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2023/06/06

M119 エンジンのたこ足 (30) フランジと2X1X8=16 Header Marge 2x1x8 =16 part INCONEL HEADERS


  光陰矢の如し、
 南国で 夜は南十字星眺め 昼は木陰で白砂、翡翠色の海に臨んで時を過ごしていると、
 時間のスピード感がずれてしまうようで、しなければならないこと、したいことと、できたことの乖離が増えてきます。

 とはいえ、思う一念、岩をも通す、雨水石をも穿つで やってます 

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 だいぶ前に報告したフランジ、熱膨張考えて、各気筒分割スプリットフランジで 軽量肉抜きで仕上がってます
 これに、製作の大難所、ポートからの2-1部を装着しました

 M119の特徴でもある排気独立ポート、おそらくターボ化を考えての当時の最適解仕様だったんでしょう。
 でも、これ、たこ足作ろうとすると、ものすごく大変です。

 8X2 で 16気筒 のたこ足になります。 荒ぶる ヤマタノオロチのようになりますです。

 M119エンジンが発表されてから約25年たちますが、これまで市販で帰る量産品の
 タコ足、ヘッダーがないのは、ここが原因だと思ってます。

 えちごやでも RENTECH でも、 タコ足作って、売ってますが、ごく一部の特別顧客向けです
 お金出して、ポンで買えるものじゃないです。

 私の場合、長く時間かけて、理想を追い求めてつくっているので、自分のためだけ、
 自分さえ、よければよいという、私家版ですが、
 
 何台かは、エンジン仕様にあわせてたこ足を何セットかは作る予定なので、
 次の製作を念頭において最初から作ってます。

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 各気筒 2-1の部分です。
 左右非対称のパイプの突合せではなく、インコネル薄板のモナカ、上下分割を溶接する仕様になってます
 左右対称で上下対称で集合部になってます。

 こんなの絶対、市販車じゃやりません。プレス金型つくって、インコネルというと簡単ですが、
 難切削材で、プレス型が簡単に抜けませんし、押せません。

 レクサスのv10の市販車が、インコネルたこ足つかえな
かったのは、予算の関係っていってますが、
 天下のトヨタの看板車でも、また 排気系担当したサンゴでも そんなところなんだと思います。

 きわめてマトモナ判断です。経済合理的なビジネスジャッジメントです


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 この二分割の皮を上下作って、アルゴンガスで遮断して溶接します。

 でもね、伊達にヤシの実 かち割ってにストローさして ビーチで寝っ転がって
 チューチュー吸ってるわけではありません

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 モナカ二分割では 集合部が鋭角集合にならないので、
 真ん中にVピースを足して製作してます
 これ以上鋭角に折り曲げられない角度のピースを作っていれてあります。

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 ターボ全盛期の往年本田のF1でも 2-1モナカのポートでしたが、ここまでやってません
 スムーズに均等に流してφ48.6と集合します。

 フランジ+モナカ上下+Vピース で各気筒ができると
 今度は、φ48.6にあわせて、曲げパイプ、ストレートパイプをカットして、
 各気筒別のたこ足の曲げに合わせていきます。

 そのために、”ポテトチップス” ダミーのたこ足を作って、習い型にしてます
 

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 角度切りのピースを数個重ねて、おおむね垂直に曲げたサンプルです。
 そろった溶接ビードと、溶接部の色がよくわかります。

 美しい、無駄を省いた先にある 芸術的な溶接です。


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 インコネルパイプを角度切りするにも、治具が必要なので作ってもらいました
 切削油や歯にも 相応の工夫がいるそうです。

 これを百数十個つくるわけです。



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 産みの苦しみ、生まれ いずる悩みとは かういふ ことなのか と思ってます。

2023/05/05

あと何年のれるかな? (6)  EU、エンジン車容認で合意 合成燃料限定で35年以降も  自動車道楽は貴族ブルジョア趣味になるのか?

柱のきずは おととしの 五月五日の 背くらべ

一昨年前を振り返ってみると、世界情勢読んで、内燃機関がなくなるだろうと考えていたことに気が付きました。
ところが、欧州の、いやドイツ得意の 大ちゃぶ台返し、ルール変更で、
しばらく先に伸びそうです

私にとっては、喜ばしいこと、10年単位で先延ばしってことは、まだまだ しゃぶりつくせそうです。



EU FLAG



少し前の記事ですが、
EU、エンジン車容認で合意 合成燃料限定で35年以降も

これ見方によっては、金持ちはこれまでどおり、合成燃料・ガソリン車、
貧乏人は電気自動車、公共交通機関という見方もありますし、
既定路線が伸びただけという見方、いや温存されたという多々見方があると思います。
どの方向なのかは、現段階では、まだ、断定ができないですが、
しばらくは、内燃機関のガソリン供給自体は続く、と思っています。

話題の合成燃料、コストが問題話題になってるようですが、もともと、ポンプガスの値段を前提にしてないドラガス、
レースガスを念頭においているので、あまり気にしてません。

私の予想、将来は、自動車道楽は、
馬術貴族ブルジョアの
馬術競技みたいになる っていうのも現実味を帯びてきたように思います

2009年9月の記事
ガソリン自動車に乗って、馬車を振り返り、電気自動車を仰ぎ見て、馬に乗るの巻

2013年12月の記事
あと何年乗れるかな?(2)自動運転と法規制、=良いものを長く使うということ=

2017年9月の記事
あと何年のれるかな (4)  歴史に学ぶ How Long we could enjoy 500E /W124 ? learn from experience and history.

2018年8月の記事
夏の八ヶ岳で自動運転を改めて考える あと何年のれるかな(5) Mid Summer Day Dream in Kobuchizawa,

2021年1月の記事
2020 GAFA と BATHに 挟まれて、 古き良き日のメルセデスベンツ W124 500Eを通じて、 内燃機関を思い 馬に乗り、剣を振り、やわらをとる(2)


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 日本の桜も今年は開花が相当早かったですし、こちらでも明らかに気候が変わってるのを感じます
 パンガン島 一昨年前に逝去したRoman 氏を思い出して ひとっ飛びいってきました

そう、航空機は、化石燃料でも、まだ大丈夫そうですので、
そこからもアブガス流用できれば、いいんですよ






2023/05/01

W124  W201 190E/230E/300E ゲレンデ M102/M103 のフルコン KE ジェトロで疲弊している貴方へ それ、お店だけの問題かな?4


  いずれの御時にかありけむ
 
 平成の昔、もう20年も30年も前の写真です (画像が粗いです)

 W201 M102 8V 4気筒のフルコン
 KEを排して、フルコン化ガレージえちごやでの作業です。

 たしか、ゲンロク別冊のスペシャルカーだったか、オンリーメルセデスで紹介されたのが
 最初だったと思います。

 おそらく世界でも少ないベンツのフルコン化の走りだったはずです

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 Made by Y2001 Garage Echigoya in Japan

 クランク角センサーは、当時の国産流用の定番、日産のSR20用を流用して、ディストリビューターのところにつけてます。
 これも今では価格高騰、入手困難ですね

 コイルは同時点火、ウエイストスパークのものを使ってますところに時代を感じますが、
 ディストリビュータレスになってます。

 インジェクターのデリバリーはアルミビレットで製作、燃圧レギュレターも見えます。
 抵抗の大きいフラップ式のエアフロを排して、Dジェトロ制御です。

 16vのインテークを流用しているので、ダクトホース、エアクリーナーが8vのものではありません。

 こちらが、フルコン化に必要なクランク角センサーアダプター
 フュールデリバリーと 今となっては懐かしい、当時モデルのハルテックE6X の写真です

 アダプターとデリバリーは、前にも紹介しています、dookies 故 込谷さんの製作です


 逝去されましたが、製品は今でもSJで扱ってます。データーあるので頼めば作ってくれるそうです


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Made by Y2001 Garage Echigoya/ Dookies in Japan

 ときは90年代後半~00年代のころのお話ね、
 バブル崩壊といっても、まだ円高で相対的に購買力も高かったころ

 ベンツのチューニングというと、AMGだとか、カールソン、ブラバスとかの
 輸入チューナーブランドが先に出てきていて、 ベンツの
 中古車取得者にはブランド イン ブランド で 大人気

 中古並行や中古車雑誌が元気だったころです

 そんな背景、今思えば、そもそも中身も実力もない輩、
 国民が、わかりやすい差別化で
 ”保守的 +階級最上級の見てくれ” を追い求めてた

 そのため、悲しいかな日本では外観だけ、
 コピーエアロだったり、ホイール(パチモン)で ドレスアップするのが
 ほぼほぼに 多かった時代です

 そんななかで、まじめに内燃機や制御いじる人が(も)いる!ってのでけっこう衝撃でした。

 ユーザーもそうだからなんでしょうが、扱ってるお店も業者も、
 外車だからってことで、まあすごく適当、いい加減なところが多く、
 こわれること不具合をメーカーのせいにして、主治医とかのたまう
 だから、徹夜上等で 切磋琢磨で競争してる国産チューニングショップのレベルには至らない
 
 メータもどし、天ぷら整備の中古並行が蔓延してたし、
 正直、その程度のユーザーも多かった、成熟してなかったんでしょう

 中身より、からっぽのカッコばかり、口先上等のとこばかりでした。
 
 おもえば、こうありたいという男気、夢の先取りはいいんだけど、
 
 実現のための、努力も鍛錬も足りなかったんだと思います 

 それが今にいたるんだと思います

 そんななか、若き日のみなぐちさんなんですが、まじめにやってましたね。
 
 いや、これ結構衝撃でしたの、いまでも鮮明に覚えてます
 
 これらが掲載された日本の本が、書店から返本されて、
 おおくは古本として裁断のはずが輸出されていたようです(笑)。
 写真がおおいものあり、
 それが海外にも輸出されており、アジア地区、多くの人に影響を与えました


 それから20余年たって、
 出藍の誉れ
 いまや 海外のほうが ベンツのフルコン化は盛んです
 
 通貨危機で国家が破綻寸前のもと
 追いつけ追い越せ、で夢を追いかけてた人と、茹でガエル、怠惰にすごした国民の差でしょう

 茹でガエル


 よく言われる 日本の”茹でガエル” 経済同友会の小林喜光さんが 以前から 警鐘をならしてます。
 日本の経営者トップが、死ぬほど忙しい中、まとめた とても分かりやすく ためになる本です。ご一読を強くお勧めします
 (フルコンは不具合なければ、別に必要ありませんが、こちらは、強くすすめます)。

 

 日本では、KEジェトロについては機構を理解した専門家、専門店が極端に少なかったため、
 経年による不具合が多発、加えて経験不足の修理屋による いじり壊し

 これらのため、小排気量モデルはもとより、多くのベンツが
 我が国では税制措置もあり、多くは廃車となり左ハンドルの車の多くが海外に輸出されてます。

 他方、タイでは、右ハンドルです。
 産業保護のため、中古車の輸入は原則できませんが、日本からの車両は
 切断されて部品とされたりして再活用されてます

 ところで、タイのレギュラーガソリンは、20%以上のバイオアルコール混合という事情もあり、
 KEのシールがアルコールでふやける、ホースが溶ける、ステムシールもものによってはふやけるという
 事情があるらしく、必然的にOH、エンジン載せ替えが必要となりました。

 中古車の資産価値が高い国なので、修理をする需要もあり、
 よく壊れるベンツに関して言えば、メカニックの平均的技術レベルは、日本より高いです
 
 中学卒業、15歳で働いて、20代半ばではもう10年の経験です

 SSTなんか少ないから、自分でつくるし、
 みなさんTIGもガス溶接、器具がなければバッテリー2個直列に繋いで、即席電気溶接も、普通にするし、
 汎用旋盤で加工します。なければ、作ってます。

 いや、むしろ、できない人のほうが少ないんじゃないかと思います

 もうちょっと学のある人、語学できる人は、スマホみたいに
 CADつかって、3Dスキャンしますし、CNC加工、3Dプリンタなんかを 使いこなしてます

 おそらく、当地の自動車ディーラーは、基本、新車販売だけして、修理をほぼしないという背景や、
 貧富の極端な差、
 アジアのデトロイトとなって、自動車産業が発展している、車好きの若者が多い、
 ニコイチの車や、エンジンOHは
 昔から日常的なのでその分、レベルアップしてるんだと思います。
 
 嫌味な言い方をすると、日本の部品交換屋さん、円高のおかげで
 安価で安定した輸入部品の供給があり、
 ネジ緩めて締めてホイの、部品交換が可能であった。

 かつてのベンツ、BMWの状況とは、
 当地では、事情がことなっていた、

 時間工賃も安いという逆境が、
 貨幣価値の差も加わり、優秀なメカニックレベルの底上げになったんだと思います。

 友人のOTTO SHOPの ANALASさんなんか、KEを何台フルコンにしたのかわからないくらいだそうです

 正直、オフ会にいっても数十台レベルでフルコンです。
 
パワー狙うひとは前に紹介したようにターボ一択ですが、写真のようにNAの人気も高く、
 最近2020年代のトレンドは、エンジンルームのスムージングとあわせて、ビレットファンネルむき出しの当時モノ仕様だそうです

 

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 たこ足のうねりも美しい!
 LLCタンクもプラスチックからアルミに作り替えてサイドタンクと一体にしてるのがトレンドみたいです
 電動ファンもシュラウドからアルミで作ってます

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 独立点火でコイルプレートつけて、配置、高価になったデスビを排してランニングコストも低下、性能もアップです

 ATは機械式のままの方もいますが、故障やOHのタイミングで722.6にする人が多いようです

 ABSは純正を活かす人もいますが、調子が悪いのにこりて、外してしまう人も多数です

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 マニュアル仕様のNAの車乗らせてもらいましたが、頭が軽くて楽しいんですよね
 DOHCより、ヘッドが軽い分、のってて楽しく思いました

 こういう車、よろしくお願いされたいです

 日本の中古車の値段下落が激しいこと、
 ベンツに関して言えば、排気量が上のモデルが偉い!というわけのわからない風土が
 特に中古取得者にはあるので、魅力のある4気筒モデルが、淘汰、減少しているのは
 残念なことです。


 他方、水には魚がいて、田には稲が実る国にいると
 ライジングサン、日が昇る国であったはずなのに、上見ているつもりが、
 いつにまにか落日の日本になったことを改めて感じます
 

 いや、おまい なにいってんだ!
 おれのいってる日本のxx のほうが もっとすすんでいる!
 

 バカやろ! おれのほうが上だって いう 人がいたら 

 ぜひ教えてください

 お礼にトムヤンクン ต้มยำกุ้ง くらいは ごちそうします

 修理したお店の悪口、相談はいりません。もう 聞き飽きて おなか一杯ですし

 私は消費者センターでも無料案内所でもありません

2023/04/24

W124  W201 190E/230E/300E ゲレンデ M102 M103 のフルコン KE ジェトロで疲弊している貴方へ 3  K/KEジェトロっとどんなもの?


 80年、90年代初期のベンツで使用されているBOSCHのKジェトロ(K-Eジェトロ)

 先に書きましたが、私の知りうる限り、多くの、ほとんどの車では、まともに動いていないと思います。
 ごくごく一部の車でのみ、まともに機能している前時代の燃料噴射だと思います。


 理由は、経年変化だったり、電子部品他の不具合、長期間放置による内部の固着だったりもしますが、
 あてずっぽうに燃調を調整したり、フラップをいじるなどにより、弄り壊したことによるものだと思います。

三ツ星倶楽部 其之五 W107 500SL 特別編 2/3 機関編

 芥川さんのSJページの記事です。説明、仕組みは非常に参考になります
 
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 こちらはKジェトロ

 SJも 昔は、こういう立派な記事を書いていたんですね
 芥川さんならではの理解してからのかみ砕きです

 「欠品しました」 案内だけではだめだと思います


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 こちらが、K-Eジェトロ、Kジェトロに非常に簡易な燃調制御がはいってます。

 よく誤解されるのですが、
 私、改造、チューニングが一番、フルコンが一番というなにがなんでも
 フルコンをすすめてるわけではありません。

 あくまでも、選択枝の一つとして、
 もう完熟期ともいえる2020年代の電子制御技術を利用した
 社外の汎用コンピューターによる制御には良いこともあるよ! という程度です。

 普通に乗れるんだったらkでもKEでもいいと思ってます。
 
 フルコンのデメリット、くっつけようとすれば、ノウハウが必要、冒険がそこにはあります

 業者が腰引けてる日本の現状では、ユーザーが冒険するには敷居がたかいんでしょう
 保証も、補償もつきません、すべて自己責任

 もちろん、オリジナルではなくなりますし、ワンオーナー整備記録付きなどといったクラシックカーでの
 価値を下げるものだということは理解しています

 ただ、現状見る限り、LHでもKEでも モトロニックでも、
 部品がない、あっても高い、それでいて調子が悪い ということ、ボッシュ独特の秘密文法で解析が大変など
 ボンネットが空かない車より、自分で納得して理解できる仕組みのほうが好きというだけです


 さて、問題のKジェトロ、 ほかにもAVOの檀崎さんが わかりやすく書いているので引用します



AVO/MoTeC Japanのブログ Kジェトロ から

 これ、見るとわかりますが、
 まず、きちんと動くにしても、全気筒同時噴射なんですよ

 これは構造的に変えられません。前にも書きましたが、ポート噴射エンジンの噴射タイミングは
 燃焼安定、つまり燃費やパワー、ノッキング、排ガス、環境等にとても重要です。

 すごく端折っていうと、
 燃料噴射は、吸気バルブが閉じている間(圧縮、爆発、廃棄)の3サイクルで完了してないと
 バルブ傘に燃料が噴射されて、熱で蒸散することができず、筒内に直接噴射されちゃうと、
 特に冷間時の燃料は不安定になるし、オーバーラップ時のガソリン吹き抜けも増えるので、良いことありません。

 要は、垂れ流しです。 全気筒同時噴射ですから、どこの気筒が濃いのか、薄いのかもわかりません。
 (都度、プラグ外してみる、全気筒にO2センサーつける、全気筒に排気温度計つける等で調べる方法はなくはありません。
 そこまでK/KE でやってる人 世界でも いないでしょう)


 加えて、Kジェトロ、どのモデルでも、ノックセンサーフィードバックがないです
 なのでノッキングしてもわからない、つまり 点火時期つめられません。

 さらに、最後期のごく一部のモデルを除いて、気圧補正がないので、高地にいくとぐずつきます(補正範囲超えると特に顕著です)。

 まあ、全体的にもっさりとした雰囲気というか、あー まだ まだ だね という 過渡期の制御です。
 どの気筒が濃いのか、薄いのか判断して、気筒別に燃調をとる、
 燃料噴射タイミングを調整する。霧化を良くする
 点火時期をギリギリまで詰めて、爆発圧力を高める こういうことができません。

 比べて原始的な キャブレターは、エンジンの吸気負圧に応じた、気筒別シーケンシャル制御です
 霧化もK/KE よりはるかにいいです
 
 まあ、これらはK/KEの機構上仕方ないものです、
 
 エアフロがフラップ式で、それを押すことによって、ガソリンの噴射量をコントロールする基本構造ですから
 燃圧依存、突き出し量依存であるわけです。吸気抵抗も大きくレスポンスも遅いです

 追い打ちをかけるように、これ、もう旧式の旧式ですから 部品が異常に高いです

 北村さんに調べてもらいました W201 190E M102 8vの部品値段です

KジェトロのFデストリビューター ¥469,700
エアフロフラップ             ¥261,500
エンジン配線  ¥13,100
O2センサー  ¥35,100
コイル  ¥26,700
デスキャップ  ¥28,200
デスローター  ¥15,700
プラグコード ¥45,000
EZL ¥204,900
制御コンピューター  ¥36,700
エアバルブ ¥108,700
プレッシャーレギュレーター ¥117,800
吸気温度センサー(8V、16V共通) ¥8,030
TDCセンサー(8V、16V共通) ¥17,000
サーモバルブ(8V、16V共通) ¥5,580
フューエルアキュームレーター(8V、16V)
¥36,500
ノックセンサー(KEは設定なし) ¥0

¥1,430,210

よろしくお願いします


いや、よろしくお願いされません。

 まあ、国産と比べて部品出るだけいいですが、もう嫌がらせに近い値段です
 これ全部かえても、もっさりもさもさ です。

 これならフルコンにするでしょうね

 修理情報、そうでなくても、代替手段も提供できない部品屋さんなり、部品交換の修理屋さんは、
 名車を続けて、乗っていきたいユーザーの思いにどういう対応、行動、説明するんでしょうか?

 自動車産業が盛んな我が国、日本の、輸入車の整備事情、その能力や気概ってのは、
 こんな程度、北米、欧州はしかたないにしても、
 
 もとより、東欧や東南アジア諸国より遅れているってことでしょうか?

 

2023/04/10

W124  W201 190E/230E/300E ゲレンデ M102 M103 のフルコン KE ジェトロで疲弊している貴方へ 2 配線は既製品が売ってます

つづいては、同じくEUのエルベエンジニアリングの製品
 こちらは、SJでも取引あるので、取り寄せは可能です。

エストニアのエルベエンジニアリング

  エスコートで製作中だったR107に 電子5速 AT 722.6乗せるのに、
  使ったのが、ここのベルハウジングキット
  ほかににもM117のステンレス製タコ足を購入してますので、SJが日本代理店になってます。

 積極的に案内してませんが、 特異ECU廻りは、安くて良い製品です

 ポーランドと同じく、旧東欧、旧ソビエト連邦に属した エストニア

 Estonia の オタク仲間のELBEさんが やってます
 オタク度高く アジアのNIIBE にならぶ EUの ELBEです(笑)

 お話聞くと、沢山のW201,124が走っているようで、故障しがちで旧世代のKEから交換して走ってます
 作業する台数が多いので、車種別の配線キットを出してくれてるので、大変たすかります。


 まずは、4気筒のM102

 M102 8V D933CDC9-3C1E-4EC3-932B-DF65AAD28689

  190E/W201, W124の230E 230T やゲレンデにも搭載された単カム4気筒エンジン
  日本国内でも多く流通していましたが、多くは廃車にされ輸出されたり、国内で残ってる車も不調で悩んでいるのが
  多いエンジンです。

  より大排気量の6気筒や8気筒エンジンを搭載したモデルのほうが中古車市場で人気が高かったため
 市場価格と純正部品の高騰により修理されることが’減少し、残念ながら輸出に回った車のほうが多いモデルです

  こちらは、私も8v 単カムの4気筒をフルコンにしたW201に車のったことありますが、
  エンジンノーマルでも、とても良く走るので、驚きました。
  写真の配線キットは、4個のボッシュインジェクター仕様で 旧価格ですが450ユーロ(約7万円以下)!~から
  純正のエンジンハーネス改良するよりこちのほうが安いです。

  欧州では一般的な普及価格の
  ハンガリーのVEMSや スウェーデンのMAX ECUを組み合わせて使うひとが多いようです

  これにセンサー類、スロットルポジション、水温、吸気音、ノックセンサー、O2センサー
  クランクセンサー、
  コイルレスにするんでしたら、独立コイル4個とインジェクター4個
  あとはフュールデリバリーと燃料レギュレターです。
  シーケンシャル制御がおすすめですが、その場合はカムセンサーが必要

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 既存のO2センサーと置き換えで使えますから、溶接いりませんね 写真はVEMSのECU
 フュールレールは、ビレットで 作れますし、 タイなんかですと他車種ボアピッチあうのを見つけて流用ですね

 いや、これみたり、ターボチューニングじゃなくっても、
 NAのままフルコンで抜群に調子のよいW201とか乗らせてもらうと、なんでこれやらないのか
 理由が わからないでです

 日本のフルコンって、比較的特殊な事情、チューニング屋さんのターボで広がったイメージですが、
 東欧では、これを通常のNAのまま、不良部品の代替や修理で使ってるところが違いますね

 おそらく、ディーラー修理は、新車を買ってもらうための修理(高額な見積もりで新車を売る)だったり、
 アフターサービスでしかなかったわけですから、
 抜本的に修理するような提案をしてこなかった、また市井の修理屋さんも
 勉強、研究して資本投下するより、経験のある部品交換のほうが楽だし、確実 という相互の事情があった

 ユーザーもベンツだから、ということで妙に納得していた

 おまけに、身内批判、自己批判でいうと
 部品屋さんも、その流れに乗って、勉強不足、研究不熱心だったんでしょう

 わからないことを聞かれると困るから 売らない、 で商売ができていたのは、
 売る部品があったからこそで、もうそれが、確実に無くなってきた状況では、気持ちを入れ替えて
 対応いただくしかないと思います。

 配線キット輸入して、日本だったらおそらく、これにコネクターを MOTECか LINK用にあわせてになるんでしょう
 

 つづく 次は6気筒 M103 104 で書きますね

 こんなどっちでもよい情報ですが、日本で1台でも 残るベンツが増えることを祈ってます