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2020/07/21

Multi link Study マルチリンク スタディ



 光陰矢の如し 光陰似箭 

 月日の経つのは早いもので、昨年夏に帰国時にサブフレームを産業技術総合センターに持ち込んで、
 測定をして、データとってで一年が過ぎてしまいました。


サブフレーム 3D 測定 とアンチスクワット3 サブフレーム測定結果(2)

 進捗管理が、大事というのは、ビジネスベースではよく理解していますが、
 遠隔地、リモートで、現物がないでというと、どうしても言い訳がたくさん出てきてしまいます。

 まずは、着地のために、中間目標、マイルストーンで頑張りましょう!



 などと思っていたら、スクラッチで、マルチリンク極めようとしている方がいました。
 E55ベースのマルチリンクで、アーム長をシャーシのディメンションの許す長さに変更して、ストロークとジオメトリー変化、
 アンチスクワット等の最適解を探そうとしています。

 スーパーセブンのような、パイプフレームに、エンジンを前、マニュアルミッションの組み合わせで、
 リアは5リンク、マルチリンクの独立を考えているようです。

 市販の実用車と比べて、自由度が高いのはわかりますが、アームの動きを見ると、
 とてもよく動いています。

 デフの位置、リングギアの厚みがありますから、ベンツはオフセットしてあるわけで、
 この車が、エンジンのセンターを合わせてデフをオフセットしているのか、
 スーパーセブンのようにエンジンをスラントさせているのか、それとも昔のマツダロータリーのように、
 エンジンを横にオフセットしているのかは、これからはわかりません。

 マルチリンクの長さを左右同じにするとすると、デフの搭載位置と、ピニオンギアの入力位置(センター)は、
 ギアの厚み分、ずれてくるわけで、どのように処理しているのか興味のわくところです。

 個々の帳尻を、ドライブシャフトで行うメーカーもありますし(左右長さが違う)、
 ベンツのように、左右同じドライブシャフトで、デフ搭載位置をずらす、ボディのオフセット、
 巷の外観重視、ミリ単位でこだわる市井の500Eのりが、右と左でタイヤとフェンダーの出方が違う
 というのはここが理由です。

 でも、みなさん、私はあまり知りませんが、左右の差はあんまり気にしないようです(笑)

 おおらかななのか、左右のホイールのオフセット、アーム長さまで違えて変えないのか、
 まあ、よくわかりません。
 






 わたしなんか、アームの長さと、ジオメトリーのために、乗用車で、こんな測定するくらいの馬鹿者ですから
 センターはきになるし、長さの変化は気になって仕方ないです

 ここは病的な様相で、なんでなのかは、またあとでお伝えしますが、
 自転車競技を子供のころ、してたとき、リアの車輪のスポークを自分で調整、組むわけですが、
 多段ギアの車(ロードレーサー)だと、ギアのあつみでオフセットするわけです

 いわゆる「おちょこ」 120ミリ幅のハブだったり、当時でたての126ミリ、6段だったりしても、
 そのぶん、ギア側のオフセットを少なくして、反対側左足側のオフセットを大きくします。

 たいして、踏み込みのピストは、おちょこ なし、 ここが気になってしかたなかった
 10代の影響をいまだ引きずっています。おそらく日本で最大在庫をほこる、個人用チタンボルトと同じ原因でした。










 まあ、そうはいっても、自転車でも、フロントのボトムブラケットと、ギアのオフセット(特に2枚、3枚の多段ギア)
 もあるわけですし、
 
 自動車でも、リングギアを回すための、ピニオンの回転トルク、エンジンの回転トルクが、時計回り(前から見て)に
 リングギアの減速比で増幅されてかかってくるわけですから、
 後ろから見ると 左は沈む、右は持ち上がる

 それをスタビライザー、アンチロールバーで抑える

 というモーメントがくわわるわけですから、長さが一緒であることは、構造上は必須の理想ではないわけで
 となってくるわけです。

 これを考えると、ドラッグレースでリジッド、左右タイヤのレバー比を抑えるためにナローになってくる理由が
 わかってきます。また、4リンクで左右長さ、取付位置を変えてくるのもこういうことだとわかってきます。

 これを街乗りの車でとなると、市販車の場合、トランクのスペース、車室のスペースといった制約が
 でてきて、加えて乗り心地、

 その結果、80年代になって、世に出たのがベンツのマルチリンクで、
 それを40年後近くなって、いまさら、どうするのがいいかを オタクは考え、悩むるわけです


 


 

 
2020/07/07

 722.6 NAG1 エボリューションプロジェクト (24 ) 722.6 NAG1. Evolution Project (24)

 500Eのオートマは、機械式4速(実質3速)の722.3

 それを、後継機の電子制御5速の722.6に載せ替える人が世の中にはいるわけです。

 日本で、こんなことやってるのは、私くらいだろうと思ってたら、
 世の中広い、井の中の蛙大海を知らず、夜郎自大なわけで、
 大阪のエグゼでは、何年か前で数台はやってるとのことでした。
 そうなると、もう十数台の電子制御5速、パドルシフターがいるわけです。

 増えたとはいえ、そんな方向けにマーケティングで作ったわけではないこの722.6 ATFパン。

 作ろうと思った切っ掛けは、床下から見て

 NIIBE オイルパンと絵面があわない、眺めが悪い
 722.3の長めの良さを見てしまうと、722.6でもそれを求めるわけでして、

 また、722.3より、ロックアップ付きとはいえ、発熱量の多い722.6を
 何とかしたいという思いもありました。

 あとは、トランスブレーキ用で買ったアメリカ製のNAG1のものが、あまりに
 アメリカン、なんというか、大和撫子(死語)と テキサスのおねえちゃん みたいな感じで、
 こりゃ自分用につくろうか! というわけでした。

 ほんとは、もっと早くできる予定だったんですが、
 注文間違え(笑)や、WTAC 安藤号の作業で手が空かず、今になりました。
 構想製作5年です!

 


 722.3のNIIBEパンとの変更点は、外観、寸法の他は、特にないように見えます。
 スラントの722.3と比べて、スクエアなパンはとてもナチュラルに見えます。

 ATFのクーラー用のオイルポンプ駆動のタブもつけてますが、
 まだ私自身もテストできてないのと、先にこんなことやる人もいないと思うので、
 穴をあけないで出荷するようにします。




 722.6には、ATF温度のセンサーが内部の電子基板にあり、
 油圧調整につかっていますので、表示はCANで可能なのですが、私のMOTECロガーでは
 アナログ入力なので、それ用のセンサーボスもつけています。

 今回は、穴あけ無しにしています。
 独立メータつけてるひとは、1/8  なり 3/8なりのセンサーに合わせた 穴をあけてお使いください。





 機械加工前のATFパンですので、Oリング溝もほっていません。
 前作同様 T6熱処理とショット加工(スチールボール)で砂落としはしてあります。

 今作からは、樹脂含侵処理をするようにしました。
 砂型鋳造のため、鋳物に目に見えない巣穴が空いていることがあり、
 そこからオイルがしみ込んで、表面が脂っぽくなることの予防ができます。

 特に粘度、分子の大きさの小さい、ATF、高温になって、
 経年使用をしていると、その傾向が出てくるので、それを予防するという意味もあります。

 市販のアフター品でこんなことやってるものは、ほとんどないでしょう
 某メーカーの国産車用オイルパンは、熱処理してないものもあります。

 自動車メーカーの量産品だと、重力砂型鋳造ということは、
 少量生産の試作品でもないとないでしょうから、まあ稀な処理だと思います。

 エスコートの塩原さんのアドバイスで行うことにしました。

 前にも書きましたが、ATF交換、フィルター交換を自分でする方は、
 このATFパンの底に、赤く残ったフルードで、NIIBE と浮き出るのを見ることができるわけです(笑)。

 遠く欧州から、お買い求めいただいた、ドイツ人のクライアントから

 「どういう意味? なんで中にかいてあるの?」 との質問がありましたが、

 うーん、

 洒落た回答は まだ、見つかっていません。








 
 


2020/06/24

CARBPY Returns 3  発売中


 毎年 1号を出そうと頑張っている 藤本さん
 今年もなんとか完成しました。











 一人で編集、校正と 撮影、テキスト、レイアウト 1年に1号がやっとだと思います
 3号、良く続いたなと思う反面 中身は充実していて、読んだ後、
 しばらく じーん として、昔はやった音楽を聴きたくなる。
 飲まないコーラを飲みたくなる。
 めったに食べないポテトチップスを、広げて食べたくなる
 
 吸わないタバコを吹かしたくなる、ビールをのみたくなる。

 青春時代を思い出す読後感です

ご注文はこちら





思い返すと、
カーボーイ 八重洲出版の本は、 まちがいなく私の人生に大きな影響を与えた一冊であることに気が付きました。
わたしの Facebookのブックカバーチャレンジでも取り上げた一冊であります。

そこからの抜粋と書き直しですが、

不良の香りのする 改造車 ゼロヨン 走り屋(あれこれはOptionか?)ドリフトなど 一時代の社会現象とまでなった
 「カーボーイ」八重洲出版 

 最初は橋本さん 
自動車修理というより、ボアアップ、排気量アップ、

解体屋、内燃機加工と言ったマイナー分野、世のメディアには出てこない日陰というか下請、
縁の下の力持ち的な話を、
クルマを人より速くしたい というわかりやすい方向に まとめた雑誌でした。 

 当時は、ドアミラーつけてれば、切符を切られるような時代、
 
 もちろん違法改造な訳ですが、
 「俺は暴走族とは違う」という 特異な価値観で正当化してました。


 外観ノーマル、中身フルチューンは この時代の影響だと思います。

 その後、判型を変えて藤本さんの編集力と
 雰囲気、機微を伝える写真の力で、最盛期には週刊文春より発行部数が多かった 
 公称30万、実売で20万部のバケモノ雑誌でした。

 今回は、パイプフレームのドラッグカーがメイン
 表紙になった塩原さんと宮野さんの 人生かけた青春時代のアメリカでの
 シリーズチャンピオンのくだりや
 小峰さん の逸話、
 チキチキマシーンから パイプシャーシの逸話がでています。

 ぜひ、手に取って ご覧ください。

 しばらく感傷に浸る。青春時代をじーんと 思い返す。そんな一冊です。

 一人でじっくり読む、仲間と集まって一冊を回し読む
 そんな楽しみ方もあった、してたなと思い返します

 


2020/06/20

 722.6 NAG1 エボリューションプロジェクト (23) 再び 722.6 NAG1. Evolution Project (23)   完成しました! Completed

木型の話から 次がいきなり 完成品の装着報告に飛んでしまうことになります。

おって、あとから報告しますが、それらを 飛ばして 話したいくらい

それくらい嬉しいものであります。

まずは、ご高覧ください






 以前に装着していた機械式4速 722.3は、メルセデスベンツの伝統でオートマティック
 トランスミッションは自社開発、

 エンジンの回転力で、トルクコンバーターを経由して、トルクを増大させ、
 オイルポンプを駆動して、生み出した油圧を、負圧と、プランジャーによる回転力、アクセルの開度で
 油圧流路を切り替えて、ドラムの中にあるクラッチと、ドラムの外側のシューを制御し、
 ギアを2-3-4と切り替える。1速はスーパーローの実質3速。

 最初に組み合わせたエンジンは、V8 M117とはいえ、せいぜい200馬力弱
 それが、排気量アップでついには5600CC
  M119になって 5000CC v12のM120は6000CCで 出力は倍以上。
 さすがにv12モデルは、クラッチ枚数も増やして圧着面積を増やすなどの工夫をしています。

ただ、悲しいことに約400馬力位が限界です。クラッチ枚数は増やせても、ドラムのシュー幅までは
増やせないので、特にドラムのシューに負荷がかかる3速では、すべりが出てきてしまいます。 
 




 その難点、大トルクと多段化のデメリットを克服するために、登場したのがダイムラークライスラー時代の
 電子制御、5速、ロックアップの722.6 クライスラーではNAG1と呼ばれています。

 エンジン回転と、車速、アクセル開度、水温、油温、気圧(加給、負圧)で、電子制御、つまり、電磁ソレノイドで
 油圧経路を切り替えて、クラッチを断続させて、ギアを切り替えます。また、コンバーターにも、クラッチがついていて、
 ロックアップ、一定回転以上ではトルク増大効果をやめて、直結にします。

 電磁ソレノイド操作なので、シーケンシャル、パドルシフトも可能ですし、
 油温によって、変速タイミングもかえる等、非常に賢い、おまけに、トルク100Nmまでは耐えるスーパーヘビーデューティ
 なおかつ、アメリカでクライスラー車にのっているから、アフターパーツも豊富!

 おまけに値段も安いと良いことづくめです。
 722.3のオーバーホール代や高騰している722.4の部品代で
 722.6のメーカーリビルトが丸ごと買えます。





test



換装時の難点を上げるとすると、
5速化と高耐力化でトランスミッション重量が722.3より重いこと、
油温が上昇しやすい、電子制御側で調整してしまうので、高温化による油圧の「タレ」わからないこと

位しかないと思います。

ATFクーラーは装着するにしても、すこしでも冷やしたいという方のためにも、
ATFパンはお勧めです。

写真のように10mmディープにして、油量はアップしてます。
722.3のスラントの本体とくらべて、フラットな構成が良くわかると思います。

フィンピッチは、NIIBEオイルパンと同じ 空冷エンジン伝統の10mm

どうだい!かっこいいだろう !




 

2020/06/06

M102 2.3-16 のビレットインマニ タイ製

 バンコクでの生活も、2か月を過ぎますが、
 コロナウイルスの影響で戒厳令、夜間外出禁止です。

 当地でも、オタクつながりで、ベンツをいじっている友人のところに
 行ってきました。

 前にも書いたと思いますが、工作機械の値段が日本より、はるかに安いのと。
 補助金と政策投資優遇で、5軸NCがそこらの工場でも普通においてあり、
 その少し前のモデルですと、修理工場レベルのところにも、一応囲っておいてあります。

 そういう環境ですから、こちらでいうとシャシダイナモ くらいのイメージです

 それに三次元測定機も普及してますから、なので、こんなものつくる輩がでてくるわけです

 全部削りだしではなく、板金と溶接で繋げてますが、良い出来です








 こんなもの売れるわけないと思うけど、自分のためにつくったそうです。
 そもそも、タイには、2.3-16や2.5-16は輸入してないです(笑)

 何台かあることにはあるようですが、エンジン単体で部品輸入したり、非合法輸入です。
 でも、これをいじりたいんだそうです。別のエンジンにはBMWのフォーミュラーから外したスライドバルブが
 ついてました。

 私も載ってましたが、なんの魅力もないエンジンで、
 自分じゃまともなエンジンつくれないベンツがコスワースにヘッドを外注してつくったエンジン。

 そのためか、いすゞのG160とかG180みたいな雰囲気のもっさりしたエンジンです。
 BMWのM3の名機、レース譲りの4気筒とは生い立ちからして違うし、性能も違います。

 でも、これをいじりたいんだそうです。






 独立スロットルにしたら、トルクの谷が目立ったので、吸気管長を伸ばして、純正の吸気抵抗の塊のフラップ式の
 Kジェトロを取っ払って、シングルスロットルで仕上げてあります。

 独立タイプのスロットルだと、インジェクター角度が良くない、バルブ傘にあたらないので
 純正位置に溶接してつけてます。





 サージタンク内に、ファンネルつける最近のモデルのような使用、吸気管はアルミの曲げで溶接でしょうか?
 恰好の良いカールファンネルです。ポート入り口にむけて、テーパーにしてあります。

 フランジは削り出しのようです。







 ビレットとパイプ曲げと溶接、削り目をけすためのバフと手をかけています。


fc2blog_202006011323135fd.jpg

 驚いたのがこれ! マグネシウムのヘッドカバーが腐食して、入手できないので、
 ビレットでつくったそうです

 普通、中古探すだろ!

 いや、そういう世界なんだと思いました。
 とんでもないところに、きちゃったと思います。