは、あくまでも静止したときのアライメント。
 
 荷重がかかったときのアームの変化、特にトー変化が
 走行安定性には強く影響するため、こうやって、荷重・車高変化によるトーを見るのが
 アライメント調整の正しいやり方です。

 ダミーホイールは良く出来ていて、スタンド下に2個のローラーベアリングがついていて、
 車輪の高さ変化に応じて、キャンバー角度が自由にかわります。

 ちなみに、奥に見える500Eのサブフレームは、車高変化に対応するために、
 サブフレームのマウント位置を変えるべく、高さと前後の調整ができるよう溶接加工してます。

 ご覧になるとわかりますが、一口に車高下げる! っていっても
 まじめにやると、4輪アライメント静止時でとって(実はこれも大変です。多くはできることしただけ)

 計測しました→ ハイおしまい!→ 調整限界で調整しておきました!→ ばっちり!規定値に入ってます、

 これでいいわけもなく

 これらをもとデーターから調べないわけにはいかないので、ホントに大変です。

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以前、国政さんが「(速く走るために)車高下げるやつはバカ!」 と チューニングパワーで話してました。
 私、そのとき、私、MCで会場にいたのですが、車高下げるのが好きな藤本さん 一瞬 顔が曇りました。

 そんな中で、車高と重心とインスタントセンター、アーム角度の話やストロークの話されてましたが、
 どれくらいの来場者の方が理解してたのかわかりません。

 日本最先端のチューナーの方々、わかってる方は笑って聞いてたと思います

 こういうことなんですね、

 マルチリンクで車高下げるのは ものすごく大変
 なので これ やるやつは大馬鹿 ということです

さてさて、

 W124の標準から15㎜車高を下げた500Eは、車高変化を減らすために油圧式レベライザーをおごった!
 これが真実でしょう。 それ以上下げないためです。

いいかげんな中古車雑誌は「V8で増大したトルクのため!」といいますが、
 レベライザーつけても、トルク制御にはなんかなりません(笑)。

 基本、コーナーは弱アンダーステア、直進安定性重視のリアに強めのトーインをつけるベンツ流のセッティングです。

 しかし、トーリンクの位置が前引きのため、車高が下がるにつれ、そのトーイン貯金が弱まる。

 車高一定以上さがるとトーリンクが突っ張って構造上トーアウト 破綻 になる仕組みです。
 (第二世代W202や W202/210では 車高変化によるトー変化をマイルドにするように
  アーム位置、ナックル、長さ変えて工夫してます)

 だからトーが0までは許容しても、それ以上、アウトになって、オーバーステアになるのをメルセデスは
 さすがに良しとしなかったんでしょう。 技術者の良心というか常識です。
 
 足回りのセッティングしたポルシェ、928のバイザッハアクスルでは、
 コーナリング荷重、ゴムのたわみで逆方向トーインを付けるようにしていた位ですから、
 もちろん、そういった知見はあるわけで、そりゃ、常識的にそうします。

 こんな500E、限界まで下げてあって、レべライザーつけてまで
 制御しているものを、 そこから車高下げるバネを変える。
 メーカー設定範囲超えて、レベライザーのレベルを調整…もとい、弄り壊せば、
 ストローク内では、思い切りトーアウト、底付きすれば、もはやサスペンションのないミニカー”(C)福野礼二郎”です。
 
 いや、トーアウトにならないサスペンションの無いミニカーのほうが だいぶましです。

 しかも、LSDついてないと、荷重抜ければ、慣性の法則。
 アクセルでの姿勢コントロール、スリップアングルの調整もできません。

 立派な欠陥車です。メーカー、こんな車売ったら、PL訴訟になります。

 じゃあ、どうすればいいか?

 1.車高を下げない → もっとも懸命かもしれません→ でも、下げたい。そんなあなたに2以降 ↓

 2.車高を下げても、ロアアームの角度がかわらないようにする。 現状維持での進化系、でも大変

 2.1 サブフレーム位置を上げる。→ ゴムマウント外して溶接すれば、10㎜位は稼げます (上の写真がそうです)

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 これなら、トーも、キャンバーも、ロールセンターも 変化しません。あげた分(下げた分)重心とRCの距離が短くなります。



 2.2 サブフレームのアーム取付位置を変える。 →今やってますけど、すごく大変、定盤と冶具、3次元測定が必要です(同上)
 これも、トーも、キャンバーも変化しません。更に良いものを狙えます

 2.3 サブフレームから製作する。 → エスコート安藤号がこれです

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 もちろん、これなら、トーも、キャンバーも変化しません。ロールセンターも下がるし、フレーム下げた分、
 重心も下がります。更に良いものを狙えます。


 2.4 ナックルアームのアーム取付位置を変える →鍛造品に溶接は強度厳しいし、アーム全部の位置変えることになると思う

 2.5 ロアアームのオフセットアダプターをつける。 →プリウスなんかはこれありますが、マルチリンクだと厳しいか?


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 2.6 ナックルアームから製作する。 → 3D・ ビレットで作っている人います。真面目に、これくらいやらないとだめでしょうね



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  トーも、キャンバーも変化しません。 ロールセンターも ! 更に良いものを狙えます。

 2.7 サブフレームを廃して、ボディ直付けにする。 → DTMのエボ2なんかこれですね

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  トーも、キャンバーも変化しません。 ロールセンターも ! 重心も下がります。 更に良いものを狙えます。


 2.8 サブフレーム毎、他の車種に替える → サブフレーム毎でないですが CLK208 に ダッチ SRTの215㎜デフ、ドライブシャフト 移植してる人もいます。0-400 SS 1/4 ドラッガーですね.。あとで、詳しく紹介します
 
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 AMG C63のデフカバー移植して、マウントも製作して、ドライブシャフトの角度をあわせてます!

Stumptown BENZ

 2.9 油圧トーコントロールをつける(GTR?) → 日産はこれ分かっていて、後ろ引き、油圧、電動コントロールにしたんですね
 
 3.サスペンション形式を変える だんだん方向が変わってきます

 3.1 リジッドアクスル トーインもキャンバーもかわらない→トーアウトになるマルチリンクよりこっちのほうがまし!ドラッグ向き

 3.2 独立のままド、デオンアクスル→ これいいですね!でもマルチリンクでできるか? 理想でしょう

 3.3 スイングアクスルにする →縦目までがこれ

 3.4 マルチリンクやめて、ストラット、Wウイッシュボーン、セミトレ他にする →トーアウトになるマルチリンクより幾分まし

 4.  タイヤ径を小さくする。 → ロアームの角度がかわらない。ブレーキ径 次第で10インチも可

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 これにAVONの16インチ外径タイヤつければ、外径406㎜になるから、これだけでなんと車高12センチダウン。
 リアはインボード式のブレーキにして、前輪は…、よほど小さいディスクでないと厳しいですね
 究極にはタイヤ径まで小さくしないと、車高さがりません。

  トーも、キャンバーも変化しまん。タイヤの荷重や面積考えると幅を広げないとでしょう

 5. メインフレームの位置全体を上げる。(チャネリング)→7cm以上下げるにはこれが必要のようです
 実は、これが一番良いかもしれません。SL129なんか、これでしょう。ストラットの位置、リアのサブフレーム、メインフレームから
 違いますね、 
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トヨタが作ったカローラ モノコックでここまでやるんですから、ポルシェが作ったベンツで、できないわけないんですけどね 床上げないとここまでエアサスでも下がりません。 やりますね!

  トーも、キャンバーも変化しません。

 6. ルーフを下げる(チョップドトップ)→ 前にも書いてます。やったら偉い。貧乏ベンツ乗りには無理

   トーも、キャンバーも変化しません。

 7. エアサスにする。走るときは標準車高、止まってるときに車高が下がるようにする。→ これが普通には現実的でしょうね
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 真面目に見てますが、奥が深く、アピアランスに生きるわけだから、どうせなら、着地させたい。そうなると
 ドライブシャフトよけるためにアーム自体を加工する必要や、フロアかさ上げする必要性が出てくるわけです。
 走ってるときは、自分からは見えないから、駐車しているときに、停車時の車高勝負になるわけです。

大径リムの場合、タイヤの上がフェンダーから見えるようではダメで、リムが被るのが正道。
 横から見てフロア下のむこうが見えるようじゃダメなようです。
 意気、男気を感じます。 純粋にカッコいいですね

 トーも、キャンバーも変化しません。走るときは、元の車高です

 8. タイヤの空気を抜く。 走るときは空気をいれる、止まってるときはパンク(xそもそも、動かない。盗難防止にもなる)→x

 9. タイヤホイールを外す(xそもそも、動かない。盗難防止になる。)→x これも前に書きました(笑)
 
  まあ思いつくこと書き出すとこうです。前にも書いたのはこの延長というか、それが起源ですね。

  ヘアライン号では、2.2か2.7です。ものすごく大変です。
  それで、どのタイヤ履くかから始まって、ホイール、シャーシの加工に入るわけです。

  今が26インチ弱(655外径)、これを28インチ(711外径)にすると、車高が1インチ強(28㎜)あがるから、
  これを差し引いて、あと1インチ+α下げると、最低地上高10㎝位でしょうね

  結局、ストローク考えると、フェンダーハウス作ることになるので、5のチャネリングに近くなる、こーいうわけです。

 
2021/09/09

ヘアライン号よ それでも車高を下げたいか?(2) アーム角度とロールセンター、トーアウト  不都合な真実、これじゃあ 速くは走れない



ヘアライン号よ それでも車高を下げたいか?(1) アーム角度とロールセンター、トーアウト  

 ベンツW201/124のリア、マルチリンクサスは、
 5本のアーム(実際には、それに後傾したショックアブソーバーとドライブシャフトが加わります)で、
 ハブナックルの位置決めをして、上下のストローク、キャンバー、キャスター、そしてトーを制御します。

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(*見やすいですが、実車の図ではないです、実車では4は鍛造、1,2,3と5はプレスの鉄板製です)

 車高下げると、ロアアームとキャンバーアームのタイヤ側 ハブ側が、
 円周上、上に行く(地球儀でいうと北半球)ので、
 ネガティブキャンバーがつく、トーインがトーアウトになる。

 外見でみるとタイヤの上が車体のフェンダー内部に入る、ハの字を書くというのは、おなじみです。
 ビジュアル系というか アピアランス系、 ハッタリ半分カッコ上等の人には車高と並んで、大事な部分です。

それ以外にも、キャスターも かわります。

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 (こっちが実車、世界に衝撃をあたえたマルチリンクとサブフレーム w124と同じアーム構成のw201ですね!)

このベンツW201/124のリア、マルチリンクサスは、純正ではトーインしかいじれない構造です。
下の図ではわかりずらいですが、トーイン、アウトを制御するトーリンクが車軸の前側についてる構造です。

ナックル側が片持ちのピロボールで、
車体側サブフレーム部分が長孔になっていて、ここで調整します。
重要な部分のはわかっていて、他のアームの中で、コストかけて細いですが唯一 鍛造製のリンクつかってます。
(この時代のベンツのトーコントロールは、車軸より前についています)

一定以上、車高を下げると、ロールセンターの話でお話したとおり、両側のロアアームが静止時1Gでもバンザイします。
(そして、ついにはトーインが トーアウトになります。)

前でもいってますが、5リンクサスペンションは、ロアアームがバンザイ状態では、
インスタントロールセンターの位置が適正になるような構造ではありません。

ロアアームが下反角のついたハの字でないと、横Gでボディがロールをしたときに、
インスタントロールセンターが車両重心から大きく離れてしまう、
アンチスクワットがマイナスになってしまうので、トラクションが稼げない構造です。

そうすると、何度も言ってるように、コーナリング時、右カーブだと
外輪のインスタントセンター位置が下方向に行く、アンチスクワットがマイナス方向になる、
つまり重心と、アームの角度のインスタントセンターの距離が下方向に増えるから、ボディがロールしやすくなります。

コーナーでボディが外側にロールがしやすくなる、
しかも外輪タイヤは上に行こうとするのでトラクションを失いやすくなります。

そして、内輪はインスタントセンター位置が上方向に行く、アンチスクワットがプラス方向になるので、
コーナーでボディが外側にロールがしやすくなる、内輪タイヤは下に行こうとするのでトラクションがかかりやすくなります。
(なので、ストロークの長いサスペンション、充分なストロークのショックアブソーバが必要となるわけです)

くりかえすと、荷重移動する側、外輪はアンチスクワットがマイナスになり、トラクションが抜けます。
(コーナー時のロールでも、 ドラッグスタート時のピッチでも、理屈は一緒です。)

なので、速く、いや まともに 走るには、
車高下げても、アーム角度をバンザイさせないでハの字にする必要が出てくる
わけです。
マルチリンク自体がそういう仕組みなんだから仕方ありません。

カーブでは、コーナリング中に発生する横Gを受けて、車体はロールします。

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 これがドラッグレースの後輪のピッチ方向(上下)のトラクション、ボディの説明の図、
 (これは前後の図ですが、これを左右に置き換えてみてください)

 アームがこの角度だと、ボディは下がりますが、トラクションが抜けます。
 車高落としたとき、アームが水平の、外輪が、この図でいう後輪になります
 バンザイだともっとスクワットが強くなります

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 こちらが、ハの字のときには、
 アンチスクワットは強くでます。ボディは上がり、アームが下がる、タイヤのトラクションは強くなります。

 車高さげるとアームの角度がかわる →インスタントセンターがかわる→外輪側はさらにロールしやすくなる。

このため、必要以上に(多くの市販スプリングは純正装着の車高、スプリングレートでのロールより)
できるだけロールをさせないために、バンザイを防ぐために、ローダウンスプリングはそのレートを上げる必要がでてきます。

その分、バネが固く、ボディがロールする分をバネで抑えるので、荷重移動が少なくなります。
ロールによる動的トラクションがかかりません。
しかもタイヤのグリップは、ロールセンターが下に行くので、上向き、つまりトラクションが抜ける方向に作用しますから
タイヤはグリップを失う方向に作用します。

アームのバンザイによる、ロールセンターの変化、アンチスクワットのマイナス分を打ち消すために、
ロールを押さえる、車重にあわせたバネレートを出そうとすると、
リア ホイールセンターで、25kg/mmとか30㎏/mm以上になります。市販の直巻スプリングじゃないレベルです。
これに更にロアアームのレバー比が加わります。
(レベライザーは、きっとこれをさせないために、アームの角度維持、
インスタントロールセンタの変化抑制を油圧でやろうとしたんでしょう)

こうなると、もうアームを積極的に動かすというより、タイヤのサイドがたわんで先にロールする、
アームが先にゆがむ、ボディも たわむというような感じです。

つまりは動かない足、トラクションもかからず、限界の低い足、設置感が低く、跳ねるとどこ行くかわからない足の出来上がりです。

では、多くの市販のスプリングのように、中途半端に(適度に(笑))バネレートアップするとどうなるでしょうか?
走れば、減衰特性にもよりますが、多くは、でこぼこ拾います。なので、これで走り出しは、ハード、
固くなった気はします。

ロールはじめの初期の動きは良い、プレロードかかってるから、ごく初期は踏ん張るように感じても、
そのあとは、グラりと来ます。

ロール防ぐので、スタビライザー強化したい!と多くの方が感じる理由はここです。

スタビライザーでロール制御できれば、ある程度までは良く感じると思いますが、
その先は、一緒です。グラりとまた来て、一気にロールがすすみます。
車輪はトラクションが抜ける方向に動こうとします。グリップが減ります。

そして、車高下げて、ストローク少ないと、荒れた路面、轍、継ぎ目では、バンプタッチか、底付きして、跳ねます。
福野礼二氏にいわせれば「サスペンションないミニカー」です。

加えて、車高下げてるので、1Gでトーインがマイナス(トーアウト)になるのを調整して
+側、トーインにもっていきますから、
そこからさらに車高が下がる方向にいくと、他のアームとの連関で、他のアームもつっぱって
急激にトーアウトになります

え!っておもうでしょ

これ、確かめるため、定盤で、サブフレームにアーム組んで、データー取りました。
エクセルで記載のとおりです。

fc2blog_2021090122280180f.jpg

 これご覧になって、自動車屋さん、整備屋、メカニックと自称される方は、どう感じますか?
 
 -20㎜(高い車高)から始まってますが、素の124ならこのあたりが、標準の車高です。
 下のWISの表のキャンバー角で判断してください。20㎜で ー1.6°ついていますの。

 下のWISからは、標準のw124は-1.3°ネガティブということです。

 そこから、20㎜下がったのが、標準の500Eに近い数値です。

 ご覧のとおり、エクセル表の-20の標準車高から40ミリストロークまで(素の124ストローク 約7㎝)は、
 すごく良い特性です。4cm動いてトーインが1.5㎜ 変化するだけです
 5cm動いても、トー変化は0までです。

 ベンツのマルチリンクの設計思想は、
 車高変化によるトーインをできるだけ変化させないおいしさ、誰が食べてもおいしいという味です。 安定思想。

 W124の純正車高なら、良い足回りです。そこから2センチ下げる(500Eがこれ)と、トー0までの
 3センチストロークまでが、ぎりぎりの 賞味範囲です。なのでそれ以上いかないようにレベライザーつけたんでしょう


表でお分かりなるように、トーイン 2ミリついてる弱アンダーステアから 最大でも、トー0までの変化範囲が、
このサスペンションの賞味範囲になります。

弱アンダーから、オーバーになる、そのあとは食べられたもんじゃありません。味変どころか、もう、毒です。
おいしいチョコが毒になります。 毒入り危険、食べたら死ぬで です。

W124TOE IN CAMBER WIS

 ご覧の通り、メーカー指定のトーインは、1Gで 0°25゜(⁺10 ‐05) 要は0°35~0°20の範囲

 前述のとおり、500Eはw124から15㎜下げてある    

 * エクセル表が㎜でwisが°分秒 でわかりずらいので、タイヤ径650㎜で再計算してみます。

  WIS データに赤字追記したのが、-15㎜ダウンでキャンバーが1.6°(赤字)
  定盤ダミーホイールのエクセルデータでは、500E標準より車高が20ミリあがった場所が
  トーインが2.0㎜がキャンバー1.6°と近似です。このあたりでしょう。前述のとおりです

  ここのWISデータW124標準のトーインを㎜(650㎜タイヤ径)で換算すると、     
  
  35’~20’(分は、㎜では6.6㎜~3.8㎜のトーイン 

  ここがメーカー推奨の 弱アンダーの 賞味範囲ですね 
  15㎜下がった500Eは1Gでは、定盤測定でトーインが2.0㎜ですから  
  タイヤ径650㎜換算で 分表示だと 10’6”(10分6秒)

  タイロッドの調整幅はトーインで約1.0㎜ 角度で6’(分)なので、 10’6”+6’=16’6”(分秒)と  
  2.0+1.0+3.0㎜となって
  標準のw124の推奨範囲下限内には、はいらない程度ということになります。 
 (製造公差やほかのゴムブッシュによるコンプライアンス幅もあるんだとは思います)

  これみるとメーカー、ポルシェも なんとかこれを収めようとして、相当苦労したのがわかりますね
  リアホイール太くしたかった(タイヤ幅でグリップ、弱アンダー維持したかったんでしょう)という
  ポルシェの談、言い分もわかる気がします。

 でも、実際自分で、定盤で計ってみると、車高下げた500E、トーイン、メーカーの既定枠には入らないですよね?
 
 車高下げて、真面目にデータをあわせようとすれば、フレーム側をリューターで削るなどして加工するか、
 ボルトを削って偏心させるかでしょう。鍛造品のアーム加工は難しいと思います。
 まじめにやってるところはこういう加工すると思いますが、全部がしてませんね、どうしてるんだろ?

さて、ここから動いた脚を考えると、

 W124の標準車高から、ストロークして、6センチ、下がる。   
 ロールしてアームが動くと、トーアウトが0.5mmつきます。 
 ここまでは、弱アンダーだったのが、 急にテールオーバーになります


 車高変化のトーデーター見れば、w124の標準車高から、ストローク5センチまでが、賞味範囲です。
 (15㎜車高が下がった500Eだと35㎜、3センチストロークが賞味範囲となります)

ここよりロールが増える、車高が下がると
ロールして、トラクションが抜けるだけでも、怖いのに、それが急にトーアウトになるわけですから、
オーバーステア、もう、アウト壁際一直線です。こりゃ乗ってられません。 
製造物責任、欠陥車の出来上がりです。

第一世代の おばかなASR(笑)も作動する間もなく、壁です。

なんとかこらえるにも、シャコタンにして、ストローク短いと、伸び側も短くて、
接地感の低い跳ねる足ですから、あとは慣性の法則に従って外側(笑)
これ、グリップの低い路面、雨天、スリップする路面だと余計顕著なはずです

これじゃ事故率高いわけ、車両保険の料率も最高位の9になるわけですね
腕自慢、反射神経で対応するにも限界があります。

だから、楽しく、安全に速く走るつもりがあるんでしたら、w124の標準車高が最もおいしいところ、となると
おすすめは、500Eから車高20㎜あげること!となるんでしょう

標準車高から、15㎜下げた500Eは、賞味範囲のストロークは30㎜と少なくなります。
なので、ここから、ここから、さらに車高下げるのはやめましょう。

お気に入りのダウンサスいれて、アライメント取った気になって、
カルガモ走行で、そろそろ走る分にはいいんでしょうが、
カーブで、ロールする荷重移動でトラクションがかかる、タイヤのグリップが増す、アクセルを開ける
という楽しみ方には向きません。

トーが変化しないように、動かない足、跳ねる足を補うためには、幅広タイヤのグリップだけが頼りとなります

そうなると陸の王者も、シャコタン ハの字に、加工ホイールに、CR88
竹槍出っ歯の珍走団(これはこれで文化だと思います)、迷惑上等! チームのおそろいステッカー、
旗掲げて旧車會の週末ツーリングです。

みんなでゆっくり、お手手つないで、みんなで一等賞!よかったね!に
なってしまうわけです。

そういう私も、土足厳禁のくせに、ソレタコデュアルで自称フルチューン。
ケンメリ4枚シャコタンハノ字で乗って喜んでた時代もあったし、

何を隠そう、500Eでも車高落として、何本もバネ換えて試したこともありました。
でも、シャコタン500Eサーキット走ってもシビックより遅いし、タイム測定しても、運転しても、???で
でも、どうしても納得できず。

結局、車高を上げる、バネレートあげて、アームハの字、
ロールセンターをアンチスクワット側にして、トラクションかけて、ストローク稼いで、LSDでグリップとなるまでに
何年もかかってるわけです。

そして、マルチリンクでバンザイアームだとだめだと感じてながら、その理屈がわかるまでにも、世紀またいで、
こうして、さらに何年もかけてます。


でも、車高下げたい、そうするため、アームハの字を維持して、ロールセンターあげて、車高下げる
にはどうすればいいか? をこれから説明していきます